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JIS X 0009 情報処理用語(データ通信) 1987制定

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番号 用語 定義 対応英語
09.01.01 インタフェース 二つの機能単位で共有される境界部分であって,機能特性,共通する物理的相互特性,信号特性及びその他の適当な特性により定義されるもの。(注)この概念は,異なる機能をもつ二つの装置の接続を行う仕様を含む。 interface
09.01.02 データ伝送 電気通信を用いてある地点から他の地点へデータを伝えること。 data transmission
09.01.03 データ通信 プロトコルに従ったデータ伝送によって,機能単位間で情報を転送すること。 data communication
09.01.04 データ送信装置 伝送するデータを送り出す機能単位。 data source
09.91.05 データ受信装置 伝送されたデータを受け取る機能単位。 data sink
09.01.06 多重●多重化 データ伝送において,二つ以上のデータ送信装置がそれぞれの通信路をもつように,一つの伝送媒体を共有させる機能。 multiplexing
09.02.01 データ網 データ端末装置間の接続を確立するためのデータ回線及び交換装置の構成。 data network
09.02.02 節点●ノード データ網において,一つ以上の機能単位が通信路又はデータ回線を相互接続する点。 node
09.02.03 閉域利用者グループ データ網の中における指定された利用者のグループであって,そのグループの中で相互に通信することは許されるが,他のすべての利用者と通信することは許されないという機能を割り当てられているもの。(注)1.ある利用者のデータ端末装置は一つ以上の閉域利用者グループに所属してもよい。2.外部アクセス可能閉域利用者グループ(X0009)の(#図有り)参照。 closed user group
09.02.04 外部アクセス可能閉域利用者グループ 閉域利用者グループの一つであって,データ網伝送サービス内の他の利用者と通信することが許される機能を割り当てられている利用者を有するもの。相互運用設備が使用可能で他の交換網に接続されているデータ端末装置をもつ利用者を有するもの又はその両方。*(注)図中,(1)A,B及びCは閉域利用者グループである。(2)DTE Xは閉域利用者グループA及びCに属する。(3)DTE Yは閉域利用者グループB及びCに属する。(4)閉域利用者グループの中のZは外部アクセス機能をもつ。 closed user group with outgoing access
09.03.01 全二重伝送 同時に両方向へ伝送が可能なデータ伝送。 duplex transmission
09.03.02 半二重伝送 どちらの方向にも伝送が可能であるが,両方向同時には伝送できないデータ伝送。 half-duplex transmission
09.03.03 単方向伝送 あらかじめ指定された一方向だけの伝送が可能なデータ伝送。 simplex transmission
09.03.04 直列伝送 文字又はその他のデータを表す信号エレメント群の順次伝送。 serial transmission
09.03.05 並列伝送 文字又はその他のデータを表す信号エレメント群の同時伝送。 parallel transmission
09.03.06 バースト伝送 制御された間欠的な時間間隔で行われる特定のデータ信号速度によるデータ伝送。 burst transmission
09.03.07 調歩式伝送 文字を表すそれぞれの信号群に,スタート信号が先行し,ストップ信号が後続する非同期伝送。 start-stop transmission
09.03.08 スタート信号 調歩式伝送において,受信装置がその符号エレメントの受信を準備するための信号であって,文字の先頭に位置するもの。(注)スタート信号は,一般に1単位間隔の信号エレメントに限定される。 start signal
09.03.09 ストップ信号 調歩式伝送において,後続する文字を受信装置が受信できるように準備するための信号であって,文字の終わりに位置するもの。(注)ストップ信号は,通常,定められた最小値以上の長さを有する一つの信号エレメントに限定される。 stop signal
09.03.10 非同期伝送 各々の文字又は文字ブロックの先頭の発生時点は任意であるが,いったん伝送が開始されると,その文字又はブロックのビットを表す各信号の発生時点は,固定した時間基準の有意瞬間と同じ関係をもつデータ伝送。 asynchronous transmission
09.03.11 非等時性伝送 同一グループ内における任意の二つの有意瞬間の間隔は常に単位時間の整数倍となるが,異なるグループにまたがる二つの有意瞬間の間隔は必ずしも単位時間の整数倍とならないデータ伝送の処理過程。(注)データ伝送におけるグループとは,一つのブロック又は文字をいう。 anisochronous transmission
09.03.12 同期伝送 ビットを表す各信号の発生時点が固定した時間基準に関係するデータ伝送。 synchronous transmission
09.03.13 等時性伝送 任意の二つの有意瞬間の間隔が常に単位時間の整数倍となるようなデータ伝送の処理過程。 isochronous transmission
09.03.14 エレメント(データ伝送における) 文字が形づくられる等長単位の各要素。 element (in data transmission)
09.03.15 有意状態 信号の各エレメントを特性付ける各々の状態。(例)2値信号を表すための電流のオン(1),オフ(0)など。 significant condition
09.03.16 有意瞬間 有意状態が変化する瞬間。(例)電流のオンからオフ,又はオフからオンへの変換点など。 significant instant
09.04.01 接続 情報を伝えるために機能単位間に確立される関係。 connection
09.04.02 二地点同接続●ポイントツーポイント接続 データ伝送のために,二つのデータステーション間で確立される接続。(注)この接続は,交換装置を含むことがある。 point-to-point connection
09.04.03 分岐接続●マルチポイント接続 データ伝送のために,三つ以上のデータステーションの間で確立される接続。(注)この接続は,交換装置を含むことがある。 multipoint connection
09.04.04 伝送路 データ回線の一部であってデータ回線終端装置の外側にあり,データ回線終端装置をデータ交換装置と接続したり,データ回線終端装置を他の一つ以上のデータ回線終端装置と接続したり,又はデータ交換装置を他のデータ交換装置と接続したりするもの。(#図有り)参照。 line●transmission line
09.04.05 通信路●データ伝送路 片方向伝送の手段。(注)通信路は,例えば周波数多重又は時分割多重により提供されることがある。 channel●data Transmission channel
09.04.06 順方向通信路 伝送の方向が利用者情報の転送される方向と同じ通信路。 forward channel
09.04.07 逆方向通信路 順方向通信路に伴う通信路であって,監視信号又は誤り制御信号のために使われるが,伝送の方向は利用者情報が転送される順方向通信路の方向と逆であるもの。(注)情報を両方向に同時に転送する場合には,この定義はデータ送信装置からみたものである。 backward channel
09.04.08 データリンク リンクプロトコルによって制御される二つのデータ端末装置の一部と,相互に接続しているデータ回線との組であって,データ送信装置からデータ受信装置へのデータ転送を可能とするもの。(注)(#図有り)参照。 data link
09.04.09 データ回線 両方向のデータ通信の手段を提供する関連した一組の送信通信路及び受信通信路。(注)1.データ交換装置間のデータ回線の場合には,データ交換装置におけるインタフェースの型によりデータ回線終端装置を含むことも含まないこともある。2.データステーションとデータ交換装置との間又はデータステーションとデータ集線装置との間の場合には,データ回線はデータステーション側にデータ回線終端装置を含み,データ交換装置又はデータ集線装置側にデータ回線終端装置に似た装置を含むことがある。3.(#図有り)参照。 data circuit
09.04.10 直列データ回線 連続した三つ以上のデータ回線終端装置を含むデータ回線。 tandem data circuit
09.04.11 データ回線透過性 データの内容又は構造を変えることなくすべてのデータを転送するデータ回線の機能。 data circuit transparency
09.05.01 プロトコル●通信規約 通信を行うに際し,機能単位の動作を決定する意味上及び構文上の規則の集合。 protocol
09.05.02 両方向同時通信 同時に両方向にデータが転送されるデータ通信。 two-way simultaneous communication
09.05.03 両方向交互通信 データは両方向に転送されるが,一度には片方向にしか転送されないデータ通信。 two-way alternative communication
09.05.04 片方向通信 あらかじめ指定された一方向にデータが転送されるデータ通信。 one-way communication
09.05.05 コード透過形データ通信 データ通信の一形態であって,データ送信装置において使われるビット列の構成に依存しない,ビットを基本とするプロトコル。 code-transparent data communication
09.05.06 コード独立形データ通信 データ通信の一形態であって,データ送信装置において使われる文字集合又はコードに依存しない,文字を基本とするプロトコル。 code-independent data communication
09.05.07 メッセージ交換 データ網の中で完結したメッセージを受信,記憶及び送信することにより,メッセージの経路指定を行う処理過程。 message switching
09.05.08 パケット交換 行く先が指定されたパケットを用いて行うデータの経路指定及び転送の処理過程であって,通信路はパケットの伝送中だけ占有され,伝送終了後は他のパケットの転送のために利用可能となるもの。 packet switching
09.05.09 回線交換 要求のたびに二つ以上のデータ端末装置を接続し,その接続が解放されるまで,それらの間のデータ回線を排他的に使用させるようにする処理過程。 circuit switching
09.05.10 回復 データの転送中に発生した矛盾した状態又は誤った状態を特定のデータステーションが解決する処理過程。 recovery
09.05.11 誤り制御 プロトコルの一部であって,誤りの検出を制御し,場合によっては訂正を制御するもの。 error control
09.05.12 呼制御手順 呼の設定及び解放に必要な一連のプロトコルを実現したもの。 call control procedure
09.05.13 基本形リンク制御 ISO/CCITTに規定されている情報交換用7ビット文字集合の制御文字を用いたデータリンク制御。(注)ISO Standard 646 and CCITT Recommendation V.3, ISO Standard 1745. Basic Mode Control Procedures (参)1. JIS X 0201情報交換用符号, 2. JIS X 5002基本形データ伝送制御手順。 basic mode link control
09.05.14 相手選択接続機能 利用者のデータを網内においてパケットの形で転送する際に,二つのデータ端末装置間の通信の期間を呼設定手順及び呼解放手順により定める利用者機能。利用者データはすべて,網が受け取ったのと同じ順序で網からデータ端末装置へ渡される。(注)1.この機能は,網内での終端相互間パケット転送制御を要する。2.呼の設定が完了する前に,網へデータを渡してもよいが,呼設定の試みが成功しなかった場合にはそのデータはあて先アドレスへ送られない。3.多重アクセスデータ端末装置は,同時に幾つかの相手選択接続機能を扱ってもよい。 virtual call facility
09.05.15 データグラムサービス パケット交換において,データグラムをそのアドレス部で示されるあて先へ転送するサービスであって,その転送の過程で網が他のデータグラムを参照する必要のないもの。(注)データグラムがあて先へ渡される順序は,網がデータグラムを受け取った順序とは異なることがある。 datagram service
09.05.16 高速セレクト●ファストセレクト 相手選択接続機能における機能選択の一つであって,呼設定パケット及び呼解放パケットにデータを含めることを許すもの。 fast select
09.06.01 データ信号速度 データ伝送システムの特定の伝送路において,1秒間に送られる2進数字(ビット)の個数の総計。(注)1.データ信号速度は次の式によって与えられる。(#数式有り) data signaling rate
09.06.02 変調速度 変調された信号の,隣接する有意瞬間の最小公称時間間隔の逆数値。(注)時間の単位が秒であれば,変調速度はボーで示される。 modulation rate
09.06.03 データ転送速度 データ伝送システムにおいて,対応する装置間で単位時間にやりとりされるビット,文字又はブロックの個数の平均値。(注)1.この速度は秒,分又は時間当たりのビット,文字又はブロックの個数で表される。2.対応する装置を,例えば変復調装置相互間,中間装置相互間又はデータ送信装置とデータ受信装置の間のように明示しなければならない。 data transfer rate
09.06.04 有効データ転送速度 データ送信装置からデータ受信装置へ転送され,有効に受信された単位時間当たりのビット,文字又はブロックの個数の平均値。(注)この速度は,秒,分又は時間当たりのビット,文字又はブロックの個数で表される。 effective data transfer rate
09.06.05 利用者サービスクラス データ信号速度,データ端末装置の動作モード及びもしあればコード構成が標準化されているデータ網によって提供されるデータ伝送サービスの区分。 user class of service
09.06.06 利用者機能 要求に応じて利用者に使用可能となり,かつデータ網伝送サービスの一部として提供される機能の集合。(注)幾つかの機能は,呼出しの都度利用することができ,また,それ以外は,利用者の要求に応じ合意した期間だけ割り当てることもできる。割り当てられた特定の機能について,呼出しの都度指摘する選択ができる場合もある。 user facility
09.06.07 選択信号 交換網における呼を確立するために必要とされるすべての情報を指定する文字の列。 selection signal
09.06.08 呼出し(データ網における) データステーション間の接続を確立するために,選択信号を伝送する処理過程。 calling
09.06.09 手動呼出し(データ網における) 呼出し側のデータステーションからの選択信号を一定でない文字速度で回線に入力することを許す呼出し。(注)文字は,データ端末装置又はデータ回線終端装置で生成することができる。 manual calling (in data network)
09.06.10 自動呼出し(データ網における) 選択信号のエレメントが最大データ信号速度で連続的にデータ網に入力される呼出し。(注)選択信号は,データ端末装置によって生成される。規定された時間間隔内に同一アドレスに対する不完了呼が許可された回数以上起こらないようにするため,ある限界を網の設計基準によって規定することができる。 automatic calling (in data network)
09.06.11 短縮アドレス呼出し 呼を開始するときに,利用者がアドレスの総文字数より少ない文字数のアドレスを使用できる呼出し。(注)網内では,利用者は短縮アドレスコードを一定数指定することができる。一つのあて先又はあて先の集まりに対する短縮アドレスコードの割当ては,要求に応じて適切な手順により変更することができる。 abbreviated address calling
09.06.12 直接呼出し機能●ダイレクトコール機能 利用者がアドレス選択信号を出さなくても呼出しができるようにする機能。網は,一つ以上の事前に決められたデータステーションに対する接続を確立するための命令として呼出し要求信号を解釈する。(注)この機能によって,通常よりも早く呼が確立できる。他の利用者との間に接続の確立に関する特別な優先順位は設けられていない。指定したアドレスは,合意した期間割り当てられる。 direct call facility
09.06.13 応答 データステーション間の接続の確立を完結するために,呼出し側のデータステーションに応ずる処理過程。 answering
09.06.14 手動応答 呼び出された使用者が,呼出しを受信できることを手操作によって知らせたとき,呼が確立する応答。 manual answering
09.06.15 自動応答 呼び出されたデータ端末装置の呼出し信号に対して自動的に行われる応答。(注)呼び出されたデータ端末装置に操作員がいるか否かに関係なく呼が確立する。 automatic answering
09.06.16 着呼受付信号 呼び出されたデータ端末装置が,到着した呼出しを受け付けることを示すために送る呼出し制御信号。 call-accepted signal
09.06.17 着呼受付不可信号 呼び出されたデータ端末装置が,到着した呼出しを受け付けないことを示すために送る呼出し制御信号。 call-not-accepted signal
09.06.18 ポーリング 分岐接続又は二地点間接続において,データステーションに対し,一度には1局だけに送信を促す処理過程。 polling
09.06.19 セレクティング 分岐接続又は二地点間接続において,一つ以上のデータステーションに対し,データの受信を要求する処理過程。 selecting
09.06.20 コンテンション 共通の通信路を介して,二つ以上のデータステーションが同時に転送しようとしたり,又は両方向交互通信において同時に転送しようとしたりするときに発生する状態。 contention
09.06.21 データ転送段階●データ転送フェーズ 網を介して接続されるデータ端末装置間で利用者のデータが転送される,呼の一段階。 data transfer phase
09.06.22 ブロック検査●ブロックチェック 誤り制御手順の一部であって,データブロックが決められた規則に従って構成されていることを確認するために使われるもの。 block check
09.06.23 フロー制御 データ通信において,データ転送速度を制御すること。 flow control
09.06.24 問合せ 主局が従局に対し,その局であることの確認又は局の状態を送るように要求する処理過程。 interrogating
09.06.25 タイムアウト●時間切れ ある特定の事象から始まり,あらかじめ決められた時間の終わりに発生する事象。(注)タイムアウトは適当な信号を使うことにより,発生しないようにすることができる。 time out
09.06.26 パケット