日本はかつて科学技術立国とか電子立国と謳われ、今でもそう思っている人も多いのではないでしょうか。hogehoge,しかしながら、最先端のコンピュータアーキテクチャやネットワーク分野においては、日本はかなり遅れていると言わざるをえません。別の言い方をすると、米国の一人勝ちと言っても過言ではない状況になっています。
例えば、目の前にあるパソコンを見て下さい。
最も重要なパーツであるCPUは、IntelやAMD製です。I/Oを見ても、PCI, USB, IEEE1394, Ethernet等の主だった規格は、全て米国企業によって考えられたものです。それ以外にも、通信プロトコル(TCP/IP, http, etc.)、言語やコンパイラ(C, C++, java, etc.)、オペレーティングシステム(Windows, UNIX, etc.)は元より、アプリケーション(Word, PPT, Acrobat, etc.)に至るまで、ほとんどのものが米国の大学や企業によって研究開発されたものです。当然、それに伴う知的所有権も米国に集中しています。
日本の企業は、バブル崩壊以後、基礎的な研究開発に十分な資金を投入するだけの体力は残っていません。単にアセンブリしたり、日本語化したりしているに過ぎず、近年ではそのアセンブリすら、ほとんどを台湾に頼っていると言うのが現実です。既に技術の空洞化は始まっています。
しかしながら、我々の研究室では、国の援助を得て上記のような情報通信分野における基礎的かつ基幹的な研究を精力的に行っています。具体的には、「リアルタイム」をキーワードに、
等の研究を幅広く行っています。
例えば、ハードウェアグループでは、単にアーキテクチャを考案し、シミュレーションを行って確かめるだけではなく、実際に最先端プロセスを用いてシステムLSIを研究開発しています。実際にマイクロプロセッサをVLSIとして作成できる研究室は、世界的にもほとんどありません。また、ソフトウェアグループでは、オリジナルのリアルタイムオペレーティングシステムの研究開発を行っています。コンパイラ等の開発環境自体も我々で開発しています。そして、ロボットグループでは、ロボットの筐体や基板から設計を行っています。このように、我々の研究室では、ほとんど全ての基幹技術を我々自身の手で研究開発しています。
少しでも上記のような基礎技術や基幹技術に興味がある人、特に自分でプロセッサを作ってみたい、OSを作ってみたい、ロボットを作ってみたい、というようなやる気のある人を募集しています。先輩たちも気さくな人たちが多いので、興味がある人はまずは見学に来てみてください。
山﨑 信行