一覧に戻る
このページの最下段に移る
JIS X 3010 プログラム言語C 1993制定
番号
用語
定義
対応英語
3.1
境界調整
特定の型のオブジェクトを特定のバイトアドレスの倍数のアドレスをもつ記憶域境界に割り付ける要求。
alignment
3.2
実引数
関数呼出し式において,括弧で囲み,コンマで区切った並びの中の式,又は関数形式のマクロ呼出しにおいて,括弧で囲み,コンマで区切った並びの中の前処理字句の列。“actual argument”又は“actual parameter”として知られている。
argument
3.3
ビット
2種類の値のうちの一つをもちうるオブジェクトを保持するために十分な大きさをもつ実行環境でのデータ記憶域の単位。オブジェクトの個々のビットのアドレスを表現できる必要はない。(備)ビットがもちうる2種類の値のうちの一方を値0という。ビットの値を値0以外にすることを,この規格では,“ビットをセットする”という。
bit
3.4
バイト
実行環境の基本文字集合の任意の要素を保持するために十分な大きさをもつデータ記憶域の単位。オブジェクトの個々のバイトのアドレスを,一意に表現できなければならない。バイトは連続するビットの列からなる。1バイト中のビット数は,処理系定義とする。最も重みの小さいビットを下位ビット(low-order bit)と呼び,最も重みの大きいビットを上位ビット(high-order bit)と呼ぶ。
byte
3.5
文字
1バイトに納まるビット表現。ソース環境及び実行環境それぞれの基本文字集合の各要素の表現は,1バイトに納まらなければならない。
character
3.6
制約
言語要素に関する規定を解釈するに当たっての構文上及び意味上の制限。
constraints
3.7
診断メッセージ
処理系が出力するメッセージのうち,処理系定義の部分集合に属するメッセージ。
diagnostic message
3.8
前方参照
その節に関連する付加情報を含むこの規格の前方の節への参照。
forward reference
3.9
処理系
特定の翻訳環境中において特定の制御オプションの下で走行し,特定の実行環境用にプログラムを翻訳し,その実行環境における関数の実行をサポートする特定のソフトウェア集合。
implementation
3.10
処理系定義の動作
正しいプログラム構成要素及び正しいデータに関する動作のうち,処理系の特徴に依存し,更に各処理系が文書化しなければならない動作。
implementation-defined behavior
3.11
処理系限界
処理系がプログラムに課す制限。
implementation limit
3.12
文化圏固有動作
国家,文化及び言語の地域規約(ロケール)に依存し,各処理系が文書化しなければならない動作。
locale-specific behavior
3.13
多バイト文字
ソース環境又は実行環境の拡張文字集合の要素を表す1バイト以上のバイト列。拡張文字集合は,基本文字集合を包含する。
multibyte character
3.14
オブジェクト
その内容によって,値を表現することができる実行環境中の記憶域の領域。ビットフィールド以外のオブジェクトは,連続する一つ以上のバイトの列からなる。そのバイトの個数,順序及び符号化規則は,明示的に規定するか又は処理系定義とする。オブジェクトを参照する場合,オブジェクトは,特定の型をもっていると解釈してもよい(6.2.2.1参照)。
object
3.15
仮引数
関数宣言若しくは関数定義の一部として宣言され,関数に入る時点で値を得るオブジェクト,又は関数形式マクロ定義におけるマクロ名の直後の括弧で囲まれコンマで区切られた並びに現れる識別子。“formal argument”又は“formal parameter”として知られている。
parameter
3.16
未定義の動作
可搬性がない若しくは不正なプログラム構成要素の使用における動作,又は不正なデータ若しくは不確定な値をもつオブジェクトの使用における動作であり,この規格が何ら要求を課さない動作。未定義の動作に対して,その状況を無視して予測不可能な結果を返してもよい。一方,翻訳時又はプログラム実行時に,文書化された,環境に特有な方法で処理してもよい(診断メッセージの発行を伴っても伴わなくてもよい。)。更に(診断メッセージを出力し)翻訳又は実行を中断してもよい。この規格の制約以外の箇所で現れる“…(し)なければならない”又は“…(し)てはならない”という要求をプログラムが守っていない場合,その動作は未定義とする。この規格では,このほかに,用語“未定義の動作”を使うことによるか又は動作の定義を明示的には与えないことによって未定義の動作を示すこともある。これらの三つの書き方は強調度において何ら変わりはなく,それらはすべて“未定義の動作”を規定する。
undefined behavior
3.17
未定義の動作
正しいプログラム構成要素及び正しいデータに対する動作であり,この規格が明示的に何ら要求を課さない動作。(例)1.未規定の動作の例としては,関数の実引数の評価順序がある。2.未定義の動作の例としては,整数演算のオーバーフローに対する動作がある。3.処理系定義の動作の例としては,符号付き整数を右シフトした場合の最上位ビットの伝ぱ法がある。4.文化圏固有動作の例としては,islower関数が26種類の英小文字以外の文字に対し,真を返すかどうかがある。前方参照 islower関数(7.3.1.6),関数呼出し(6.3.2.2),式(6.3),文化圏固有操作(7.4),ビット単位のシフト演算子(6.3.7)
unspecified behavior
一覧に戻る
このページのトップに戻る