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JIS X 0701:1989
ドキュメンテーション用語(基本概念)
1989制定
番号
用語
定義
対応英語
01-1.1.1-01
記号
慣習又は主観によって解釈される物理現象。通常,この現象は,環境によって決定される。(参)情報処理用語の“記号”については,JIS X 0004を参照。
sign
01-1.1.1-02
意味●記号の意味
記号に対応する概念を解釈したもの。
meaning●meaning of a sign
01-1.1.1-03
概念
思考の単位。(備)概念は周囲の世界についての知識と認識を構成するために使われるものであって,必ずしも表現されることはない。
concept
01-1.1.1-04
システム●体系
要素の集合及び要素と要素との関係の集合であって,その集合が一つの全体を成すと考えられるもの。
system
01-1.1.2-01
言語
コミュニケーションのための記号の体系,通常,語い(彙)と規則で構成されるもの。(参)情報処理用語の“言語”については,JIS X 0007を参照。
language
01-1.1.2-02
自然言語
進歩発展している言語。その用法は,必ずしも明確に規定されているわけではない。(参)情報処理用語の“自然言語”については,JIS X 0007を参照。
natural language
01-1.1.2-03
人工言語
あらかじめ定めた規則の集合に基づいて作られた言語又は統制された言語。(参)情報処理用語の“人工言語”についてはJIS X 0007を参照。
artificial language
01-1.1.2-04
キャラクタ
その使用について合意に達した要素の集合の一部分,データの組織化,制御又は表現に用いる。(備)キャラクタには,文字,数字,句読記号,その他のシンボルを含むことがあり,隣り合わせたものと次に続くものとの間をあけて並べて表現されたり,データ媒体上にその他の物理状態で表現されたりすることが多い。
character
01-1.1.2-05
語(1)
ある言語において,それ自体で特定の意味を伝達することが可能な最小の単位であって,しかも一つの文の中で独立した単位として存在できるもの。
word (1)
01-1.1.2-06
語(データ処理の)(2)
ある目的に対して,一つの単位とみなすのが適当なキャラクタの列。(参)情報処理用語の“語”については,JIS X 0004を参照。
word (1) (in data processing)
01-1.1.2-07
句
文法に従って結合された語(1)の連鎖であって,単一の意味をもつもの。
phrase
01-1.1.2-08
用語
概念を表示するために用いる語(1)又は句。
term
01-1.1.2-09
名称
個々の存在,対象又は類を表示するために用いる語(1)又は句。
name
01-1.1.2-10
専門用語集
特定主題分野の用語を組織した集合であって,用語の意味を定義したもの,又はその意味が関連分野において広く了解されているもの。
terminology
01-1.1.2-11
名称集
特定分野で用いられる名称を体系立てて集めた集合。
nomenclature
01-1.1.2-12
同義性
二つ以上の用語についてみられる特性であって,形は異なっていても,全く同じ意味又はほとんど同じ意味をもっていること。
synonymy●synonymity
01-1.1.2-13
類義性
二つ以上の用語についてみられる特性であって,形は異なっていても,類似の意味をもつとともに,ある特定の目的のためには同義語とみなし得ること。
quasi-synonymy●quasi-synonymity
01-1.1.2-14
多義性
語源からみて,語が二つ以上の関連した意味をもっているような特性。
polysemy
01-1.1.2-15
同形同音異義性
二つ以上の用語が,同じ形又は同じ発音でありながら,異なった意味をもっているような特性。
homonymy●homonymity
01-1.1.2-16
同形異義性
二つ以上の用語が,同じ形でありながら,それぞれ異なった意味をもっているような特性。
homography
01-1.1.2-17
同音異義性
二つ以上の用語が,同じ発音でありながら,異なった意味をもっているような特性。
homophony
01-1.1.3-01
コミュニケーション●伝達
信号の伝送によって意味を伝えること。
communication
01-1.1.3-02
コミュニケーション理論
コミュニケーションの過程及びコミュニケーションシステムの研究を扱う科学分野。
communication theory
01-1.1.3-03
メッセージ
ある発信源から,一つ以上の送信先に向けて,適切な言語又はコード(2)によって,情報(1)又は通知を伝達するもの。
message
01-1.1.3-04
コミュニケーションシステム
コミュニケーションの過程を統制するためのシステム。
communication system
01-1.1.3-05
情報(1)
伝達される事実。
information
01-1.1.3-06
情報(2)
コミュニケーションの過程において,知識を増やす目的で,事実又は概念を表現するために使われるメッセージ。(参)情報処理用語の“情報”については,JIS X 0001を参照。
information (2)
01-1.1.3-07
記録情報
データ媒体の内部若しくは表面に又はそれを介して蓄積された情報(1)。
recorded information
01-1.1.3-08
情報システム
コミュニケーションを可能にして,情報(2)を処理するコミュニケーションシステム。
information system
01-1.1.4-01
データ媒体
媒体の一つであって,その内部若しくは表面に又はそれを介してデータを蓄積し,表現し又は伝達するためのもの。(参)情報処理用語の“データ媒体”については,JIS X 0001を参照。
data medium
01-1.1.4-02
データ処理
適切な手法の規則に従って,データを取り扱うすべての動作。(参)情報処理用語の“データ処理”については,JIS X 0001を参照。
data processing
01-1.1.4-03
データ媒体変換
(データの)意味を著しく変えることなく,ある規則の集合に従って,一つのデータ媒体から別のデータ媒体へとデータを移すこと。
data transformation
01-1.1.4-04
データ変換
特定の規則に従って,データの意味を完全に保ったまま,一つの表現形式から別の表現形式へとデータを入れ替えること。
data conversion
01-1.1.4-05
コード(1)
ある言語を別の言語に変換するための規則の集合。
code(1)
01-1.1.4-06
コード(2)
あらかじめ設定した規則の集合に従って,別の形にデータ変換又はデータ表現を行うもの。(参)情報処理用語の“コード”については,JIS X 0004を参照。
code(2)
01-1.1.4-07
コーディング
データ変換又はデータ表現を行う過程。
coding
01-1.1.4-08
書式●データ処理の書式
あらかじめ設定した方法でデータ媒体の内部又は表面にデータを配(排)列するもの。(参)情報処理用語の“書式”については,JIS X 0004を参照。
format (in data processing)
01-1.2-01
ドキュメンテーション
記録情報の蓄積,検索,利用又は転送を目的として継続し,しかも系統立てて記録情報を収集し,処理すること。(参)情報処理用語の“ドキュメンテーション”については,JIS X 0004を参照。
documentation
01-1.2-02
文献集
特定の目的のために収集された文献の集合。
documentation
01-1.2-03
文献●資料
ドキュメンテーションの過程において,一つの単位として扱うことができる記録情報。
document
01-1.2-04
情報検索
蓄積されたものの中から,特定の情報(1,2)を見つけ出すための活動,方法及び手順。(参)情報処理用語の“情報検索”については,JIS X 0004を参照。
information retrieval
01-1.2-05
文献検索
蓄積されたものの中から,特定の文献を見つけ出すための活動,方法及び手順。
document retrieval
01-1.2-06
参照検索●参照事項検索
蓄積されたものの中から,あらゆる種類の参照事項を見つけ出すための活動,方法及び手順。
reference retrieval
01-1.2.07
文書館学●史料館学
文書館の組織,管理及び運営に適用する情報科学。
archive science
01-1.2-08
図書館学
文庫・図書館の組織,管理及び運営に適用する情報科学。
library science
01-1.2-09
博物館学
博物館の組織及び博物館法の適用に関する理論,活動及び技術。
museology
01-1.2-10
博物館資料記録技術
博物館に保存される資料を特定し,記述する技術。
museography
01-1.2-11
書誌作成技術
文献を特定し,記述する技術及び記述されたものを有用な順に配(排)列する技術。
bibliography
01-1.2-12
書誌学
図書の生産及び配布の技術に関する研究。
bibliology●bibliography
01-1.2-13
情報科学
情報(1,2)の機能,構造,転送及び情報システムの管理に関する研究。
information science
01-1.3.1-01
文書●史料
現在は使用されない記録の集合。その文献の不朽の価値に基づいて,それの作成に責任をもって関与したもの,利用するためにそれを引き継いだもの,又は適切な文書館が選別の有無にかかわらず保存したもの。
archives
01-1.3.1-02
文書館●史料館
文書を収集及び保存し,利用者の不用決定に応じて所蔵場所を定める機関。(備)文書館には,公立(国立,県立など)文書館,部局文書館,中央文書館,特殊文書館,写真史料館,マイクロフィルム史料館などがある。
archives
01-1.3.1-03
博物館資料
学術及び文化のうえで関心の高い資料を集め,永続して保存し,展示する資料。(備)ここでいう資料には,文字で記されないものを含むことが多い。
museum
01-1.3.1-04
博物館
博物館資料を収集し,保存して展示するための機関。
museum
01-1.3.2-01
文庫
印刷された図書,逐次刊行物,その他の図画資料又は視聴覚資料を集めて貸出し又は閲覧に提供するために組織したもの。
library
01-1.3.2-02
図書館
文庫を設立して運営し,利用者の情報要求,調査研究要求,教育要求又は娯楽要求に応じて職員が資料を提供してその利用を図ることなどを目的とする機関又は機関の中の1部局。
library
01-1.3.2-03
総合図書館
原則としてあらゆる知識分野を扱う図書館。
general library
01-1.3.2-04
専門図書館
一つの学科又は特定の知識分野を扱う図書館。(備)“専門図書館”という用語は,ある場合には,特定の利用者層(例えば,病院内の人)に優先して奉仕する図書館又は主として特定の資料形態を扱う図書館についていうこともある。
special library
01-1.3.2-05
研究図書館
ある主題分野において,徹底した研究調査が可能な図書館。
research library
01-1.3.2-06
参考図書館
館内利用に限定された文庫であって,通常,参考調査用の文献を含み,職員の助力によって情報(1)を得る所。
reference library
01-1.3.2-07
国立図書館
その国で出版された有意義な出版物をすべて収集し,保存する責任をもつ図書館であって,法定納本図書館としての機能をもつこともある。(備)次に示すような幾つかの機能を果たすのが普通である。最新の全国書誌及びそ(遡)及書誌を作成する。その図書館が属する国について書かれた文献を含む,大規模で,代表となるような外国文献のコレクションを所蔵し,維持する。国を代表する書誌情報センタとして活動する。総合目録を編集する。
national library
01-1.3.2-08
納本図書館●寄託図書館
一定条件の下で,文献を保存する図書館。
deposit library
01-1.3.2-09
著作権図書館●著作権登録図書館
一国の法定納本図書館であって,その図書館に対する公式の寄託行為によって著作権を決定したり,又は事前に決定したりする図書館。
copyright library
01-1.3.2-10
公共図書館
原則として地域社会に対してサービスを提供する総合図書館。(備)一般市民向けの図書館及び児童,患者,囚人などのような特別な利用者集団向けの図書館とがある。通常,公共図書館には,公共機関が全額又は一部を出資している図書館と,民間が出資して運営している図書館とがある。
public library
01-1.3.2-11
移動図書館●ブックモビル
遠距離のため容易に図書館まで来館できないような利用者のために,特別装備の車両,船舶などを使って,資料を直接届ける図書館であって,公共図書館の1部局となることもある。
mobile library●bookmobile (USA)
01-1.3.2-12
フィルムライブラリ
映画資料及び映像資料を収集し,保存し,利用に供する機関又はサービス。
film library
01-1.3.2-13
レコードライブラリ
録音資料を収集し,保存し,利用に供する機関又はサービス。
sound recordings library●record library
01-1.3.2-14
写真図書館
写真資料を収集し,保存し,利用に供する機関又はサービス。
photographic library
01-1.3.2-15
教材センタ●視聴覚センタ
主として非図書資料又はそれらの資料を創作し,製作するための材料及び調査・発表用の機材を集めたところ。(備)教育に利用するために組織されるのが普通である。
media resource centre●resource centre
01-1.3.2-16
図書館ネットワーク
図書館が協力してサービス及び資源をある程度まで分担する計画又は活動のことであって,図書館利用者向けのサービスの改善を意図するもの。
library network
01-1.3.2-17
図書館システム
ある地域,特定の主題分野又は特定の利用者集団に対して,あらゆる図書館の部局,サービス部門,係が協力してサービスを提供する図書館又は図書館が連携した集合。
library system
01-1.3.3-02
レフェラルセンタ
適切な回答を提供するのに最もふさわしい情報(1,2)の出所を質問者に紹介する機関。
referral centre
01-1.3.3-03
クリアリングハウス
資料及びデータを収集し,保存し,報知し,利用できるようにする機関。このときの資料及びデータは,利用者を他の情報(1,2)源に導くものであることもあるし,完結済み,進行中又は計画中の研究・調査研究であることもある。
clearing house
01-1.3.3-03
情報センタ●ドキュメンテーションセンタ
程度の差はあれ,ドキュメンテーションの機能及び情報(2)の取扱い及び配布機能を遂行する機関。
information centre●documentation centre
01-1.3.3-04
情報分析センタ
実験,研究,開発,試験,技術などから得られた文献の内容及び情報(1,2)の特質について責任をもって分析し,評価し,濃縮し,合成し,再構成し,配布し,更にそのような評価を要約して報告する機関。
information analysis centre
01-1.3.3-05
データセンタ
数値データを優先して扱う機関。
data centre
01-1.3.3-06
情報検索代行業者
特定の主題に関する情報(1,2)であっても,責任をもって捜し,検索して提供する営利団体(個人のこともある。)。
information broker
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