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JIS X 4064:2002
仮名漢字変換システムの基本機能 2002制定

番号 用語 定義 対応英語
a) 操作単位 入力バッファに対する,入力・削除・移動の最小単位。この規格では,どういう変換の際にどういう文字列が操作単位となるかは,規定しない。参考 例えば,ローマ字変換によって“kya”が“きゃ”に変換された場合,“きゃ”全体を1操作単位とする処理系や,“き”と“ゃ”それぞれを1操作単位とする処理系があり得る。また,“issho”が“いっしょ”に変換された場合,“い”“っ”“しょそれぞれを1操作単位とする処理系や,“い”“っしよ”それぞれを1操作単位とする処理系があり得る。(★閉じ二重引用符ぬけ★)
b) 応用プログラム 仮名漢字変換システムを介して,利用者からの文字入力データを要求するソフトウェアの総称。
c) カーソル 表示画面上で利用者が文字入力を行う位置を示す印。視覚的な外形を持つ。
d) キー入力 カーソルでガイドされる入力位置に打鍵操作によって文字を入力すること。
e) ローマ字仮名変換 英字及び記号の列をローマ字綴りと見なして仮名文字列に変換すること。
f) ローマ字入力方式 利用者のキー入力をローマ字キーボードからの入力と見なし,仮名漢字変換システムに与える方式。
g) 仮名漢字変換システム 利用者のキー入力を漢字・平仮名・カタカナ・英数字・記号類を含む仮名漢字交じり文へ,利用者を補助して,変換するシステム。仮名漢字変換システムは,応用プログラムから制御することができる。
h) 仮名入力方式 利用者のキー入力を仮名キーボードからの入力と見なし,仮名漢字変換システムに与える方式。
i) 確定 利用者が仮名漢字変換システムによって入力した文字列を応用プログラムに渡す動作。
j) 注目文節 仮名漢字変換システムが行う処理の対象になっている文節。
k) 文節 仮名漢字変換機能によるの変換の結果として区切られる文字列の1単位。(★「よるの」→「よる」★)
l) 文節カーソル 仮名漢字変換システムが行う処理の対象になっている文節を他の文節と区別して示す印。視覚的な外形を持つ。
m) 入力バッファ 利用者が仮名漢字変換システムに対して行うキー入力文字を蓄積する記憶領域。
n) 入力モード 利用者からのキー入力を仮名漢字変換システムが,変換前の文字列として,即座に利用者に提示する際の文字種。利用者からは,入力モードで指定した文字種をそのまま入力したかのように見える。
入力モードには,平仮名入力モード・片仮名入力モード及び英数入力モードがある。
o) 入力方式 利用者が仮名漢字変換システムに文字をキーボードから入力する方式。入力方式には,仮名入力方式とローマ字入力方式とがある。
p) 入力文字列 文字入力機能により入力される文字の列。
q) 変換候補 同一の読みから変換され得る複数の語。
r) 文字コード 文字に割り当てられた番号。
s) 文字種 グループ分けした文字の集合に付けられた名。
t) 論理キー 仮想的なインタフェース・キーで,仮名漢字変換システムが備える機能の実行を指示するために利用する。この指示は,論理キーを物理キーに対応させ,利用者が直接物理キーの押下によって行うことのほか,応用プログラムから行ってもよい。各論理キーの名前は物理デバイスとしてのキーボード上のキーを規定するものではない。
この規格で参照する論理キーは,“漢字キー”“片仮名キー”“平仮名キー”“英数キー”“ローマ字キー”“変換キー”“無変換キー”“コード変換キー”“後退キー”“抹消キー”“エスケープキー”“先頭キー”“末尾キー”“確定キー”“前候補キー”“次候補キー”“候補選択キー”“空白入力キー”“左矢印キー”“右矢印キー”“下矢印キー”“文字キー”“機能キー”“シフトキー”及び“制御キー”とする。
ただし,“文字キー”及び“機能キー”は,説明の煩雑さを避けるため,個々に名称を定義しない,複数の論理キーの総称である。“文字キー”はキー入力として有効なすぺての論理キーに対応し,“機能キー”はその他の機能のための論理キーに対応する。
一つの論理キーを複数の物理キーの組合せに対応させてもよく,複数の論理キーの組合せを一つの物理キーに対応させてもよい。
各論理キーは,仮名漢字変換システムの動作状態によって異なる物理キーに割り当ててもよい。
備考 この規格の附属書2(参考)に,この規格で規定する仮名漢字変換システムの基本機能と国内で複数の企業によって実装されているキーボードとの対応を示す。

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