番号
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用語
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定義
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対応英語
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4.1
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取得者
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供給者から,システム,ソフトウェア製品又はソフトウェアサービスを,取得又は調達する個人又は組織(JIS X 0160: 1996参照)。
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acquirer
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4.2
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分析モデル
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一つ以上の基本測定量及び/又は導出測定量を,関連する判断基準に結び付けるアルゴリズム又は計算。
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analysis model
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4.3
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属性
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人手又は自動的な手段によって,定量的又は定性的に識別できる固有の特性又は特徴(JIS X 0141: 2009参照)。
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attribute
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4.4
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品質測定量のための属性
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ソフトウェア製品自体,ソフトウェア製品の使用又はソフトウェア製品の開発にかかわる属性。 注記 品質測定量の属性は,品質測定量の要素(QME)を得るために使用する。
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attribute for quality measure
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4.5
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基本測定量
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単一の属性とそれを定量化するための方法とで定義した測定量。 注記 基本測定量は,他の測定量と機能的に独立した測定量である(JIS X 0141: 2009参照)。
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base measure
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4.6
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商用既製ソフトウェア製品●COTSソフトウェア製品
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市場からのニーズを取り入れ,商品として利用でき,広範囲の一般利用者によって利用のしやすさが実証されているソフトウェア製品。
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commercial-off-the-shelf software product
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4.7
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利用状況
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利用者,仕事,装置(ハードウェア,ソフトウェア及び資材),並びに製品が使用される物理的及び社会的環境(JIS Z 8521: 1999)。
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context of use
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4.8
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カスタムソフトウェア
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利用者の要求定義に基づいて特定の用途のために開発されたソフトウェア製品。
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custom software
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4.9
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データ
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基本測定量,導出測定量及び/又は指標に割り当てられた値の集合(JIS X 0141: 2004)。
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data
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4.10
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判断基準
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アクション若しくは追加調査の必要性を決めるため又は与えられた結果の信頼度のレベルを記述するために使う,しきい(閾)値,目標又はパターン(JIS X 0141: 2009)。
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decision criteria
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4.11
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導出測定量
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複数の基本測定量の値の関数として定義した測定量(JIS X 0141: 2009参照)。 注記 数学的関数を用いた基本測定量の変換も導出測定量として扱うことができる。
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derived measure
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4.12
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開発者
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ソフトウェアライフサイクルプロセスを通して,開発作業(要求分析,設計及び受入れテストを含む。)を遂行する組織(JIS X 0160: 1996参照)。
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developer
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4.13
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規格の部門
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規格の集合であって,他の規格集合とは補完的な目的にかなうもの。
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division of standards
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4.14
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エンドユーザ
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システムの結果から最終的な利益を得る人。 注記 エンドユーザは,ソフトウェア製品の専任の運用者又は公共の一員のような一時的な使用者でもよい。
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end user
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4.15
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実体
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その属性を測定することによって特徴付けが行われる対象。 例 実体としては,プロセス,製品,プロジェクト又は資源がある(JIS X 0141: 2009)。
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entity
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4.16
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評価方法
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特定の製品構成要素又は製品全体に対して,仕様化された測定の結果を得るために,評価者によって実行される行為を記述した手続。
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evaluation method
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4.17
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評価モジュール
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ソフトウェア品質特性,品質副特性又は属性を測定するための評価技術の組。 注記 評価モジュールは,評価方法及び技法,評価対象入力及び測定し収集すべきデータ,並びに支援手続及びツールを含む。
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evaluation module
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4.18
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評価者
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評価を行う人又は組織。
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evaluator
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4.19
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外部ソフトウェア品質
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システムが特定の条件のもとで使用されたときに,明示的ニーズ及び暗黙のニーズを満たすように,システムが行動できるようにするソフトウェア製品の能力。 注記 行動の属性は,ソフトウェア製品の試験中及び運用中にソフトウェア製品を実行することによって検証及び/又は妥当性確認ができる。 例 試験中に見つかった故障数は,プログラムに現存している障害数に関連した外部ソフトウェア品質測定量をいう。ただし,試験ではすべての障害を見つけられないし,障害は異なった状況では明らかに異なった故障を引き起こすかもしれないので,試験中の故障数とプログラム内の障害数とは,一致するものではない。
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external software quality
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4.20
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故障
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要求された機能を遂行する製品の能力が尽きる状態,又は事前に仕様化された制限内で機能を遂行する製品の能力がない状態(IEEE 610.12-1990参照)。
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failure
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4.21
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障害
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計算機プログラム内の不正確なステップ,プロセス又はデータの定義(IEEE 610.12-1990)。
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fault
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4.22
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機能要求
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システム又はシステムの構成要素が実行できなければならない機能を指定する要求(IEEE 610.12-1990)。 注記 “機能性”というソフトウェア品質特性は,合目的性,正確性,相互運用性,セキュリティ及び機能性標準適合性の仕様化又は評価に使用することができる[JIS X 0129-1(ISO/IEC 25010)]。
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functional requirement
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4.23
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暗黙のニーズ
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明示されていないが,事実上のニーズ。 注記 暗黙のニーズには,ソフトウェア製品が特定の条件下で利用されて初めて明らかになるものがある。 例 暗黙のニーズには,次のものがある。 −提示されていないが,他の明示的ニーズによって暗示されたニーズ −明らかで,いうまでもないとみなされているので提示されないニーズ
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implied needs
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4.24
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指標
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定義された情報ニーズに関するモデルから導出した特定の属性の見積り又は評価を示す測定量(JIS X 0141: 2009)。 注記 JIS X 0133では,この定義は,“他の測定値の見積り又は予測に使うことができる測定値”とされている。
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indicator
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4.25
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情報ニーズ
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目的,目標,リスク及び問題点を管理するために必要となる見解(JIS X 0141: 2009)。
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information need
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4.26
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情報成果物
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ある情報ニーズに着目した一つ以上の指標及びそれに関連する解釈。 例 欠陥率の実績を予測と比較して,その違いが問題となるかどうかを総合評価したもの(JIS X 0141: 2009)。
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information product
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4.27
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情報システムニーズ
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品質要求について外部測定法及び,ときには内部測定法によって規定できるニーズ。
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information system needs
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4.28
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中間ソフトウェア製品
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ソフトウェア開発プロセスの他の段階に入力として利用されるソフトウェア開発プロセスの製品。 例 中間ソフトウェア製品は,静的及び動的モデル,他の文書並びにソースコードを含んでいる。
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intermediate software product
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4.29
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ソフトウェア中間製品へのニーズ
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内部測定量によって品質要求として規定することができるニーズ。
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intermediate software product needs
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4.30
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内部ソフトウェア品質
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ソフトウェア製品が特定の条件のもとで使用されたときに,明示的ニーズ及び暗黙のニーズを満たす能力をもたらすソフトウェア製品の静的な属性の集合の能力。 注記1 静的な属性は,ソフトウェアアーキテクチャ,構造及びその構成部品に関係する属性を含む。 注記2 静的な属性は,レビュー,検査及び/又は自動化ツールによって検証することができる。 例 コード行数,複雑度の測定量及びウォークスルーで発見した障害の数は,すべて,ソフトウェア製品そのものに作りこまれた内部ソフトウェア品質の測定量をいう。
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internal software quality
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4.31
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保守者
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保守活動を実施する個人又は組織(JIS X 0160:1996参照)。
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maintainer
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4.32
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測定量
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測定の結果として値が割り当てられる変数。 注記 “測定量”という用語は,基本測定量,導出測定値及び指標をまとめて参照するために使う(JIS X 0141: 2009)。
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measure(noun)
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4.33
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測定する
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測定を行う行為(JIS X 0133-1:1999)。
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measure(verb)
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4.34
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測定
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測定量の値を決定するという目的をもった操作の集合(JIS X 0141: 2009)。 注記 測定は,ソースプログラムの言語(例えば,ADA,C,COBOL)などの定量的分類を指定することを含むことができる。
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measurement
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4.35
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測定の関数
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複数の基本測定量を結合するために遂行するアルゴリズム又は計算(JIS X 0141: 2009)。
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measurement function
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4.36
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測定方法
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特定の尺度に関して属性を定量化するために使う一連の操作の論理的な順序を一般的に記述したもの (JIS X 0141: 2009)。
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measurement method
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4.37
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測定手続
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与えられた方法に従って,ある特定の測定を遂行するときに使う具体的に記述した操作の集合(JIS X 0141: 2009)。
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measurement procedure
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4.38
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測定プロセス
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プロジェクト全体又は組織における測定の仕組みの中でソフトウェアの測定を確立,計画,遂行及び評価するためのプロセス。
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measurement process
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4.39
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観測
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基本測定量に対する値を得るために測定手続を適用する実現例(JIS X 0141: 2009)。
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observation
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4.40
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運用者
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システムを運用する個人又は組織(JIS X 0160: 1996参照)。
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operator
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4.41
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プロセス
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インプットをアウトプットに変換する,相互に関連する又は相互に作用する一覧の活動(JIS Q 9000: 2006)。
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process
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4.42
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利用時の品質(測定量)
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特定の利用者の使用する製品が,特定の利用状況において,有効性,生産性,安全性及び満足度に関して特定の目標を達成するための利用者ニーズを満たす程度。
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quality in use(measure)
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4.43
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品質測定量の要素
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ソフトウェア品質測定量を構成する測定量。基本測定量又は導出測定量のいずれかである。 注記 ある実体のソフトウェア品質特性又は品質副特性は,ソフトウェア品質測定量を計算した後,導出される。
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quality measure elements
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4.44
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品質モデル
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品質要求の仕様化及び品質評価に対する枠組みを提供する特性の定義された集合及び特性間の関係の集合。
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quality model
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4.45
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評定
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測定値を適切な評定水準に対応付ける行為。特定の品質特性に対して,ソフトウェア製品に関連する評定水準を決定するために使用される。
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rating
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4.46
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評定水準
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順序尺度上の点のことで,測定尺度を分類するために使用される。 注記1 評定水準は,明示的ニーズ又は暗黙のニーズに基づいて,ソフトウェア製品を分類(評定)することを可能にする。 注記2 適切な評定水準は,例えば,利用者,管理者,開発者のような異なる品質の視点に関係付けてもよい。
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rating level
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4.47
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要求
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何かを達成して欲しい,又は何かを実現して欲しい,というはっきりしたニーズの表現。 注記 要求は,契約の一部として仕様化してもよい。また,例えば,消費者向けソフトウェアのような不特定の利用者のために製品を開発する場合のように,開発組織が仕様化してもよい。利用者が比較及び選択する目的のために製品を評価する場合のように,より一般化してもよい。
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requirements
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4.48
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尺度
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連続的若しくは離散的な値の順序集合又は分類の集合で,それに属性を対応付けるもの(JIS X 0141: 2004参照)。 注記 尺度の種別の例を,次に示す。 −分類の集合に対応する名義尺度 −尺度上の点の順序に対応する順序尺度 −順序付けられた等間隔の点をもつ尺度である間隔尺度 −順序付けられた等間隔の点と絶対値ゼロの点とをもつ尺度である比率尺度(比例尺度,比尺度とも呼ぶ。) 測定量は,定性的なデータを扱う場合には,名義尺度又は順序尺度を使用し,定量的なデータを扱う場合には,間隔尺度又は比率尺度を使用する。
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scale
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4.49
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ソフトウェア製品
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計算機プログラム,手続並びにその関連する文書及びデータを含めたまとまり(JIS X 0160: 1996)。 注記1 製品は,開発者,保守者などの利用者向けに作成された製品及び中間製品を含む。 注記2 SQuaREシリーズでは,ソフトウェア品質はソフトウェア製品品質と同じ意味をもつ。
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software product
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4.50
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ソフトウェア製品評価
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特定の手続に従って,ソフトウェア製品の一つ以上の特性の総合評価を行うことによって構成される技術的操作。
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software product evaluation
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4.51
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ソフトウェア品質
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特定の条件で利用する場合の,明示的ニーズ又は暗黙のニーズを満たすためのソフトウェア製品の能力。 注記 この定義は,JIS Q 9000: 2006の品質定義と異なる。主な理由は,ソフトウェア品質の定義が明示的ニーズ又は暗黙のニーズの満足に言及しているのに対し,JIS Q 9000の品質定義が要求の満足に言及していることによる。
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software quality
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4.52
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ソフトウェア品質特性
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ソフトウェア品質に影響を及ぼすソフトウェア品質属性の分類。 注記 ソフトウェア品質特性は,複数の階層の副特性及び最終的にはソフトウェア品質属性に改善してもよい。
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software quality characteristic
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4.53
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ソフトウェア品質評価
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ソフトウェア製品が,明示的ニーズ又は暗黙のニーズをどれだけ満たすことができるかの程度を示すための体系的な審査。
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software quality evaluation
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4.54
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利用時のソフトウェア品質
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特定の利用者が,特定の利用状況において,有効性,生産性,安全性及び満足度に関する特定の目標を達成できるためのソフトウェア製品の能力。 注記 製品を引き渡す前は,試験環境で,対象とする利用者,目標及び利用状況のために,利用時の品質を特定し測定することができる。利用時は,実際の利用者,目標及び利用状況のために,利用時の品質を測定できる。実際の利用時の品質が試験環境で,より早い段階に測定した利用時の品質と異なることがあるので,利用者の実際のニーズが,要求として予期したものと同じでなくてもよい。
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software quality in use
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4.55
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ソフトウェア品質測定
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内部ソフトウェア品質,外部ソフトウェア品質又は利用時のソフトウェア品質の測定。 注記 内部ソフトウェア品質,外部ソフトウェア品質又は利用時のソフトウェア品質は,JIS X 0129-1 (ISO/IEC 25010)の品質モデルに記述されている。
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software quality measure
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4.56
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利害関係者
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システムに,権利,持分又は請求権をもっている関係者。又は,関係者のニーズ及び期待に合う特性をシステムがもっていることに,権利,持分又は請求権をもっている関係者(JIS X 0170: 2004)。 注記 利害関係者には,エンドユーザ,エンドユーザの組織,支援者,開発者,製作者,教育訓練者,保守者,廃棄者,取得者,供給者組織及び規制団体を含むが,それだけには限定はされない。
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stakeholder
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4.57
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供給者
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取得者と契約を交わし,その条項に基づいてシステム,ソフトウェア製品又はソフトウェアサービスを提供する組織(JIS X 0160: 1996)。
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supplier
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4.58
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システム
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一つ以上の明記された目的を達成するために編成された相互に影響する要素を組み合わせたもの。 注記1 システムとは,それが提供する製品又はサービスとみなしてもよい。 注記2 実際には,その意味の解釈は,例えば,航空機システムのように組み合わされた名詞の使用によってしばしば明確にされる。別の表現として,システムという言葉を使わずに,例えば,航空機という,文脈に依存する同義語によって単に置き換えられる可能性がある。ただ,これは,システム原則の全体像があいまい(曖昧)になる(JIS X 0170: 2004)。
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system
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4.59
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プロセス対象
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測定プロセス又は評価プロセスが適用される,ソフトウェア製品,又はソフトウェア製品によって実行されるタスク。
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target of process
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4.60
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測定の単位
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取決め又は慣習に従って定義し採用した特別の量で,同じ種類の他の量をそれと比較することによって,その量の相対的な大きさを表現するためのもの(JIS X 0141: 2009)。
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unit of measurement
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4.61
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利用者
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ある機能を果たすシステムを利用する個人又は組織。 注記 利用者には運用者,ソフトウェアがもたらす結果の受給者,又はソフトウェアの開発者若しくは保守者を含めてもよい(JIS X 0141: 2009)。
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user
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4.62
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妥当性確認
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客観的証拠を提示することによって,特定の意図された用途又は適用に関する要求事項が満たされていることを確認すること。 注記1 “妥当性確認済み”という用語は,妥当性確認が済んでいる状態を表すために用いられる(JIS Q 9000: 2006)。 注記2 設計及び開発において,妥当性確認は,利用者のニーズへの適合性を決定するために製品を検査するプロセスに関与する。 注記3 妥当性確認は,通常,定義された運用条件の下で最終製品に対して実施される。妥当性確認は,より早期の工程が必要となってもよい。 注記4 複数の異なる意図された用途があるときには,複数の妥当性確認を実行してもよい。
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validation
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4.63
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値
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測定することによって,ある実体がもつ属性へ割り付けられた数値又は分類。
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value
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4.64
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検証
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客観的証拠を提示することによって,規定要求事項が満たされていることを確認すること。 注記1 “検証済み”という用語は,検証が済んでいる状態を示すために用いられる(JIS Q 9000: 2006)。 注記2 設計及び開発において,検証は,与えられた活動に対する明示された要求との適合性を決定するために,与えられた活動の結果を検査するプロセスに関与する。
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verification
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