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JIS X 5003 開放型システム間相互接続の基本参照モデル 1987改正●1985制定
番号
用語
定義
対応英語
4.1(1)
実システム
情報処理と情報転送の両方又は一方を実行でき,独立した統一体を構成する要素の集合であって,その要素には,電子計算機,関連ソフトウェア,周辺装置,端末,操作員,物理的なプロセス,情報転送手段などがある。
real system
4.1(2)
実開放型システム
他の実システムとの通信においてOSI規格の要求条件に従う実システム。
real open system
4.1(3)
開放型システム
実開放型システムのうちOSIに関係する側面を表現したもの。
open system
4.1(4)
応用プロセス
特定の応用のための情報処理を実行する実開放型システム内の要素。
application-process
5.2.1(1)
〈N〉サブシステム
開放型システム内を階層に区分した場合の一要素であって,その開放型システムにおけるすぐ上の区分又はすぐ下の区分の要素とだけ直接に作用し合うもの。
(N)-subsystem
5.2.1(2)
〈N〉層
OSIアーキテクチャの中で,同位のすべての〈N〉サブシステムを集めたもの。
(N)-layer
5.2.1(3)
〈N〉エンティティ
〈N〉サブシステム内の能動的要素。
(N)-entity
5.2.1(4)
同位エンティティ
同一層内のエンティティ。
peer-entities
5.2.1(5)
副層
層を更に細分したもの。
sublayer
5.2.1(6)
〈N〉サービス
〈N〉層及びそれより下の層の能力であって,〈N〉層と<N+1>層との堺界において<N+1>エンティティに提供されるもの。
(N)-service
5.2.1(7)
〈N〉ファシリティ
〈N〉サービスの一部。
(N)-facility
5.2.1(8)
〈N〉機能
〈N〉エンティティの活動の一部。
(N)-function
5.2.1(9)
〈N〉サービスアクセス点
〈N〉エンティティが〈N〉サービスを<N+1>エンティティに提供する点。
(N)-service-access-point
5.2.1(10)
〈N〉プロトコル
〈N〉機能を実行するときの〈N〉エンティティの通信動作を規定する規則及び形式(意味及び構文)の集合。
(N)-protocol
5.3.1(1)
〈N〉コネクション
複数の<N+1>エンティティ間に,データ転送を目的として,〈N〉層によって確立される関連。
(N)-connection
5.3.1(2)
〈N〉コネクション端点
〈N〉サービスアクセス点内における〈N〉コネクション片側の終端。
(N)-connection-endpoint
5.3.1(3)
〈N〉多端点コネクション
三つ以上の〈N〉コネクション端点をもつ〈N〉コネクション。
(N)-multi-endpoint-connection
5.3.1(4)
接続関係にある〈N〉エンティティ
一つの<N-1>コネクションを共有するすべての〈N〉エンティティ。
correspondent (N)-entities
5.3.1(5)
〈N〉中継
〈N〉エンティティが,ある接続関係にある〈N〉エンティティから受け取ったデータを他の接続関係にある〈N〉エンティティに送り出す〈N〉機能。
(N)-relay
5.3.1(6)
〈N〉データ送信側
<N-1>サービスデータ単位[5.6.1(7)参照]を<N-1>コネクション上に送信する〈N〉エンティティ。
(N)-data source
5.3.1(7)
〈N〉データ受信側
<N-1>コネクション上の<N-1>サービスデータ単位を受信する〈N〉エンティティ。
(N)-data sink
5.3.1(8)
〈N〉データ伝送
<N+1>エンティティから一つ以上の<N+1>エンティティに向けて〈N〉サービスデータ単位を運ぶ〈N〉ファシリティ。
(N)-data transmission
5.3.1(9)
〈N〉全二重伝送
両方向同時の〈N〉データ伝送。
(N)-duplex transmission
5.3.1(10)
〈N〉半二重伝送
両方向に行うが,一度には一方向に限る〈N〉データ伝送。方向の選択は<N+1>エンティティが制御する。
(N)-half-duplex transmission
5.3.1(11)
〈N〉単向伝送
前もって定めた一方向への〈N〉データ伝送。
(N)-simplex transmission
5.3.1(12)
〈N〉データ通信
一つ以上の<N-1>コネクション上で,〈N〉ブロトコルに従って〈N〉プロトコルデータ単位(5.6.1.3参照)を転送する〈N〉機能。
(N)-data communication
5.3.1(13)
〈N〉両方向同時通信
両方向同時の〈N〉データ通信。
(N)-two-way simultaneous communication
5.3.1(15)
〈N〉片方向通信
前もって定めた一方向への〈N〉データ通信。
(N)-one-way communication
5.4.1(1)
名称
エンティティの永続的な識別子。
title
5.4.1(2)
名称領域
OSI環境の名称空間の部分集号。
title-domain
5.4.1(3)
名称領域名
OSI環境内の名称領域を一意に識別する識別子。(備)最も重要な名称領域は,それぞれの層である。この場合,名称領域は,〈N〉層を識別する。
title-domain-name
5.4.1(4)
ローカル名称
名称領域内で一意である名称。
local-title
5.4.1(5)
グローバル名称
OSI環境内で一意であり,名称領域名とローカル名称の二つの部分から成る名称。
global-title
5.4.1(6)
〈N〉アドレス●〈N〉サービスアクセス点アドレス
〈N〉サービスアクセス点の場所を識別する識別子。
(N)-address●(N)-service-access-point address
5.4.1(7)
〈N〉ディレクトリ
〈N〉エンティティのグローバル名称を,〈N〉エンティティが結び付いている<N-1>サービスアクセス点の<N-1>アドレスに変換する〈N〉機能。
(N)-directory
5.4.1(8)
〈N〉アドレス写象
一つの〈N〉エンティティに関連する〈N〉アドレスと<N-1>アドレスとの間の写象を提供する〈N〉機能。
(N)-address-mapping
5.4.1(9)
経路選択
<N+1>エンティティの名称又は<N+1>エンティティが結び付いている〈N〉サービスアクセス点アドレスを解釈し,そこへ到達する経路を求める〈N〉層内の機能。
routing
5.4.1(10)
〈N〉コネクション端点識別子
〈N〉コネクション端点の識別子であって,〈N〉サービスアクセス点において,対応する〈N〉コネクションを識別するために使用できるもの。
(N)-connection-endpoint-identifier
5.4.1(11)
〈N〉コネクション端点添字
〈N〉コネクション端点識別子の一部分であって,〈N〉サービスアクセス点内で一意にある添字。
(N)-connection-endpoint-suffix
5.4.1(12)
〈N〉コネクション多端点識別子
〈N〉多端点コネクション上で転送するデータを受け取るべき〈N〉コネクション端点を指定する識別子。
(N)-multi-connection-endpoint-identifier
5.4.1(13)
〈N〉サービスコネクション識別子
〈N〉コネクションの識別子であって,複数の接続関係にある<N+1>エンティティの間で一意のもの。
(N)-service-connection-identifier
5.4.1(14)
〈N〉プロトコルコネクション識別子
〈N〉コネクションの識別子であって,複数の〈N〉コネクションを多重化した<N-1>コネクションの間で一意のもの。
(N)-protocol-connection-identifier
5.4.1(15)
〈N〉添字
〈N〉サービスアクセス点内で一意である〈N〉アドレスの一部分。
(N)-suffix
5.6.1(1)
〈N〉プロトコル制御情報
<N-1>コネクションを使用し協同動作を行うために〈N〉エンティティ間で交換する情報。
(N)-protocol-control-information
5.6.1(2)
〈N〉利用者データ
<N+1>エンティティに対してサービスを提供する〈N〉エンティティが,これらの<N+1>エンティティのために〈N〉エンティティ間で転送するデータ。
(N)-user-data
5.6.1(3)
〈N〉プロトコルデータ単位
〈N〉プロトコル中で指定するデータの単位であり,〈N〉プロトコル制御情報,又は〈N〉プロトコル制御情報と〈N〉利用者データから成る。
(N)-protocol-data-unit
5.6.1(4)
〈N〉インタフェース制御情報
<N+1>エンティティと〈N〉エンティティとの間で協同動作を行うために引き渡す情報。
(N)-interface-control-information
5.6.1(5)
〈N〉インタフェースデータ
〈N〉コネクション上の接続関係にある<N+1>エンティティに向けて伝送を行うために,<N+1>エンティティから〈N〉エンティティに引き渡す情報,又は逆に,接続関係にある<N+1>エンティティから〈N〉コネクション上で受信した後,〈N〉エンティティから<N+1>エンティティに引き渡す情報。
(N)-interface-data
5.6.1(6)
〈N〉インタフェースデータ単位
<N+1>エンティティと〈N〉エンティティとの間でサービスアクセス点を通して1回の相互動作で引き渡す情報の単位。各々の〈N〉インタフェースデータ単位は,〈N〉インタフェース制御情報を含み,かつ〈N〉サービスデータ単位の全部又は一部を含むこともできる。
(N)-interface-data-unit
5.6.1(7)
〈N〉サービスデータ単位
〈N〉コネクションの一方の終端から他の終端に転送されてもその同一性を保持する,ひとかたまりの〈N〉インタフェースデータ。
(N)-service-data-unit
5.6.1(8)
優先〈N〉サービスデータ単位●〈N〉優先データ単位
優先して転送する,短い〈N〉サービスデータ単位。〈N〉層は,優先データ単位が,同じ〈N〉コネクション上で送信される後続のサービスデータ単位又は優先データ単位よりも後に届けられることがないようにする。
expedited (N)-service-data-unit●(N)-expedited-data-unit
5.7.1(1)
〈N〉プロトコル識別子
ある<N-1>コネクション上で使用すべき〈N〉プロトコルを選択するために,接続関係にある〈N〉エンティティ間で使用する識別子。
(N)-protocol-identifier
5.7.1(2)
集中型〈N〉多端点コネクション
〈N〉多端点コネクションであって,中央の〈N〉コネクション端点に結び付けられた<N+1>エンティティが送信するデータは,他のすべての<N+1>エンティティが受信するが,他の<N+1>エンティティが送信するデータは,中央の<N+1>エンティティだけが受信するもの。
centralized (N)-multi-endpoint-connection
5.7.1(3)
非集中型〈N〉多端点コネクション
〈N〉多端点コネクションであって,任意の〈N〉コネクション端点に結び付けられた<N+1>エンティティが送るデータを他のすべての<N+1>エンティティが受信するもの。
decentralized (N)-multi-endpoint-connection
5.7.1(4)
多重化
複数の〈N〉コネクションを支援するために,一つの<N-1>コネクションを使用する〈N〉層内の機能。(備)多重化という用語は,狭い意味では,送信側のエンティティによって行われる機能を指すために使用し,その反対に,受信側のエンティティによって行われる機能を指すためには,逆多重化という用語を使用する。
multiplexing
5.7.1(5)
逆多重化
一つの<N-1>コネクション上で受信した<N-1>サービスデータ単位が,複数の〈N〉コネクションのどの〈N〉ブロトコルデータ単位に相当するかを識別する〈N〉エンティティの機能。<N-1>サービスデータ単位を送信する〈N〉エンティティによって行われる多重機能の逆の機能である。
demultiplexing
5.7.1(6)
分流
一つの〈N〉コネクションを支援するために,複数の<N-1>コネクションを使用する〈N〉層の機能。(備)分流という用語は,狭い意味では,送信側のエンティティによって行われる機能を指すために使用し,その反対に,受信側のエンティティによって行われる機能を指すためには,合流という用語を使用する。
splitting
5.7.1(7)
合流
〈N〉エンティティの機能であって,複数の<N-1>コネクション上で受信した<N-1>サービスデータ単位を一つの〈N〉コネクションに対する〈N〉プロトコルデータ単位としてまとめて取り扱う機能。<N-1>サービスデータ単位を送信する〈N〉エンティティが実行する分流機能の逆の機能である。
recombining
5.7.1(8)
フロー制御
層内又は隣接する層間のデータの流量を制御する機能。
flow control
5.7.1(9)
分割
一つの〈N〉サービスデータ単位を複数の〈N〉プロトコルデータ単位に写象するために,送信側〈N〉エンティティが実行する機能。
segmenting
5.7.1(10)
組立て
複数の〈N〉プロトコルデータ単位を一つの〈N〉サービスデータ単位に写象するために,受信側〈N〉エンティティが実行する機能。分割の逆の機能である。
reassembling
5.7.1(11)
結合
複数の〈N〉サービスデータ単位を一つの〈N〉プロトコルデータ単位に写象するために,送信側〈N〉エンティティが実行する機能。
blocking
5.7.1(12)
分解
一つの〈N〉プロトコルデータ単位に含まれる複数の〈N〉サービスデータ単位を識別するために,受信側〈N〉エンティティが実行する機能。結合の逆の機能である。
deblocking
5.7.1(13)
連結
複数の〈N〉プロトコルデータ単位を一つの<N-1>サービスデータ単位に写象するために,送信側〈N〉エンティティが実行する機能。
concatenation
5.7.1(14)
分離
一つの<N-1>サービスデータ単位に含まれる複数の〈N〉プロトコルデータ単位を識別するために,受信側〈N〉エンティティが実行する機能。連結の逆の機能である。
separation
5.7.1(15)
順序制御
<N+1>層から〈N〉層に引き渡された〈N〉サービスデータ単位の順序を保証するために,〈N〉層が実行する機能。
sequencing
5.7.1(16)
受信通知
受信側の〈N〉エンティティが送信側の〈N〉エンティティに〈N〉プロトコルデータ単位の受信を知らせるための〈N〉層の機能。
acknowledgement
5.7.1(17)
リセット
接続関係にある〈N〉エンティティをあらかじめ定義された状態に設定する機能。リセットの結果,データの紛失又は重複が発生する可能性がある。
reset
5.9.1(1)
応用管理
OSI応用プロセスの管理に関係して応用層(6.1参照)に置かれる機能。
application-management
5.9.1(2)
応用管理応用エンティティ
応用管理機能を実行する応用エンティティ。
application-management-application-entity
5.9.1(3)
OSI資源
データ処理とデータ通信のための資源であって,OSIに関係するもの。
OSI resources
5.9.1(4)
システム管理
OSIアーキテクチャの全層にまたがる種々のOSI資源及びその状態の管理に関係して応用層に置かれる機能。
systems-management
5.9.1(5)
システム管理応用エンティティ
システム管理機能を実行する応用エンティティ。
systems-management-application-entity
5.9.1(6)
層管理
〈N〉層の管理に関係する機能であり,その一部(活性化,誤り制御などの動作)は,〈N〉層の〈N〉プロトコルに従って〈N〉層で実行し,一部は,システム管理の部分集合として実行するもの。
layer-management
7.1.1(1)
応用エンティティ
応用プロセスのOSIに関係する側面。
application-entity
7.1.1(2)
応用サービス要素
応用エンティティの一部であり,必要な場合には下位サービスを利用して,一つのOSI環境能力を提供するもの。
application-service-element
7.1.1(3)
利用者要素
応用エンティティの一部であり,応要プロセスの通信目的を達成するために応用サービス要素を利用する応用プロセスの部分を表したもの。
user-element
7.2.1(1)
具象構文
特定の表現を具体的に表す規則であって,データを形式的に規定するときに使用される。
concrete syntax
7.2.1(2)
転送構文
開放型システム間でデータを転送するときに用いられる具象構文。
transfer syntax
7.3.1(1)
カランティンサービス
セションサービスのファシリティであって,一つのセションコネクション上で送られた複数個のセッションサービスデータ単位を留め置き,送信側プレゼンテーションエンティティが明示的に解除するまで,受信側のプレゼンテーションに渡さないファシリティ。
quarantine service
7.3.1(2)
相互動作管理
セションサービスのファシリティであって,一つの制御機能に着目したとき,接続関係にあるプレゼンテーションエンティティのどちらかがそれを実行する順番であるかを明示的に制御するためのファシリティ。
interaction management
7.3.1(3)
両方向同時相互動作
両方のプレゼンテーションエンティティが同時に送信及び受信することができる相互動作のモード。
two-way-simultaneous interaction
7.3.1(4)
両方向交互相互動作
送信の順番になっているプレゼンテーションエンティティが送信し,相手側は受信だけが許される相互動作のモード。
two-way-alternate interaction
7.3.1(5)
片方向相互動作
送信の順番を変えることができない両方向交互相互動作の形態。
one-way interaction
7.3.1(6)
セションコネクション同期
セションサービスのファシリティであって,プレゼンテーションエンティティ間で,同期点を定義・識別し,また,セションコネクションをあらかじめ定められた状態にリセットし,更に,一つの再同期点について合意するためのファシリティ。
session-connection synchronization
7.5.1(1)
サブネットワーク
中継機能を提供する一つ又は複数の中間の開放型システムの集合。終端の開放型システムは,中間の開放型システムを用いてネットワークコネクションを確立することができる。(備)サブネットワークは,公衆網,私設網,ローカルエリアネットワークなどの現実のネットワークを表現するためのOSI参照モデルでの用語である。
subnetwork
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