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JIS X 4003:1989
日本語文書交換用ファイル仕様(幾何学図形) 1989制定

番号 用語 定義 対応英語
2(01) 文書 人間が理解できるように2次元形式で表現される情報であって,例えば用紙上に印字又は画面上に表示されるもの。この規格においては,文書は1ページ以上からなり,文書作成時の書式の初期値を定義する文書書式情報をもつ。
2(02) 文書ファイル 日本語文書の交換の対象となる一つ以上の文書からなるファイル。文書ファイルは,文書見出し部と文書データ部からなる。一つの文書は,文書見出し部中の文書見出し情報と文書データ部中の文書実体との対として媒体上に格納する。
2(03) ファイル 一つの単位として取り扱われる関連したレコードの列。ファイルは,一つのボリュームの全体若しくは一部,又は二つ以上のボリュームにまたがって格納することができる。
2(04) ボリューム 取付け,取外しのできるデータ媒体の物理的単位。この規格においては,フレキシブルディスクカートリッジがこれに相当する。一つのボリュームには,一つ以上のファイルを格納することができる。
2(05) レコード 媒体上での格納及び読出しの単位となる連続したデータの場合。この規格においては,256バイトの長さとする。
2(06) エクステント 連続した昇順のアドレスをもつレコードの列。
2(07) システムラベル JIS X 0603(情報交換用フレキシブルディスクカートリッジのラベルとファイル構成)によって規定されているボリューム見出しラベル,ファイル見出しラベルなどの集まり。
2(08) 文書見出し情報 文書ファイルに格納される文書実体に立って置かれる情報であって,各文書を識別し,その記憶場所,文書の属性などを表すもの。
2(09) 文書交換水準 交換する文書中に含まれる図形用のブロックの有無,取り扱う制御文字の種類などによって区分した文書の水準。
2(10) 文書書式情報 文書を印字する用紙の寸法,用紙上における文字の物理的な配置,個々の物理的な表現方法などを定める情報。この規格においては,交換文書の書式の初期値を定義するために使用する。
2(11) 制御機能 制御文字で始まる制御列又はそれによって表現される特別の機能。この規格においては,表5に示す22種類の制御機能を使用する。
2(12) 図形文字 制御文字以外の文字であって,印字・表示の可視的表現をもつもの。この規格においては,JIS X 0201(情報交換用符号)のローマ字7単位符号表の2〜7列又はローマ字8単位符号表の02〜07列,及びJIS X 0208(情報交換用漢字符号系)の図形文字用符号表で規定される文字を使用する。
2(13) テキスト 1ページ以上からなる文書中の図形文字及び制御機能の列。
2(14) ページ 用紙の物理的な制約又は文書の体裁に基づいて分割されたテキスト。
2(15) 字方向 文字の読みの方向。
2(16) 行方向 文字の読みの方向に直角な方向。
2(17) ページ内の文字の1次元的並びであって,ページを字方向に区分する単位。
2(18) 文字ピッチ 文字を行中に並べる場合の字送り量。
2(19) 行ピッチ 行を並べる場合の行送り量。
2(20) 縦書き 各行の文字が上から下へ,縦読みになるような文字の配列。
2(21) 横書き 各行の文字が左から右へ,横読みになるような文字の配列。
2(22) 動作位置 次に処理しようとしている文字位置。処理した後は,動作位置は通常1文字分進む。
2(23) 行始端 行の最初の文字が始まる位置。横書きの場合は左端,縦書きの場合は上端の文字が始まる位置で,文書書式情報の字方向余白欄の文字数に対応する余白の次の文字位置。
2(24) 行終端 行の最後の文字位置。横書きの場合は右端,縦書きの場合は下端の文字が終わる位置で,文書書式情報。字方向余白欄の文字数と1行当たり文字数欄の文字数の和に対する文字位置。
2(25) 全角 字方向の大きさが,通常である文字の大きさ。
2(26) 半角 字方向の大きさが,全角の50%である文字の大きさ。
2(27) 倍角 字方向の大きさが,全角の200%である文字の大きさ。
2(28) ブロック 文書のページ内において,事務用グラフ,幾何学図形などを配置するための長方形の領域。
2(29) ブロック書式情報 文書内のブロック位置と,事務用グラフ幾何学図形などデータとの対応づけ及びブロックの寸法を記述したデータ。
2(30) 幾何学図形 文書中に含まれる図形であって,図形要素が表示命令と幾何学的な座標データから生成されるもの。
2(31) 図形要素 図形を構成するのに用いる基本的な最小単位。例えば,点,線分,円弧,文字,折れ線など。
2(32) 属性要素 図形要素のもつ物理的な特性であって,その名前や量によって個々の性質を表現できるもの。例えば,線の種類,線幅,色,文字の高さなど。
2(33) 幾何学図形領域 ブロック内に設定される長方形の領域であって,幾何学図形が配置されるところ。
2(34) 仮想装置座標 無限の広がりをもつ,装置とは独立な2次元の直交座標。座標上の位置は,絶対座標で参照する。VDCと呼ぶことがある。
2(35) 仮想装置座標領域 仮想装置座標の上で設定される長方形の領域であって,長方形の各辺が座標系の軸に平行であるもの。領域の原点及び座標系の軸の方向を指定することによって,領域内に構成された図形が幾何学図形領域(装置座標)に写像される。この規格においては,VDC領域と呼ぶことがある。
2(36) 幾何学図形データ 幾何学図形を記述するデータ。この規格においては,幾何学図形属性と幾何学図形データ列から構成する。
2(37) 幾何学図形属性 幾何学図形を記述するデータの一部であって,座標データ・属性データ・図形の結合関係や位置決めデータの解釈を制御するもの。この規格において,仮想装置座標の原点,その大きさ及び属性データの上限を指定する形式属性並びに必要とする属性を明示しなかったときの解釈を指定する既定値属性から構成する。
2(38) 幾何学図形データ列 文書中に含まれる幾何学図形をその出現順に記述したデータであって,図形要素又は要素属性を指定する演算コードと引き数の組から構成する。この規格においては,演算コード及び引き数は,附属書5によって表現する。
2(39) 色テーブル RGB色彩系の3原色の量的な混合比をコード値として保持することによって,色を定義する表。表の項目の数が同時に表示できる色数(背景色を除く。)を表し,項目の位置が色指標によって参照される。
2(40) 色指標 色テーブルの項目を識別するために使用する正整数。
2(41) 列挙値 幾つかの定まった状態のそれぞれに割り当てられる整数値であって,その値の大小は,この規格の中で名前を並べたときの順序によって決まるもの。
2(42) 指標 列挙値であって,この規格の中で定められた以外の名前を使用する場合,負の整数を割り当てることが許されるもの。
2(43) 大文字線 ある種の書体の文字の最上端を結んで得られる仮想の水平線。キャップと呼ぶこともある(#図有り)。
2(43) 基底線 ある種の書体の文字を水平方向にそろえるための,長方形の底に平行な線。例えば,欧文文字の大文字及び下方突出部のない小文字がこの線上にそろえられる。ベースと呼ぶこともある(#図有り)。
2(43) 垂直中線 文字枠の中心を通り,基底線に垂直な線。センタと呼ぶこともある(#図有り)。
2(43) 水平中線 文字の高さを2等分する,垂直中線に直角な線。ハーフと呼ぶこともある(#図有り)。
2(43) 文字間隔 二つの互いに隣接する文字枠の右端から次の文字枠の左端までの距離。文字間余白と呼ぶこともある。この規格では,距離は,文字の高さに対する比率で表す(#図有り)。
2(43) 文字の高さ 基底線から大文字線までの距離(#図有り)。
2(43) 文字幅 文字の向きに直角方向の文字枠の大きさ(#図有り)。
2(43) 文字列 文字の列からなる図形要素(#図有り)。
2(43) 文字枠 文字を配値する際,字形の存在を限定した長方形(#図有り)。

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