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JIS X 0007a 情報処理用語(プログラミング) 1992改正●1987制定

番号 用語 定義 対応英語
07.01.01 メタ言語●超言語 別の言語又は場合によっては自分自身に関する規則の幾つか又は全体を規定するために使用される言語。(例)バッカスナウア形式 metalanguage
07.01.02 アルゴリズム言語●算法言語 アルゴリズムを表現するための人工言語。 algorithmic language
07.01.03 プログラム言語●プログラミング言語 プログラムを表現するための人工言語。(備) 01.05.10と同一用語。 programming language
07.01.04 機械語●機械言語 特定の計算機,又は計算機のクラスの機械命令だけで構成される人工言語。 machine language
07.01.05 機械向き言語●計算機向き言語 プログラム言語の一つであって,その単純文は,特定の計算機,又は計算機のクラスの機械命令と同じかそれに類似した構造をもつもの。 machine-oriented language●computer-oriented language
07.01.06 アセンブリ言語 機械向き言語の一種であって,記号を使って操作及び記憶場所に名前を付けたり,マクロ命令などの機能を提供したりするもの。 assembly language
07.01.07 第1世代言語●1GL(省略形) アセンブリ言語によく似ており,かつ,計算機の機械語への依存度の大きいプログラム言語。 first-generation language●1GL(省略形)
07.01.08 高水準言語 主として特定のクラスの問題用に設計され,構文的にもその問題に適応しているプログラム言語であって,本質的には特定の計算機又は計算機のクラスの構造に依存しないもの。(例) Ada,COBOL,Fortran,Pascal high-level language●high-order language
07.01.09 記号言語 演算,アドレス,オペランド及び結果の名前を記号形式で表すプログラム言語。(例)アセンブリ言語,高水準言語 symbolic language
07.01.10 第2世代言語●2GL(省略形) 第1世代言語の機能を拡張し,マクロ命令のような高水準言語の言語構成要素を取り込んだプログラム言語。 second-generation language●2GL(省略形)
07.01.11 第3世代言語●3GL(省略形) 高水準言語の一種であって,単純文当たりの機械命令数の比率が高く,特定の計算機の動作に関する詳細な知識よりも,解決すべき問題のほうにプログラマが専心できるようにするもの。(例) Ada,BASIC,FORTRAN,Modula-2,PASCAL third-generation language●3GL(省略形)
07.01.12 第4世代言語●4GL(省略形) 必ずしもプログラマとは限らない利用者が,自然言語に近い形で文を作成できるようになっている高水準言語であって,単純文当たりの機械命令数の比率が第3世代言語のそれに比べて高く,前世代のプログラム言語の場合よりも解決すべき問題のほうに利用者が専心できるもの。(例) 1.第4世代言語では,顧客リストの並べ替えは次のように表現できる。<br>Sort customer_list on customer_name in ascending order.<br>利用者は,どのような並べ替えのアルゴリズムも知る必要がない。2.dBASEは第4世代言語である。 fourth-generation language●4GL(省略形)
07.01.13 拡張可能言語 利用者特有の付加的な機能をプログラマに提供するために,他から変更されたり,自分自身を変更したりすることのできるプログラム言語。(例) Ada,C++,FORTH,LISP,LOGO,Prolog,Smalltalk (備)拡張性(15.10.05)参照。 extensible language
07.01.14 代数処理言語 代数式に似た文を構成することのできるプログラム言語。(例) Ada,FORTRAN,PASCAL algebraic language
07.01.15 問題向き言語●適用業務向き言語 特定の適用業務領域の考え方を反映しているプログラム言語。(例)データベース適用業務用のSQL,事務データ処理用のCOBOL problem-oriented language●application-oriented language
07.01.16 オブジェクト指向言語 オブジェクト指向の概念を支援するプログラム言語。(例) Eiffel,Smalltalk object-oriented language
07.01.17 作用形言語 代入によって変数の状態を変化させることによって,その主たる作用を達成するプログラム言語。 imperative language
07.01.18 手続き形言語 特定の順番で実行させる特定の文又は命令を与えて計算機システムを稼動させることによって,達成されるものを記述する手段を提供するプログラム言語。(例) Ada,C++,BASIC,COBOL,FORTRAN,PASCAL procedural language●procedure-oriented language
07.01.19 非手続き形言語 特定の順番で実行させる特定の文又は命令を与えずに計算機システムを稼動させることによって,達成されるものを記述する手段を提供するプログラム言語。 nonprocedural language
07.01.20 関数形言語 関数呼出しだけを使用して計算機システムを稼動させることによって,達成されるものを記述するための手段を提供するプログラム言語。(例) FORTH,LISP,ML,Miranda,PostScript functional language
07.01.21 構造化プログラミング言語 構造化プログラミング(2)のための言語構成要素を提供するプログラム言語。 structured programming language
07.01.22 ブロック構造言語 ブロック文の使用を支援するプログラム言語。(例) Ada,ALGOL,C,PASCAL,PL/1 block-structured language
07.01.23 はん(汎)用言語 広範囲の適用業務における使用に適している高水準言語。 general-purpose language
07.01.24 専用言語 特定の種類の適用業務に機能を特化させたプログラム言語。(例)穴埋め式言語,PostScript special-purpose language
07.01.25 対話形言語●会話形言語 対話形式で利用者と計算機システムとの間の交信を支援するプログラム言語。 interactive language●conversational language
07.01.26 リスト処理言語 リスト又は文字列の形で表現されたデータを操作するためのプログラム言語。(例) LISP list processing language
07.01.27 式言語 式の文脈の中で代入を行うことができるプログラム言語。(例) C言語 (備) 式“if (c = y < 0)...”は,C言語では正しいが,Adaでは正しくない。 expression language
07.01.28 テキスト整形言語 テキストの割付け方法を指示するための問題向き言語。(例) HTML,nroff text formatting language
07.01.29 マーク付け言語 手続き的及び記述的なマークを未加工テキストの中に挿入することによって,そのテキストを構造化文書に変形するためのテキスト整形言語。(備) SGMLは,マーク付け言語を定義するための言語である。 markup language
07.01.30 ページ記述言語●PDL(省略形) 文書の印刷形式又は表示形式を,ページ単位で指定するために使用されるテキスト整形言語。(例) HPGL,PostScript (備) 23.06.34と同じであるが,一部表現を改めた。 page description language●PDL(省略形)
07.01.31 製作言語●教材作成用言語 計算機支援教育用のコースウェアの開発を目的とした問題向き言語。 authoring language
07.01.32 マクロ言語(1) マクロ定義の定義及びマクロ命令の定義を目的としたプログラム言語。 macro language (1)
07.01.33 マクロ言語(2) マクロ定義及びマクロ命令を包含するプログラム言語。 macro language (2)
07.01.34 仕様言語 通常は,計算機による処理の可能な,自然言語と人工言語との組合せからなる問題向き言語であって,システム又は構成要素に関する要件,設計,振舞いなどの特性を表現するために使用され,指定された実体を展開し,分析し,文書化するために使用される特殊な言語構成要素と,場合によっては検証プロトコルとを備えたもの。 specification language
07.01.35 要求仕様言語 ハードウェア要件,ソフトウェア要件又はその両者を展開し,分析し,文書化するために使用される特殊な言語構成要素と,場合によっては検証プロトコルとを備えた仕様言語。 requirement specification language
07.01.36 設計言語●設計用言語 ハードウェア又はソフトウェアの設計内容を展開し,分析し,文書化するために使用される特殊な言語構成要素と,場合によっては検証プロトコルとを備えた仕様言語。 design language
07.01.37 ハードウェア設計言語●ハードウェア設計用言語●HDL(省略形) ハードウェアの設計内容を展開し,分析し,文書化するために使用される特殊な言語構成要素と,場合によっては検証プロトコルとを備えた設計用言語。 hardware design language●HDL(省略形)
07.01.38 プログラム設計言語●プログラム設計用言語 プログラムの設計内容を展開し,分析し,文書化するために使用される特殊な言語構成要素と,場合によっては検証プロトコルとを備えた設計用言語。 program design language
07.01.39 擬似コード プログラム言語の言語構成要素と自然言語のそれとの組合せであって,必ずしも計算機による処理が可能でなくてもよいが,プログラムの設計内容を読者に明示することを目的とするもの。(例) IF the data arrive faster than expected, <br>THEN reject every third input.<br>ELSE process all data received.<br>ENDIF. pseudocode
07.01.40 コンパイラ仕様言語 コンパイラの開発に使用される言語。 compiler specification language
07.01.41 テスト言語●試験言語 ハードウェア又はソフトウェアの構成要素を試験するための手段を提供する問題向き言語。(例) ATLAS,ATOLL,DETOL,DMAD test language
07.02.01 構造化プログラミング(1)●整構造プログラミング それぞれが単一の入り口点と単一の出口点とをもつ構成要素だけを,階層的に配置して用いて,プログラムを構成する方法。(備)構造化プログラミングでは,3種類の制御流れ,すなわち,順次,選択,繰返しが使用される。 structured programming (1)
07.02.02 構造化プログラミング(2)●整構造プログラミング 構造化設計法に基づいて,構造化プログラムを開発するためのソフトウェア開発技法。 structured programming (2)
07.02.03 構造化プログラム●整構造プログラム 構造化プログラミング(1)の原理に従って構築されたプログラム。 structured program
07.02.04 構造化設計 モジュール性,トップダウン設計,並びにデータ,システム構造及び処理段階に関する段階的詳細化などの原理に基づく,指定された規則に厳密に従ったソフトウェア設計に関する任意の統制されたアプローチ。 structured design
07.02.05 段階的詳細化●段階的洗練 処理段階及びデータを,最初はおおまかに定義しておき,それ以降は徐々に詳細に定義していくソフトウェア開発技法。 stepwise refinement
07.02.06 入れ子にする ある種類の幾つかの構造体を,同じ種類の一つの構造体に組み入れる。(例)あるループ(入れ子になったループすなわち内側のループ)を別のループ(入れ子にするループすなわち外側のループ)の中に入れ子にする。あるサブルーチンを別のサブルーチンの中に入れ子にする。 <to> nest
07.02.07 関数形プログラミング 主として,入れ子になった関数呼出しの列としてプログラムを構成する方法。 functional programming
07.02.08 モジュラプログラミング モジュールの集まりとしてソフトウェアを作成するようなソフトウェア開発技法。 modular programming
07.02.09 論理プログラミング 論理式の形での規則の集合としてプログラムを構成する方法。各規則には,事前にアルゴリズムが定義されていて,プログラムは,入力データをこの規則に従って処理するように構成する。 logic programming
07.02.10 飛越し 命令又は文の逐次的な実行からの離脱。(備)飛越しは,適切な命令又は文によって引き起こされ,制御が例外ハンドラに移行するような非同期的な中断又は例外による中断とは対照をなす。 jump
07.02.11 飛び越す 命令又は文の実行中に,暗黙の又は宣言された順番から離脱する。 <to> jump
07.02.12 標識●インディケータ(プログラミングにおける) 処理過程の結果,又は指定された状態の発生に基づいて所定の状態にセットすることができる仕組み又は変数。(例)フラグ,セマフォ indicator (プログラミングにおける)
07.02.13 フラグ●旗 ある条件が成立していることを示す変数。 flag
07.02.14 スイッチ フラグの制御に従って,幾つかの飛越しの中から一つを選ぶこと。 switch
07.02.15 作業領域●作業域 プログラムがデータを一時的に保持するために使用する記憶領域の部分。 working space●work space●working area●work area
07.02.16 相互排除 ある時点で,ただ一つのプロセスだけが,同一の共用変数にアクセスできるか,又は危険域グループ内の要素を実行できるという規制。 mutual exclusion
07.02.17 同期 二つ以上のプロセスの実行に対して,共通のタイミング,及び協調を維持する動作。 synchronization
07.02.18 ハッシュ法●ハッシュアドレス法 探索キーを,データの記憶及び取出しのためのアドレスに変換する方法。(備)この方法は,探索時間を最小化することを目的にしていることが多い。 hashing●hash addressing
07.02.19 ハッシュ関数(ハッシュ法における) 項目の集合内のある項目の位置を決定するために使用される関数。(備)ハッシュ関数は,各項目の中の選択されたフィールド,すなわちキーに対して適用される。ハッシュ関数は,通常,多対一写像である。 hash function
07.02.20 ハッシュ値 あるデータ要素の記憶装置上での位置を示すために,ハッシュ関数によって生成される数。 hash value
07.02.21 衝突(ハッシュ法における)●ハッシュ衝突 二つ以上の異なるキーに対して同じハッシュ値が生成されること。 collision (in hashing)●hash clash
07.02.22 衝突解消(ハッシュ法における) 付加的な計算又は他の手段を適用して,衝突を解消する過程。 collision resolution (in hashing)●rehashing
07.02.23 共用変数 二つ以上のプロセス又は二つ以上の並行に実行されるプログラムから参照することのできる変数。 shared variable
07.02.24 結合する●束縛する プログラムの中で識別子を別の対象に関係づける。(例)識別子を値,アドレス又は他の識別子に関係づける。仮引き数と実引き数とを対応づける。 <to> bind
07.02.25 結合●束縛 プログラムの中で識別子を別の対象に関係づける過程。 binding
07.02.26 結合時 結合の行われる時期。(備) Ada,PL/1,C++のような,実行の効率性及び柔軟性の両方をねらったプログラム言語では,幾つかの選択肢が用意され,結合時を選ぶことができる。 binding time
07.02.27 静的結合 プログラムの実行に先だって遂行され,実行中に変更されることのない結合。 static binding
07.02.28 動的結合 プログラムの実行中に遂行される結合。 dynamic binding
07.02.29 前結合 通常,実行効率の向上のために,翻訳中にほとんどの結合が遂行されるプログラム言語の特性。(例) COBOL,FORTRAN,PASCAL early binding
07.02.30 後結合 通常,柔軟性の観点から,実行中にほとんどの結合が遂行されるプログラム言語の特性。(例) dBASE,Smalltalk late binding
07.02.31 ヒープ データ対象を動的に構築又は削除するのに使用される内部記憶の部分であって,データ対象が予測不可能な順番で使用されるもの。 heap
07.02.32 データフロー●データ流れ 特定の作業の遂行過程における,計算機システムの実行可能な部分によるデータの移動。 data flow
07.03.01 反復 文の列を繰り返して実行する過程。 iteration
07.03.02 反復段階 反復に関する文の列を1回実行すること。 iteration step
07.03.03 ループ ある条件が成立していている間,繰り返して実行される文又は命令の列。(備)実現方法によっては,条件が成立しているかどうかを判定する試験が,ループの実行後に行われることがある。 loop
07.03.04 無限ループ●閉じたループ 外部の介入によらなければ実行を終了させることのできないループ。 infinite loop●closed loop
07.03.05 ループ表明 ループの特定の部分を毎回実行する前に成立していなければならない一つ以上の条件を指定する論理式。(参) 07.07.22参照。 loop assertion
07.03.06 ループ本体 ループの主目的を達成するループの部分。 loop body
07.03.07 ループ制御 ループを繰り返して実行するかどうかを判定する試験を含む言語構成要素。 loop control
07.03.08 ループ制御変数●ループパラメタ ループから出るかどうかを判定するために使用されるデータ対象。 loop-control variable●loop parameter
07.03.09 反復制御 ループから出るかどうかを判定するためにループ制御において使用される方法。(例)“Do ... while”句 iteration scheme
07.03.10 指定回反復 反復制御の一種であって,特定の条件が生じるまでではなくて,反復が指定回数を超えたときに,ループの実行を終了するもの。(例) FORTRANのDOループ fixed-count iteration
07.03.11 終了試験 ループ制御における試験であって,TRUE条件によって反復の終了が指示されるもの。(例) PASCALのrepeat文では,終了試験用のループ制御変数よりも前にuntil句を指定する。 termination test
07.03.12 継続試験 ループ制御における試験であって,TRUE条件によって反復の続行が指示され,FALSE条件によ↓驕り。後&繧後k邨仙粋縲