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JIS X 0023 情報処理用語(テキスト処理) 1995制定
番号
用語
定義
対応英語
23.01.01
テキスト
文字,記号,語,句,段落,文,表又はそれ以外の文字配置の形で表わしたデータであって,意味の伝達を目的とし,その解釈が読者のもつ何らかの自然言語又は人工言語の知識に本質的に基づくもの。 例 用紙上に印刷又は画面上に表示した事務用の書状。 参考 01.01.03と同じ。
text
23.01.02
テキスト処理●ワードプロセッシング
テキストに対し,入力,テキスト編集,分類,併合,検索,記憶,表示,印刷などのデータ処理を施すこと。
test processing●word processing
23.01.03
テキストプロセッサ●ワードプロセッサ
利用者がテキスト処理を行えるようにするための,ソフトウェアパッケージ又は関連ソフトウェアを備えた装置
text processor●word processor
23.01.04
テキスト編集●編集(テキスト処理における)
テキストプロセッサを使用して,テキストを追加,削除及び書式を変換を含む,テキストの再配置又は変更のような,テキストの操作を行うこと。
text editing●editing (in text processing)
23.01.05
文書(テキスト処理における)
テキスト及び場合によっては画像の,名前の付いた構造体の単位であって,記憶,編集及び検索ができ,システム又は利用者間で個別の単位として交換できるもの。
document (in text processing)
23.01.06
下書き
検討,承認又は編集のために準備される文書の暫定版。
draft copy
23.02.01
文書体系
特定のテキスト処理環境において,文書に関してすべての場合を考慮した構造を規定する,相互に関連する規定の完全な集合。
document architecture
23.02.02
文書プロファイル●文書概要
文書全体に関する,形式や書式のような特性を指定する属性の集合。
document profile
23.02.03
割付け対象●割付け対象体
文書に関する特定の割付け構造の要素。 例 ページ,ブロック
layout object
23.02.04
論理対象●論理対象体
文書に関する特定の論理構造に要素があって,適用業務や利用者にとって特別な意味をもつことがあるもの。 例 章,節,段落。
logical object
23.02.05
文書本体
文書概要を除く,テキスト及び割付け情報からなる,文書の内容。
document body
23.02.06
書式(テキスト処理における)
印刷形式の中,表示形式の中又はデータ媒体の上での,テキストの特定の配置又は割付け。
format (in text processing)
23.02.07
書式付け(テキスト処理における)
利用者の指定した条件に従ってテキストの割付けの準備ができるようにする,テキストエディタ又は他のテキスト処理ソフトウェアの機能。
formatting (in text processing)
23.02.08
行●テキストの行
通常,単語及び空白からなる文字の列であって,その並び方は書式設定の過程で決定されるが,通常,並び線上に並べられるもの。 備考 行の長さは,書式設定の際に,その場所において使用可能な領域によって決定される。
line●line of text
23.02.09
並び線
文字の位置決め及び垂直方向の行間距離の測定のために使用される,水平方向の主基準線。
baseline●reference line
23.02.10
行送り幅
隣接する行の並び線間の距離。
line spacing
23.02.11
テキスト領域
1ページ又は画面の領域であって,通常,テキスト又はその他の図形要素が置かれるところ。
text area●type area
23.02.12
文字枠
表示面又は印刷面上の想像上の平行四辺形であって,1個の図形文字全体を収容できるもの。 備考 文字間の空を調整したり隣接する文字が接したりするようにするために,文字枠は,重なり合っていてもよい。
character box●bounding box
23.02.13
ブロック(テキスト処理における)●区画
利用者の定義したテキストの断片であって,これに対してテキスト処理操作が実行されるもの。
block (in text processing)
23.02.14
描画用文字
事前に定義された文字集合の文字の一つであって,けい(罫)線,枠,図,ロゴ,線図などのような単純な図形の合成に使用できるもの。
pictorial character
23.02.15
自動脚注
脚注の引用が行われたページの最下段又は指定の場所に,脚注を自動的に配置する機能。
automatic footnote tie-in
23.03.01
スクロール
画面又はウィンドウの境界外のデータを見つめるために,表示画像を垂直方向又は水平方向に移動すること。
scrolling
23.03.02
ウィンドウ機能
複数のウィンドウを使用して,別々のデータを同時に表示したり,複数の適用業務を個別に制御したりすること。
windowing
23.03.03
ブラウジング(テキスト処理における)●拾い読み(テキスト処理における)
テキストをスクロールによってすばやく表示し,調べること。
browsing (in text processing)
23.03.04
ページ表示
1ページ上に印刷できる行数のテキストや図形を一度に表示すること。
full-page display
23.03.05
プレビュー●試し表示
文書のページ全体の表示であって,そのページが実際に印刷されたときのページの見え方をそのまま再生したもの。 備考 プレビューの場合は,利用者がその機能を要求しなければならない。これに対しWYSIWYGでは,印刷された場合と同じ見え方でテキストが常時表示される。
print preview
23.03.06
プレビューア●試し表示プログラム
プレビューの表示に使用するソフトウェア。
previewer
23.03.07
WYSIWYG(ウィジウィグ,頭字語)
印刷されたときと同じ見え方でテキストを常時表示するテキストプロセッサの機能。 備考 WYSIWYGでは,常時,表示が行われるが,プレビューの表示は利用者が要求しなければならない機能である。
WYSIWYG●what-you-see-is-what-you-get
23.03.08
非表示文字
通常は,印刷も表示もしない文字。 例 埋込み制御文字。
hidden character
23.04.01
削除
入力済みのテキストの全体又は一部分を,利用者が消去することのできる機能又はモード。
delete
23.04.02
保存
ファイルの内容に対する変更を確定するために,利用者がデータ媒体上にファイルを記憶させることのできる機能又はモード。
save
23.04.03
取消●アンドゥー
最後に実行した指令又は指令群の実行結果を,利用者が取り消すことのできる機能。 備考 取り消しの不可能な指令もある。
undo
23.04.04
付加(テキスト処理における)
入力済みテキスト末尾に別の文書又は文字列を,利用者が追加することのできる機能又はモード。
append (in text processing)
23.04.05
文例集●ボイラプレート
複数の文書の中での再利用を意図した記憶済みテキスト。
boilerplate
23.04.06
定型書状
データ媒体上に記憶された標準的なテキストからなる書状であって,受信者の氏名及びあて先のような情報を追加することによって個別の書状が作成できるもの。
form letter
23.04.07
スペルチェッカ●つづり検査プログラム
テキスト中の単語のづづりを検証するための,テキストプロセッサのプログラム。 備考 検証は,単語入力の都度,又はあとに一括して行われる。
spelling checker●spell checker
23.04.08
文法チェッカ●文法検査プログラム●構文チェッカ●構文検査プログラム
テキストの構文上の特性を組込みの構文規則と比較し,その修正方法を指示するソフトウェア。
grammar checker
23.04.09
スタイルチェッカ●スタイル検査プログラム
テキストの体裁上の特性を組込み,体裁マニュアルと比較することによって校正し,体裁を改善する方法を指示するソフトウェア。
style checker
23.04.10
挿入
既存のテキストの指定した位置に追加のテキストを,利用者が差し込むことのできる機能又はモードであって,追加した位置以降のテキストが自動的に再配置されたもの。
insert
23.04.11
置換
既存のテキストの指定された部分を別のテキストに,利用者が置き換えることのできる機能又はモード。
replace
23.04.12
検索(テキスト処理における)
テキストの中で特定の文字列,埋込み指令,特定の属性のついた文字などの出現場所を,利用者が突き止めることのできる機能又はモード。
search (in text processing)●find
23.04.13
検索・置換
テキストの中で特定の文字列,埋込み指令,特定の属性のついた文字などの出現場所を,利用者が突き止め,その全体又は一部分を別のテキストに置き換えることのできる機能又はモード。 備考 この機能又はモードは,文書全体でも一部分に対しても実行することができる。
search and replace●find and replace
23.04.14
前文対象検索・置換
同一文書内で特定の文字列,埋込み指令,特定の属性のついた文字などの出現場所を,利用者が突き止め,それを自動的に又は利用者の制御下で別のテキストに置き換えることのできる機能又はモード。
global search and replace●global find and replace
23.04.15
逆方向検索
同一文書内で,任意の位置から文頭方向に探索できる機能。
backward search●reverse search●reverse find
23.04.16
ブロック移動(テキスト処理における)●区画移動(テキスト処理における)
利用者が,テキストのブロックを指示し,それを同一文書内の別の場所又は別文書の中に移動することのできる機能。
block move (in text processing)
23.04.17
切りばり
利用者が,ある文書内のテキスト又は図形を,同一文書又は別の文書で使用するために,クリップボードに移動したり複写したりすることのできる機能。
cut and paste
23.04.18
クリップボード
同一文書内又は別の文書内で再使用するために,テキスト又は図形を一時的に保持していくための記憶領域。
clipboard
23.04.19
ブロック複写●区画複写
利用者が,ブロックを複製し,それを同一文書内の別の場所又は別文書の中に挿入することのできる機能。
block copy
23.04.20
単語送り
ある行上で,単語とそれに付随した句読点とを合わせた長さが使用可能な領域を超えた場合,その単語全体を次の行上に自動的に配置する機能。
word wrap
23.04.21
送込み(テキスト処理における)
ある行の最終位置のあとに入力されたテキストを,次の行の先頭に自動的に配置することのできる機能。
wraparound
23.04.22
埋込み指令(テキスト処理における)
テキスト処理の指令であって,テキストの一部分として入力され,プレビュー若くは印刷ファイルの生成のために文書の書式付けを行うとき,又は文書の印刷をするときに,解釈され実行されるもの。
embedded command (in text processing)
23.04.23
非分割空白
文字列の中で,特殊文字によって表現される空白であって,その場所ではテキストプロセッサによって文字列が分断されることがないもの。 例 数12000又はGeorge Vという語句の途中の空白。 備考 非分割空白を埋込み指令によって実現してもよい。
no-break space●hard space
23.04.24
任意ハイフン
単語の途中の特殊文字であって,単語を分割してもよい場合を示すために自動的に又は利用者によって挿入され,行末における領域不足によってその単語を分割するときにハイフンとして表示されるもの。 備考 任意のハイフンは,ハイフン除去の対象になる。
discretionary hyphen●soft hyphen
23.04.25
必す(須)ハイフン
同一業内のどの位置にあろうと,単語又は語句のつづりにとって必要とされるハイフン。 備考 必す<須>ハイフンは,ハイフン除去の対象にはならない。
required hyphen●hard hyphen
23.04.26
ハイフン除去
単語を分割する必要がなくなったときに,単語の表示において任意のハイフンを表示しないようにできる機能。
hyphen drop
23.04.27
範囲指定
文字列の始点と終点とを指示することによって,対象区間を指定すること。 備考 範囲は,単語,行,段落,文,ページのような単語に基づいて指定することができる。
range specification
23.04.28
読みとばし
利用者がページ全体又は段落全体のような一まとまりのテキストを飛び越すことのできる機能。
skip (in text processing)
23.04.29
上書きする(テキスト処理における)
同一領域上に新しいテキストを入力することによって,既存のテキストを置き換える。
to overwrite
23.04.30
復旧する
以前に削除されたテキスト又は図形で,その削除が保存指令などによって確定されていないものを復元する。
to undelete
23.04.31
複数キーによる文字入力
ある文字を生成するのに,複数個のキー入力を必要とするテキストの入力方法。
multistroke character entry
23.04.32
表意文字入力
表音文字に基づく複数キーによる文字入力と,辞書及び構文規則による表意文字への変換との組合せで行う表意文字用のテキスト入力の方法。 例 仮名漢字変換による日本語文字の入力,ピンイン漢字変換による中国語文字の入力。
ideogram entry
23.05.01
テキストエディタ
利用者がテキストを生成し改訂することのできるソフトウェア。
text editor
23.05.02
行エディタ
利用者が,同一行又は一まとまりの隣接行内で編集しようとするテキストの要素にアクセスするのに,行を指定しなければならないテキストエディタ。
line editor
23.05.03
画面エディタ
画面上にテキストを表示し,カーソルを移動させて,行番号を考慮せずに,任意の文字列を編集することのできるテキストエディタ。
screen editor
23.05.04
構文主導形エディタ
特定のプログラム言語用に設計されたテキストエディタであって,その言語の構文との整合性を確保するもの。
syntax-directed editor
23.06.01
文書合成
事前に記憶された複数の文書又はその一部から,利用者が新しい一つの文書を生成することのできるテキストプロセッサの機能。 例 定型書状と名簿に記載されている受信者の氏名及び住所とを組合わせること。
document merge
23.06.02
割付けモード
テキストを指定した行長及びページ長に合わせるために,利用者がテキストを再整形することのできるモード。
adjust text mode
23.06.03
ページ長制御
テキスト処理において,ページ長を指定する機能。
page length control●page depth control
23.06.04
文書整形系
利用者が,文書の割付けを行い,印刷できるようにすることのできるプログラム。 備考 文書整形系では,ページや段落の番号付けなどの機能を実行してもよい。
document formatter
23.06.05
横長書式●風景画書式
通常の読みの方向に置きたいとき,縦(ページ長)よりも横(ページ幅)のほうが長くなるようなページ上にテキストや図形を配置すること。
landscape●landscape format●horizontal format
23.06.06
縦長書式●肖像画書式
通常の読みの方向に置いたとき,縦(ページ長)よりも横(ページ幅)のほうが短くなるようなページ上にテキストや図形を配置すること。
portrait●portrait format●vertical format
23.06.07
省略字書式●基本書式
利用者が特に指定しない限り,自動的に設定される規定の書式。
default format●basic format
23.06.08
余白部●マージン
ページ又は画面のテキスト領域とページ又は画面の4辺との間にある,通常は使用しない領域。 備考 余白部には,ヘッダ,フッダ,小さな図版,注記,ページ番号などのような要素を収容してもよい。
margin
23.06.09
ヘッダ
同一文書内で複数ページの最上段に印刷されるブロック。 備考 ヘッダには,ページ番号のような可変情報を入れてもよい。
page header●running head
23.06.10
フッダ
同一文書内で複数ページの最下段に印刷されるブロック。 備考 フッダには,ページ番号のような可変情報を入れてもよい。
footer●running foot
23.06.11
中央にそろえる●センタリングする
水直線上と水平線上の両方,又はその一方の基準点に関して均等に置かれるように, テキストを配置する。
to center
23.06.12
字下げする
ある行に始端を,他の行よりも余白部から中央よりに設定する。
to indent
23.06.13
下線を引く
ある文字又は一まとまりの文字の直下に線を印刷したり表示したりする。
to underline●to underscore
23.06.14
右そろえ
右端の余白部に文字位置をそろえるが,左端の余白部にはそろえる必要の内テキストに関する用語。
right-aligned●right-adjusted●flush right●right-justified (deprecated in this sense)
23.06.15
左そろえ
左端の余白部に文字位置をそろえるが,右端の余白部にはそろえる必要のないテキストに関する用語。
left-aligned●left-adjusted●flush left●left-justified (deprecated in this sense)
23.06.16
右ラグ
右端の余白部に文字位置をそろえないテキストに関する用語。
ragged right
23.06.17
左ラグ
左端の余白部に文字位置をそろえないテキストに関する用語。
ragged left
23.06.18
行そろえする
各行の始端と終端の文字が左右の余白部にそろうように,水平方向にテキストを調整したり,テキストの最初の行と最後の行とが上下の余白部にそろうように,テキストを垂直方向に調整したりすること。 備考1. 段落の最後の行は,行そろえしない場合が多い。 2. 行を縦書きにする記述方法(例えば日本語)では,垂直方向に調整する。
to justify (in text processing)
23.06.19
定規線