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JIS X 4221:1993
コンピュータグラフィクス−対話型グラフィクスシステムPHIGS−第1部 機能記述
1993制定
番号
用語
定義
対応英語
3.1
入力応答
トリガを使った入力指示が受け付けられたことを論理入力装置の操作者に知らせる出力。
acknowledgment
3.2
指定可能点
番地による指定が可能な,表示装置の点。
addressable point
3.3
先祖構造体
親構造体又は親構造体の先祖構造体。
ancestor structure
3.4
注記
正規化投影座標で定義する出力基本要素の総称。注記は,モデリング座標空間で指定する基準点に関連付けた位置に表示する。基準点は通常の変換を受けるが,注記自体は常に表示空間のXY平面と平行な平面上に位置付け,モデリング変換及びビュー変換の影響を受けない。
annotation
3.5
注記様式
注記の表示様相の一つ。注記基本要素とその基準点との対応の表示方法を指示する。
annotation style
3.6
注記テキスト
出力基本要素の一つ。文字列で構成し,常に表示空間のXY平面と平行な平面上に描く。その位置は,モデリング座標空間の中の基準点と,正規化投影座標における変位とによって決める。
annotation text relative
3.7
応用データ
応用プログラムが使用するデータ。その内容は,この規格では規定しない。応用データは,“応用データ”構造体要素として構造体の中に挿入する。
application data
3.8
保管ファイル
グラフィックデータの格納及び転送のための機構。PHIGSの構造体で表現する。
archive file
3.9
出力基本要素の表示様相
出力基本要素の見え方を制御するもの。文字の高さや折れ線の線種がその例である。表示様相には幾何様相と非幾何様相とがある。幾何様相はワークステーション独立であり,対応する属性で制御する。非幾何様相の制御は,対応する表示様相源フラグ(ASF)に依存する。ASFの値がBUNDLEDの場合,表示様相は,ワークステーション依存であり,束指標属性で制御する。ASFの値がINDIVIDUALの場合,表示様相は,ワークステーション独立であり,対応する属性で制御する。
aspects of output primitives
3.10
縦横比
座標軸に沿って測った形状の長さの比。
aspect ratio
3.11
表示様相源フラグ●ASF
出力基本要素の表示様相のうち非幾何様相を制御する属性を,束から選択するか個別に指定するかを指示するフラグ。
aspect source flag
3.12
属性
出力基本要素の性質を制御するもの。幾何属性,非幾何属性,ビュー属性及び識別子の4種の属性がある。幾何属性及び非幾何属性は,出力基本要素の表示様相を制御する。
attribute
3.13
後方境界面
ビュー基準座標系においてビュー平面に平行な平面。その位置は,ビュー基準座標系のN座標値で指定する。後方境界面より後にある出力基本要素は,ビュー立体の外となる。
back plane
3.14
入力中止動作
操作者が入力操作を中止するための,実現依存で,かつワークステーション依存の機構。
break action
3.15
束指標
出力基本要素の属性の一つ。束表への指標。束表は,出力基本要素の表示様相のうち,ワークステーション依存のものを定義する。
bundle index
3.16
束表
出力基本要素の表示様相を束ねて定義する,ワークステーション依存の表。PHIGSには折れ線束表,マーカ列束表,テキスト束表,内部束表及び辺束表がある。
bundle table
3.17
束表項目
束表の一つの項目。各項目は,当該出力基本要素の各々の表示様相に対応した欄をもつ。各欄は,一つの値をもつ。
bundle table entry
3.18
セル配列
出力基本要素の一つ。同じ大きさのセルで構成される平行四辺形。各々のセルは,平行四辺形であり,単一の色をもつ。
cell array
3.19
構造体中央記憶●CSS
構造体ネットワークを格納するための概念的な記憶領域。ワークステーション独立である。
centralized structure store
3.20
文字基準方向
テキストの表示様相の一つ。テキスト平面内で文字の基底線の方向を指定する2次元ベクトル。“テキスト”構造体要素で指定する。
character base vector
3.21
文字枠
フォント設計者が字体を定義するために用いる長方形。一つのフォントのすべての文字枠は,同じ高さをもっている。
character body
3.22
文字幅拡大率
テキストの表示様相の一つ。文字の幅の拡大(縮小)率。
character expansion factor
3.23
文字高さ
テキストの表示様相の一つ。一般的には大文字の高さに相当する。
character height
3.24
文字集合
文字符号表の各欄に対応付けた文字の集まり。
character set
3.25
文字間隔
テキストの表示様相の一つ。文字列の中の隣接する文字枠の間に挿入する付加的な間隔。文字高さを単位として指定する。
character spacing
3.26
文字立ち上がり方向
テキストの表示様相の一つ。文字の基底線の方向を定義する。テキスト平面内の2次元ベクトルとし,“テキスト”構造体要素で指定する。
character up vector
3.27
文字幅
テキストの表示様相の一つ。文字高さから一意的に定まる文字の幅。各々の文字の幅は,フォント設計者によって文字ごとに指定される幅と高さとの比に依存する。
character width
3.28
子構造体
構造体参照で指定する構造体。
child structure
3.29
選択値入力装置
論理入力装置の一つ。入力値は,選択肢の一つを指定する非負の整数値。
choice device
3.30
CIE
国際照明委員会(Commission Internationale de l'Eclairage)の省略名。
CIE
3.31
CIELUV
CIE1976 (L*u*v*)色空間の省略名。
CIELUV
3.32
切取り
出力基本要素又はその一部分のうち,指定した空間領域の外に位置するものを取り去る処理。ある種の出力基本要素については,その切取りの正確な効果は,実現依存又はワークステーション依存となることがある。
clipping
3.33
色指標
色定義表の欄を指定する指標。
color index
3.34
色モデル
色座標系による色空間の表現方法。
colour model
3.35
色空間
色を表現した空間。通常は3次元である。
colour space
3.36
色座標系
色を記述する座標系。
colour system
3.37
色定義表
色を定義する,ワークステーション依存の表。
colour table
3.38
合成モデリング変換
構造体走査時に出力基本要素に適用する変換。局所モデリング変換及び大域モデリング変換の合成。最初に局所モデリング変換,次に大域モデリング変換の順に適用するように合成する。
composite modelling transformation
3.39
重複名解決フラグ
構造体名の重複の解決方法を指示するフラグ。構造体名の重複は,CSSからの構造体保管及び構造体保管ファイルからの構造体取出しにおいて,保管ファイルの中の構造体とCSSの中の構造体との間で起こり得る。
conflict resolution flag
3.40
接続識別子
ワークステーションと物理装置とを対応付ける識別子。実現ごとに異なり得る。
connection identifier
3.41
データレコード
複合データ型。その構成は,使用される文脈に応じて定義される。例えば,入力装置の初期化機能のデータレコードの構成は,その初期化機能の呼出し時に指定する個々の入力促進・エコー種別に応じて異なる。
data record
3.42
遅延モード
ワークステーションの表示更新モードの一様相。表示指定されている構造体ネットワークの変更及びワークステーション状態リストの変更を描画像に反映させる時期を示す。
deferral mode
3.43
子孫構造体
子構造体又は子構造体の子孫構造体。
descendant structure
3.44
装置座標系●DC
装置依存の座標系。装置座標の単位は,正確な実寸出力ができる装置ではメートルとし,そうでない装置では適当なワークステーション依存の単位とする。
device coordinates
3.45
装置ドライバ
PHIGS実現のうち,物理装置を制御する装置依存の部分。装置ドライバは,装置に依存した出力を行い,装置に依存した対話を取り扱う。
device driver
3.46
装置空間
表示装置の指定可能点で定義される空間。
device space
3.47
表示装置
描画像を表示できるグラフィクス装置。表示装置は,ワークステーションの構成要素の一つ。
display device
3.48
表示優先度
構造体ネットワークを表示指定するときに与える優先度。複数の出力基本要素が表示空間内の同じ位置に写像されたときの制御に用いる。
display priority
3.49
表示空間
表示空間は,次の二つの意味をもつ。(a)装置空間のうち,描画像を表示できる部分。(b)入力装置の入力可能な空間。
display space
3.50
表示面
表示装置上で描画像を表示できる物理的領域。
display surface
3.51
表示更新モード
表示指定されている構造体ネットワークの変更及びワークステーション状態リストの変更を反映するために表示面を修正する時期と方法を示すモード。応用は,ワークステーションの能力,応用プログラムの要求などを勘案してこのモードを使い分ける。表示更新モードは,遅延モード及び修正モードの二つのワークステーション依存様相からなる。
display update state
3.52
エコー
論理入力装置の現在の計測値を操作者に知らせる出力。
echo
3.53
エコー領域●エコー立体
入力促進又はエコーを表示するために装置座標上に定義した領域又は立体。
echo area●echo volume
3.53
エコー領域
入力促進又はエコーを表示するために装置座標上に定義した領域又は立体。
echo area
3.53
エコー立体
入力促進又はエコーを表示するために装置座標上に定義した領域又は立体。
echo volume
3.54
入力促進・エコー種別
装置初期化パラメタの一つ。個々の論理入力装置に対する入力促進・エコー方式を選択する。
prompt and echo type
3.55
辺
領域集合出力基本要素で定義する多角形の境界の集合。
edge
3.56
辺フラグ
領域集合出力基本要素の様相の一つ。辺の表示の可否。
edge flag
3.57
辺線種
領域集合出力基本要素の様相の一つ。辺の線種。
edgetype
3.58
辺線幅倍率
領域集合出力基本要素の様相の一つ。辺の描画像の相対的線幅。ワークステーション依存の基準値に対する比で示す。
edgewidth scale factor
3.59
編集モード
新しい構造体要素を定義したとき,オープン中の構造体の中で,要素ポインタの指す構造体要素を置換するのか,要素ポインタの指す後に挿入するのかを示すモード。
edit mode
3.60
要素ポインタ
構造体編集中に使うポインタ。オープン中の構造体で要素の置換,挿入,削除などが起こる場所を示す。
element pointer
3.61
要素位置
構造体内で,構造体要素の要素位置を示す番号。
element position
3.62
要素参照リスト
構造体ネットワークのある枝での階層関係を示すデータの列。各々のデータは,構造体識別子及びその構造体内の要素位置の組からなる。データがN組ある場合,最初のN―1組は,“構造体実行”構造体要素を示す。そのi組目に記された構造体要素は,i+1組目に記された構造体を参照してる。最後のデータに記された構造体要素は,任意のものでよい。
element reference list
3.63
要素種別
構造体要素の種類。例えば,領域,ラベル,応用データ及び線幅倍率。
element type
3.64
空内部様式
領域出力基本要素及び領域集合出力基本要素の内部表現の一つ。領域集合出力基本要素の内部様式が空の場合,辺を表示しなければその描画像は,不可視となる。領域出力基本要素の内部様式が空の場合,その描画像は,常に不可視となる。
empty interior style
3.65
エラー状態リスト
最新のエラーの情報を保持している状態リスト。
error state list
3.66
エスケープ
グラフィック出力の生成以外で,実現依存・装置依存の機構を用いるための機能。
escape
3.67
事象モード
論理入力装置の動作モードの一つ。このモードでは,操作者がトリガを使って入力指示したとき,該当する論理入力装置の計測値が事象待ち行列に事象報告として記録される。
event mode
3.68
事象待ち行列
応用プログラムの処理を待っている事象報告を時刻順に並べたもの。
event queue
3.69
事象報告
事象待ち行列の要素。論理入力値,論理入力装置の識別名(ワークステーション識別子及び入力装置番号)などからなる。
event report
3.70
操作除外集合
フィルタの構成要素の一つ。名前集合の名前要素を用いて,操作の対象外となる出力基本要素を指示する。
exclusion set
3.71
領域
出力基本要素の一つ。一つの多角形。
fill area
3.72
領域集合
出力基本要素の一つ。領域の集合で,辺の表示の可否を辺グラフによって指定できる。領域集合で用いるすべての頂点は,同一平面上にあるものとする。
fill area set
3.73
フィルタ
操作対象集合及び操作除外集合の組。操作の対象又は対象外となる出力基本要素を指示する。ピック,強調表示,不可視及び逐次空間探索においてフィルタを用いる。
filter
3.74
フォント
文字表現の集合。あるフォントに属するすべての文字表現には共通した視覚的特徴がある。
font
3.75
前方境界面
ビュー基準座標系において,ビュー平面に平行な面。その位置はビュー基準座標系のN座標値で指定する。前方境界面より手前にある出力基本要素は,ビュー立体の外となる。
front plane
3.76
一般化作画基本要素●GDP
出力基本要素の一つ。曲線描画など実現依存・ワークステーション依存の作画機能を用いるためのもの。
generalized drawing primitive
3.77
一般化構造体要素●GSE
構造体要素の一つ。構造体の走査時に実現依存・ワークステーション依存又は装置依存の機構を用いるためのもの。属性又は制御機能に関するものとし,出力基本要素は生成しないものとする。
generalized structure element
3.78
GKS
グラフィクス中核系(Graphical Kernel System)。JIS X 4201の規格。
GKS
3.79
大域モデリング変換
合成モデリング変換の一成分。各構造体の走査の開始時には,子構造体の場合,親構造体の合成モデリング変換と同じものとし,表示指定された構造体の場合,PHIGS記述表に示す変換とする。
global modelling transformation
3.80
ハッチ内部様式
領域出力基本要素及び領域集合出力基本要素の内部表現の一つ。ワークステーションのハッチ定義表から選んだ平行ハッチ又は交差ハッチで内部を充てんする。
hatch interior style
3.81
ハッチ定義表
ハッチを定義する,ワークステーション依存の表。
hatch table
3.82
隠線隠面消法●HLHSR
出力基本要素のうち,他の出力基本要素で隠された部分を表示しないようにする処理。
hidden line/hidden surface removal
3.83
強調表示
視覚的な属性を変更することによって出力基本要素を強調すること。その方法は,ワークステーションに依存する。
highlighting
3.84
強調表示フィルタ
フィルタの一つ。強調表示操作対象集合及び強調表示操作除外集合の二つの名前集合からなる。強調表示の対象となる出力基本要素を指示する。
highlighting filter
3.85
HLS
色相(Hue),明度(Lightness)及び彩度(Saturation)を用いる色モデルの省略名。
HLS
3.86
中空内部様式
領域出力基本要素及び領域集合出力基本要素の内部表現の一つ。描画像は,切取りによって生成される境界も含め,境界の線だけとする。
hollow interior style
3.87
HSV
色相(Hue),彩度(Saturation)及び明度(Value)を用いる色モデルの省略名。
HSV
3.88
描画像
物体を描画処理した後の見え方。
image
3.89
自動再表示
適正表示状態を保つために行う,表示内容の完全再表示。表示指定された構造体ネットワークに対する変更又はワークステーション状態リストの変更によって,表示されている描画像が無効にされた場合に起こり得る。応用プログラムは,自動再表示を直接要求することはできない。
implicit regeneration
3.90
操作対象集合
フィルタの構成要素の一つ。名前集合の名前要素を用いて,操作の対象となる出力基本要素を指示する。
inclusion set
3.91
継承
先祖構造体の属性を受け継いで,子構造体が属性の初期設定をするための機構。
inheritance
3.92
入力クラス
3.77
荳