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JIS X 0170:2013
システムライフサイクルプロセス
2013改正●2004制定
番号
用語
定義
対応英語
4.1
取得者
供給者から,製品又はサービスを取得又は調達する利害関係者。注記 取得者に対して通常使われている用語には,他に納入先,顧客,所有者又は購入者がある。
acquirer
4.2
取得
システム製品又はシステムサービスを入手するプロセス。注記 JIS X 0160から編集。
acquisition
4.3
アクティビティ
プロセスの構成要素で,関連の強いタスクの集合。
activity
4.4
合意
業務上の関係を実行するための取決めの相互確認。
agreement
4.5
アーキテクチャ
システムの基本的な構成。その構成要素,それらの相互関係及び環境との関係,並びに,設計及び進化を導く原則,を具体化したもの。(ISO/IEC 42010:2007)
architecture
4.6
監査
監査基準が満たされている程度を判定するために,監査証拠を収集し,それを客観的に評価するための体系的で,独立し,文書化されたプロセス。(JIS Q 9000:2006)
audit
4.7
ベースライン
公式にレビューされ,合意された仕様又は製品で,以降の開発の根拠として使用されるもの。その変更は,公式の変更管理手順を通してだけ認められる。
baseline
4.8
顧客
製品又はサービスを受け取る組織又は人。
注記1 顧客は,組織の内部又は外部のいずれでもあり得る。
注記2 JIS Q 9000:2006から編集。
注記3 顧客に対して通常使われる用語は,取得者,納入先又は購入者である。
customer
4.9
イネーブリングシステム
ライフサイクル段階の期間中は対象システムを支援するが,運用の期間中はその機能に直接的に寄与するとは限らないシステム。
注記1 例えば,対象システムが生産段階に入ると,生産イネーブリングシステムが必要となる。
注記2 各イネーブリングシステムは,それ自身のライフサイクルをもつ。イネーブリングシステム自体を対象システムとして扱う場合には,この規格は,各イネーブリングシステムに適用可能である。
enabling system
4.10
設備
活動の実施を容易にする物理的手段又は装置。例えば,建物,器具,道具など。
facility
4.11
ライフサイクル
システム,製品,サービス,プロジェクト又は人が作った他の実体の構想から廃止までの漸進的な変化。
life cycle
4.12
ライフサイクルモデル
段階に編成されることもあるライフサイクルに関係するプロセス及びアクティビティの枠組みで,情報伝達及び理解のための共通に参照できる役割をもつもの。注記 “プロセス”,“アクティビティ”及び“タスク”は,システム開発作業を階層化して表すものである。最上位の作業のくくりが“プロセス”,その“プロセス”の構成要素が“アクティビティ”,さらに“アクティビティ”の構成要素が“タスク”である。
life cycle model
4.13
運用者
システムの運用を行う実体。
注記1 運用者及び利用者の役割は,同一の個人又は組織に対して,同時に又は順次的に,付与される。
注記2 知識,スキル(技能)及び手順を備えた個々の運用者は,システムの一要素としてみなすことができる。
注記3 この用語定義の中で,実体という用語は,個人又は組織を意味する。
operator
4.14
組織
責任,権限及び関係の取り合わせをもつ人又は人々の集団及び施設。
注記1 JIS Q 9000:2006から編集。
注記2 クラブ,組合,会社,学会など特定の目的のために組織された人の一群。
注記3 組織の識別された部分(たとえ単一個人のように小さくても)又は組識内の識別された群は責任,権限及び関係をもてば組織とみなされる。
organization
4.15
当事者
契約に関わる組織。注記 この規格でほ,合意する当事者は取得者及び供給者と呼ばれる。
party
4.16
プロセス
インプットをアウトプットに変換する,相互に関連する又は相互に作用する一連のアクティビティ。注記 この規格の内容に合うように,JIS Q 9000:2006の定義を変更した。
process
4.17
プロセス目的
プロセスを実行する高水準の目標及びプロセスの効果的実施によって見込まれる成果。注記 プロセスの実施は,利害関係者に目に見える利益を提供することが望ましい。(JIS X 0160:2012)
process purpose
4.18
プロセス成果
プロセスの目的の達成に成功することによって観察できる結果。(JIS X 0160:2012)
process outcome
4.19
製品
プロセスの結果。(JIS Q 9000:2006)
product
4.20
プロジェクト
定められた資源及び要求事項に従って,製品又はサービスを作り出すために実施される,定義された開始条件及び終了条件がある取組。
注記1 JIS Q 9000:2006から編集。
注記2 プロジェクトを,調整され制御されたアクティビティからなる固有のプロセスとして見てもよいし,この規格に定義されたプロジェクトプロセス及びテクニカルプロセスのアクティビティで構成されるものとしてもよい。
project
4.21
プロジェクトポートフォリオ
組織の戦略的目標に対応するプロジェクトの集まり。
project portfolio
4.22
適格性確認
実体が規定要求事項を満たすことができるかを実証するプロセス。(JIS X 0160:2012)
qualification
4.23
品質保証
品質管理の一部であり,とりわけ品質要求が充足されることへの信頼を提供する活動。(JIS Q 9000:2006)
quality assurance
4.25
資源
プロセスの実行中に利用又は消費される資産。
注記1 資源には,資金,要員,設備,資本設備,道具などの多様な実体,及び,電力,水,燃料,通信基盤などの公益物を含めてよい。
注記2 資源は,再利用できるものでもよいし,再生できるものでもよいし,又は使い切ってしまうものでもよい。
resource
4.26
廃止
運用組織又は保守組織が実施中の支援を中止すること,新システムに一部分若しくは全体を置き換えるか,又は改定したシステムを導入すること。(JIS X 0160:2012)
retirement
4.27
セキュリティ
システムの機密性,完整性(integrity),可用性,否認防止,説明責任,真正性及び信頼性の定義付け,達成及び維持に関する全ての側面。
security
4.28
段階
実体のライフサイクル内の期間で,実体記述又は実体の状態に関連するもの。
注記1 この規格では,段階は,実体のライフサイクルを通して,実体の大きな進捗及び達成のマイルストーンに関係する。
注記2 段階は,重なってもよい。
stage
4.29
利害関係者
システムに,権利,持分,請求権若しくは関心をもっている個人若しくは組織,又は,ニーズ及び期待に合致する特性をシステムがもつことに,権利,持分,請求権若しくは関心をもっている個人若しくは組織。
stakeholder
4.30
供給者
製品又はサービスの供給に関して取得者と合意を結ぶ組織又は個人。
注記1 供給者に対して通常使用される用語は,請負業者,生産者,販売者又はベンダ。
注記2 取得者及び供給者は,同一の組織に属してもよい。
supplier
4.31
システム
一つ以上の明記された目的を達成するために組織された相互に作用する要素の組合せ。
注記1 システムとは,それが提供する製品又はサービスとみなしてもよい。
注記2 実際には,その意味の解釈は,例えば,航空機システムのように複合名詞の使用によってしばしば明確にされる。別の表現として,システムという言葉を使わずに,文脈が明らかな場合は,例えば,“航空機システム”を“航空機”という用語に置き換えることができる。その場合は,システムという捉え方の観点が曖昧になる。
system
4.32
システム要素
システムを構成する要素の集合の一部分。注記 システム要素とは,指定された要求事項を満たすように実装できるシステムの個別の部分である。システム要素は,ハードウェア,ソフトウェア,データ,人間,プロセス(例えば,利用者にサービスを提供するプロセス),手順(例えば,操作指示),施設,資材及び自然に発生する実体(例えば,水,有機体,ミネラル)又はそれらの組合せであり得る。
system element
4.33
対象システム
この規格の文脈においてライフサイクルが検討対象となるシステム。
system-of-interest
4.34
タスク
プロセスの一つ以上の成果の達成に貢献するように意図された要求事項,勧告又は許される行動。
task
4.35
トレードオフ
利害関係者にとっての実質利益に基づいて,様々な要求事項と代替解決策とから選定するという意思決定行為。
trade-off
4.36
利用者
システムを利用する間,システムからの恩恵を受ける個人又はグループ。注記 利用者又は運用者の役割は,同一の個人又は組織の中で,同時に又は順番に担う。
user
4.37
妥当性確認
客観的証拠を提示することによって,特定の意図された用途又は適用に関する要求事項が満たされていることを確認すること。(JIS Q 9000:2006) 注記 システムライフサイクルでいう妥当性確認とは,意図された運用環境にて,意図された用途,目標及び目的(例えば,利害関係者要求事項を満たす)をシステムが達成できることを確実にし,信任を得る一連のアクティビティである。
validation
4.38
検証
客観的証拠を提示することによって,規定要求事項が満たされていることを確認すること。(JIS Q 9000:2006) 注記 システムライフサイクルでいう検証とは,システム又はシステム要素と必要とされる特性とを比較するという一連のアクティビティである。これには規定要求事項,設計記述及びシステム自身を含めてもよく,それだけに限られるものでもない。
verification
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