← 一覧に戻る ↓ このページの最下段に移る

JIS X 4201:1990
コンピュータグラフィクス中核系(GKS)機能記述 1990制定

番号 用語 定義 対応英語
3(28) 一般化作画基本要素 曲線描画などワークステーションの特別な幾何的機能を用いるための出力基本要素。 generalized drawing primitive●GDP
3(01) 入力受理 トリガに有意の瞬間が生じたこと(これを“発火”するという。)を論理入力装置の操作者に知らせる出力。 acknowledgment
3(02) 縦横比 特定の座標系において,長方形の形状,例えば,ワークステーションウィンドウ又はワークステーションビューポートを,記述するための縦対横の比。 aspect ratio
3(03) 基本要素の表示様相 基本要素の多様な見え方。様相は,基本要素属性によって直接制御される場合もあり,束表を通して間接的に制御される場合もある。セグメント内部の基本要素は,そのセグメントの様相に支配される。顕示性はその例である。セグメント外部の基本要素は,そのような様相をもたない。 aspects of primitives
3(04) 属性 表示要素(出力基本要素)又はセグメントに当てはまる特定の特性。例えば,顕示性,字高。GKSでは,ワークステーションの特性の幾つかは,ワークステーション属性と呼ばれる。 attribute
3(05) ベースライン 多くの文字定義において,字体の下限である文字枠内の水平線(図3参照) 。文字の下垂部はこの線の下に出る。同一のフォントにおいては,すべてのベースラインは,文字枠内の同じ位置にある。 baseline
3(06) 束指標 特定の出力基本要素に対する束表への指標。これは,基本要素のワークステーション依存表示様相を定める。 bundle index
3(07) 束表 特定の出力基本要素に付随するワークステーション依存の表。この表の項目は,すべての基本要素のワークステーション依存表示様相を指定する。GKSでは束表は,折れ線,マーカ列,文字列及び領域の各出力基本要素に対して存在する。 bundle table
3(08) キャップライン 多くの文字定義において,字体の上限である文字枠内の水平線(図3参照)。文字の突出部は,この線の上に出る。ある言語におけるアクセント記号のような付加記号は,この線から上に定義される。同一のフォントにおいては,すべてのキャップラインは,文字枠内の同じ位置にある。 capline
3(09) セル配列 同じ大きさをもつ長方形セルの長方形格子からなるGKSの出力基本要素。個々の長方形セルは,単一の色をもつ。(備)セルは,必ずしも画素に1対1には写像されない。 cell array
3(10) センタライン 文字枠を左右に二分する垂直線(図3参照)。 center line
3(11) 文字枠 フォント設計者が字体を定義するために用いる長方形(図3参照)。一つのフォントのすべての文字枠は,同じ高さをもっている。 character body
3(12) 選択値入力装置 選択肢の中の一つを指定する非負の整数を与えるGKS論理入力装置。 choice device
3(13) クリッピング ウィンドウ,ビューポートなどの定められた境界の外部となる表示要素の除去。 clipping
3(14) 色定義表 特定の色を指定するためのワークステーション依存の表。その表の項目は,赤,緑及び青の輝度の値とする。 colour table
3(15) 座標方式グラフィクス 表示命令と座標データから表示画像が生成されるコンピュータグラフィクス。 coordinate graphics, line graphics
3(16) 装置座標 装置依存の座標系で表現された座標。GKSでは,DCの単位は,正確な実寸出力ができる装置ではメートルとし,そうでない装置では適当なワークステーション依存の単位とする。 device coordinate●DC
3(17) 装置ドライバ グラフィクス装置に対するGKS実現の装置依存の部分。装置ドライバは,装置に依存した出力を行い,装置に依存した対話を取り扱う。 device driver
3(18) 装置空間 表示装置のアドレス指定可能な点で定義される空間。 device space
3(19) 表示装置 表示画像が表現される装置。再生形表示装置,蓄積形表示装置,プロッタなど。 display device●graphics device
3(20) 表示画像 表示面上に同時に表現される出力基本要素及びセグメントの集まり。 display image●picture
3(21) 表示空間 表示空間は,次の二つの意味をもつ。(a)画像の表示が可能な領域に対応する装置空間の部分。(b)デジタイザのような入力装置の作業空間。 display space
3(22) 表示面 表示装置において,表示画像が表示される媒体。 display surface●view surface
3(23) エコー 表示卓にいる操作者に入力装置で与えられた現在値を直ちに知らせる通報。 echo
3(24) エスケープ グラフィック出力の生成以外で,GKSの規定外である実現依存・装置依存の機能を用いるGKSの機能。 escape
3(25) フィードバック 論理入力値の解釈を操作者に示す応用プログラムの出力。 feedback
3(26) 領域 中空,一様な色,柄又はハッチのいずれかの様式をもつ多角形(閉じた境界)からなるGKSの出力基本要素。 fill area
3(27) 領域束表 領域基本要素の様相のうち,ワークステーション依存であるすべての様相の特定の値と領域束指標とを結び付ける表。GKSでは,この表は内部様式,様式指標及び色指標の項目からなる。 fill area bundle table
3(29) GKS水準 GKS機能能力の集合を定義するための0〜2及びa〜cの範囲をもつ二つの値の組。GKSの個々の実現では,正確に一つの水準の機能を提供する。 GKS level
3(30) GKSメタファイル GKSが読み書きできる逐次ファイル。グラフィック情報の長期的格納,伝送及び転送のために用いる(単にメタファイルと呼ぶことがある。)。 GKS metafile●GKSM
3(31) ハーフライン 文字枠中で,キャップラインとベースラインの間の水平線(図3参照)。同一フォントで水平方向に描かれる文字列中の各文字は,ハーフラインの付近で枠の中心部に垂直におかれる。同一のフォントにおいては,すべてのハーフラインは,文字枠内の同じ位置にある。 halfline
3(32) ハッチ 領域基本要素で指定される多角形の内部を満たす一つの方法。内部を,一つ以上の平行線の組で満たす。 hatch
3(33) 顕示性 視覚属性を変更してセグメントを強調する装置独立な方法。例えば,明滅がある。 highlighting
3(34) 実現必す(須)要項 GKSのすべての実現において,すべてのワークステーションに等しく実現されることが要求される特性を記述したもの。 implementation mandatory
3(35) 入力類 論理的に機能が等価な入力装置の集合。GKSでの入力類には,LOCATOR,STROKE,VALUATOR,CHOICE,PICK及びSTRINGがある。 input class
3(36) 問合せ機能 GKSの現在の状態及びGKS実現によって固定された幾つかの特性に依存した値を返すためのGKSの機能。GKSの状態及び表示画像には,影響を及ぼさない。 inquiry function
3(37) 位置入力装置 世界座標での位置及び正規化変換番号を与えるGKSの論理入力装置。 locator device
3(38) 論理入力装置 論理入力値をプログラムに知らせる一つ以上の物理装置を抽象化したもの。GKSでの論理入力装置には,LOCATOR,STROKE,VALUATOR,CHOICE,PICK及びSTRINGの種別がある。 logical input value
3(39) 入力値 論理入力装置によって得られる値。 logical input value
3(40) マーカ 特定の位置を示すために用いる規定された形をもつ小図形。 marker
3(41) メジャー 論理入力装置に関係する値であって,一つ以上の物理入力装置及びそれぞれの物理装置で得られる値に対する写像によって決定されるもの。論理入力装置によって得られる論理入力値は,メジャーの現在値とする。 measure
3(42) MI GKSのメタファイル入力の省略形であって,ワークステーションの一つの種別を表す。 MI
3(43) MO GKSのメタファイル出力の省略形であって,ワークステーションの一つの種別を表す。 MO
3(44) 正規化変換●ビューイング変換●ウィンドウビューポート変換 ウィンドウの境界及び内部をビューポートの境界及び内部に写像する変換。GKSでは,この変換は,世界座標における位置を正規化装置座標に写像する。 normalization transformation●Viewing transformation●window-to-viewport transformation
3(45) 正規化装置座標 ある範囲(典型的には[0,1])に正規化された装置独立な中間座標系で指定された座標。GKSでは,中間状態では座標値は定義された範囲の外にあるかもしれないが,付随するクリッピング情報によって出力が[0,1]×[0,1]の範囲を超えないことを保証する。 normalized device coordinates●NDC
3(46) 操作者 論理入力装置のメジャーを変化させ,トリガの発火を生じさせるために物理入力装置を操作する人。 operator
3(47) 出力基本要素 表示画像を構成するために用いる基本的なグラフィック要素。GKSの出力基本要素は,折れ線,マーカ列,文字列,領域,セル配列及び一般化作画基本要素(GDP)とする。 output primitive●graphic primitive●display element
3(48) ピック入力装置 出力基本要素に付けたピック識別子及びそれに付随するセグメント名を得るためのGKS論理入力装置。 pick device
3(49) ピック識別子 セグメント内の個々の出力基本要素に付け,ピック入力装置によって得られる名前。異なった出力基本要素に対して同じピック識別子を割り当ててもよい。 pick identifier
3(50) 画素 色又は輝度を個別に定義できる表示面上での最小要素。 pixel●picture element
3(51) 折れ線 つながった線の集合からなるGKSの出力基本要素。 polyline
3(52) 折れ線束表 折れ線基本要素の様相のうち,ワークステーション依存であるすべての様相の特定の値の組と折れ線束指標とを結び付ける表。GKSでは,この表は,線種,線幅倍率及び色指標の項目からなる。 polyline bundle table
3(53) マーカ列 マーカによって示されるべき位置の集合からなるGKSの出力基本要素。 polymarker
3(54) マーカ列束表 マーカ列基本要素の様相のうち,ワークステーション依存であるすべての様相の特定の値の組とマーカ列束指標とを結び付ける表。GKSでは,この表は,マーカ種別,マーカ倍率及び色指標の項目からなる。 polymarker bundle table
3(55) 基本要素属性 出力基本要素に対する属性。基本要素属性の値は,応用プログラムがワークステーションに独立な方法で選択するが,ワークステーションに依存した効果がありうる。 primitive attribute
3(56) 入力要求 特定の論理入力装置が利用可能であることを操作者に示す出力。 prompt
3(57) ラスタ方式グラフィクス 行と列に配置された画素配列によって表示画像を構成するコンピュータグラフィクス。 raster graphics
3(58) 回転 表示画像の全部又は一部をある軸の周りに回すこと。GKSでは,この機能はセグメントだけを対象とする。 rotation
3(59) 拡大縮小 表示要素の座標に定数をかけることによって,表示画像の全部又は一部を拡大又は縮小すること。GKSでは,この機能はセグメントだけを対象とする。(備)直交する2方向に異なる倍率で拡大縮小するときには,二つの定数が必要である。 scaling●zooming
3(60) セグメント 一まとめにして操作できるような表示要素の集まり。 segment
3(61) セグメント属性 セグメントだけに適用される属性。GKSでは,セグメント属性は,可視性,顕示性,検知性,セグメント優先度及びセグメント変換とする。 segment attributes
3(62) セグメント優先度 グラフィック入出力で,幾つかのセグメントが重なったときに,どのセグメントを用いるかを決定するセグメント属性。 segment priority
3(63) セグメント変換 セグメントで定義されている表示要素の表示面での位置,大きさ及び方向を,移動,拡大縮小及び回転させる変換。 segment transformation
3(64) 文字列入力装置 結果として文字列を入力するGKSの論理入力装置。 string device
3(65) 点列入力装置 世界座標での点列及び正規化変換番号を入力するGKSの論理入力装置。 stroke device
3(66) 文字列 文字の列からなるGKSの出力基本要素。 text
3(67) 文字列束表 文字基本要素の様相のうち,ワークステーション依存であるすべての様相の特定の値の組と文字列束指標とを結び付ける表。GKSでは,この表は,文字列のフォントと表示精度,文字倍率,字間及び色指標の項目からなる。 text bundle table
3(68) 文字列のフォントと表示精度 特定のワークステーション上に出力される文字列の形状を決定するGKSの文字列の表示様相であって,フォント及び表示精度の二つの要素をもつ。表示精度は,他の文字列表示様相が応用プログラムでの要求にどの程度適合するかの忠実度を記述する。表示精度は,STRING,CHAR,STROKEの順に忠実度が増す。 text font and precision
3(69) 平行移動 表示画像の全部又は一部を一定距離移動させること。GKSでは,この機能はセグメントだけを対象とする。 translation●shift
3(70) トリガ 操作者が有意の瞬間を示すために用いることができる物理入力装置又はその集合。 trigger
3(71) 実数値入力装置 実数を入力するGKSの論理入力装置。 valuator device
3(72) ビューポート 応用プログラムが指定する正規化装置座標空間の一部。GKSでは,正規化変換の定義で用いる正規化装置座標空間の長方形領域に限る。 viewport
3(73) ウィンドウ 仮想空間上のあらかじめ定められた部分。GKSでは,この定義は,正規化変換の定義で用いる世界座標空間の長方形領域に限る。 window
3(74) ワークステーション 複数の入力装置と一つの出力装置から構成される装置。GKSは,抽象化したグラフィックワークステーションの概念に基づいている。この概念は,応用プログラムが物理装置を制御するための論理インタフェースを与える。 workstation
3(75) ワークステーション依存セグメント記憶域 グラフィック表示のために用いるワークステーション上のセグメント記憶域。セグメントは,WDSSからほかのワークステーションに転送することはできない。 workstation dependent segment storage●WDSS
3(76) ワークステーション独立セグメント記憶域 セグメントを格納し,後でそれをほかのワークステーションに転送することのできるワークステーションの特別な種別。 workstation independent segment storage●WISS
3(77) ワークステーション必す(須)要項 ある一つのGKS実現において,すべてのワークステーションに等しく実現されることが要求される特性を記述したもの。 workstation mandatory
3(78) ワークステーション変換 ワークステーションウィンドウの境界及び内部をワークステーションビューポート(表示空間の一部)の境界及び内部に,縦横比を保持して写像する変換。GKSでは,この変換は,正規化装置座標を装置座標に変換する。縦横比を保持するためにワークステーションウィンドウの内部は,ワークステーションビューポート全体に写像されないこともある。 workstation transformation
3(79) ワークステーションビューポート 図形出力のために現在選択されている表示空間の部分。 workstation viewport
3(80) ワークステーションウィンドウ 表示空間で表現されている正規化装置座標内の長方形領域。 workstation window
3(81) 世界座標 グラフィック入出力のために応用プログラムが用いる装置独立な直交座標系。 world coordinate●WC

← 一覧に戻る ↑ このページのトップに戻る