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JIS X 0161:2008
ソフトウェア技術―ソフトウェアライフサイクルプロセス―保守
2008改正●2002制定
番号
用語
定義
対応英語
3.1
適応保守
引渡し後,変化した又は変化している環境において,ソフトウェア製品を使用できるように保ち続けるために実施するソフトウェア製品の修正。注記 適応保守は,必す(須)運用ソフトウェア製品の運用環境変化に順応するために必要な改良を提供する。これらの変更は,環境の変化に歩調を合わせて実施する必要がある。例えば,オペレーティングシステムの更新が必要になったとき,新オペレーティングシステムに適応するためには,幾つかの変更が必要かもしれない。
adaptive maintenance
3.2
是正保守
ソフトウェア製品の引渡し後に発見された問題を訂正するために行う受身の修正(reactive modification)。注記 この修正によって,要求事項を満たすようにソフトウェア製品を修復する。
corrective maintenance
3.3
緊急保守
是正保守実施までシステム運用を確保するための,計画外で一時的な修正。注記 緊急保守は,是正保守の一部である。
emergency maintenance
3.4
保守性
修正のしやすさに関するソフトウェア製品の能力。修正には,環境における変化,要求事項・機能仕様における変化に対するソフトウェアの是正,改善又は適応を含めてもよい(JIS X 0129-1を参照)。
maintainability
3.5
改良保守
新しい要求を満たすための既存のソフトウェア製品への修正。注記 改良保守には,適応保守及び完全化保守の二つのタイプがある。改良保守は,ソフトウェアの訂正ではない。
maintenance enhancement
3.6
修正依頼
保守対象となるソフトウェア製品への変更提案を特定するために使われる総称用語。注記 修正依頼は,後で訂正と改良とに分類できる。さらに,是正保守,予防保守,適応保守又は完全化保守に分けられる。修正依頼は,変更依頼ということもある。
図1−修正依頼
Modification Request●MR
3.7
完全化保守
引渡し後のソフトウェア製品の潜在的な障害が,故障として現れる前に,検出し訂正するための修正。注記 完全化保守は,利用者のための改良,プログラム文書の改善を提供し,ソフトウェアの性能強化,保守性などのソフトウェア属性の改善に向けての記録を提供する。
perfective maintenance
3.8
予防保守
引渡し後のソフトウェア製品の潜在的な障害が運用障害になる前に発見し,是正を行うための修正。
preventive maintenance
3.9
問題報告
ソフトウェア製品に発見された問題を特定し,記述するために使用する用語。注記 問題報告は,障害を指摘するために直接提出されるか,又は,修正依頼と発見した障害との影響分析で確定されるかのいずれかである。
Problem Report●PR
3.10
ソフトウェア保守
ソフトウェアシステムヘの費用対効果の高い効率的な支援の提供を要求するあらゆる活動。活動は,引渡し後と同様に引渡し前にも実施される。注記 引渡し前の活動としては,引渡し後の運用,支援性及び配送決定についての計画策定が挙げられる。引渡し後の活動には,ソフトウェア修正,訓練及びヘルプデスクの運営が挙げられる。
software maintenance
3.11
ソフトウェアの引継ぎ
最初に開発を行った組織から,保守を行う組織にソフトウェア開発を受け渡すための,制御され,調整された一連の活動。
software transition
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