一覧に戻る
このページの最下段に移る
JIS X 4301:1995
連続階調静止画像のディジタル圧縮及び符号処理―第1部 要件及び指針
1995制定
番号
用語
定義
対応英語
3.1.1
簡易様式
復号時に必要な表の一部若しくはすべてを含まない圧縮画像データ表現,又はフレームヘッダ,走査ヘッダ及びエントロピー符号化された部分列を含まない表指定データの表現。
abbreviated format
3.1.2
交流係数
最低1次元において,周波数がゼロでないDCT係数。
AC coefficient
3.1.3
算術復号●2値算術復号●適応算術復号●適応2値算術復号
算術符号器によって生成されるビットの連続からシンボルの連続を復元するエントロピー復号処理。
arithmetic decoding●binary arithmetic decoding●adaptive arithmetic decoding●adaptive binary arithmetic decoding
3.1.4
算術符号化●2値算術符号化●適応算術符号化●適応2値算術符号化
その時点までに符号化されたシンボルの連続に対する確率の再帰的な部分分割を用いて,符号化を行うエントロピー符号化処理。
arithmetic encoding●binary arithmetic encoding●adaptive arithmetic encoding●adaptive binary arithmetic encoding
3.1.5
応用環境
その特定の応用のために設定されたデータの表現,転送及び格納の形式の規定。
application environment
3.1.6
算術復号器
算術復号処理を実際に行うもの。
arithmetic decoder
3.1.7
算術符号器
算術符号化処理を実際に行うもの。
arithmetic encoder
3.1.8
基本処理(順次)
この規格で規定している特定の順次DCT利用型の符号化処理及び復号処理。これは,すべてのDCT利用型の復号処理で必要となる。(★見出し語の括弧の意味は?★)
baseline (sequential)
3.1.9
2値判定
二者択一の選択。
binary decision
3.1.10
ビット系列
エントロピー符号化された部分列を含むビットの列であって,部分的に符号化又は復号されたもの。
bit stream
3.1.11
ブロック
8×8の標本の配列又は一つの成分のDCT係数値の8×8の配列。
block
3.1.12
ブロック行
8×8ブロックに区切られる,八つの連続する成分行の連続。
block-row
3.1.13
バイト
8ビットの一塊。オクテット。
byte
3.1.14
バイト挿入
ハフマン符号器又は算術符号器において,エントロピー符号化された部分列に16進で0×FFバイトが発生したとき,その直後にゼロを示すバイトを挿入する処理。(★「0×FF」→「X'FF'」★)
byte stuffing
3.1.15
けた上げビット
算術符号器のレジスタ内のビットであって,符号レジスタのけた上げあふれが出力バイト用の8ビットを超えてあふれた場合に1となるもの。
carry bit
3.1.16
天井関数
実数値に対して,その値以上の最小の整数を設定することで,その最大の整数部分を取り出す数学処理。
ceiling function
3.1.17
種別●符号処理の種別
非可逆及び可逆の一群の符号処理。
class●class of coding process
3.1.18
符号レジスタ
部分的に完結したエントロピー符号化された部分列の最下位ビットを保持する算術符号器レジスタ,又は部分的に復号されたエントロピー符号部分列の最上位ビットを保持する算術復号器レジスタ。
code register
3.1.19
符号処理器
符号処理を実際に行うもの。
coder
3.1.20
符号処理
符号化及び復号。
coding
3.1.21
符号処理モデル
入力データを符号処理してシンボルに変換する処理手順。
coding model
3.1.22
処理●符号処理
符号化,復号又はその両者を指す一般的な用語。
process●coding process
3.1.23
カラー画像
複数の成分をもつ連続階調画像。
colour image
3.1.24
列
一つの成分における行に並んだ標本。
columns
3.1.25
成分
画像を構成する2次元配列の一つ。
component
3.1.26
圧縮データ
圧縮画像データ,表指定データ又はその両者。
compressed data
3.1.27
圧縮画像データ
この規格に従った,画像の符号化表現。
compressed image data
3.1.28
圧縮
原画像データを表現するために必要なビット数を低減すること。
compression
3.1.29
条件付き交換
(算術符号処理において,)LPS確率間隔の大きさがMPS確率間隔より大きい場合に,MPSとLPSとの確率間隔を交換すること。
conditional exchange
3.1.30
確率推定●条件付き確率推定
(算術符号処理において,)確率予測状態遷移図によってLPSに割り当てられる確率値。
probability estimate●conditional probability estimate
3.1.31
条件表
算術符号処理において,それまでの符号処理判定と条件付き確率推定値との関係を指定する引数の集合。
conditioning table
3.1.32
文脈
(算術復号において,)既に符号処理された2値判定の集合。これは,確率推定状態遷移図へのインデックスを作成する際に用いる。
context
3.1.33
連続階調画像
成分が各標本ごとに2ビット以上ある画像。
continuous-tone image
3.1.34
データ単位
DCT利用型処理における1ブロック。可逆処理における1標本。
data unit
3.1.35
直流係数
二つの次元のどちらについてもその周波数がゼロであるDCT係数。
DC coefficient
3.1.36
直流係数予測
DCT利用型の符号器で用いられる処理で,着目する量子化された直流係数から,同じ成分の中で直前に符号化した8×8ブロックの量子化された直流係数を引く処理手順。
DC prediction
3.1.37
係数●DCT係数
それぞれの余弦基底関数の振幅。元のDCT係数,量子化されたDCT係数又は逆量子化されたDCT係数を示す。
coefficient●DCT coefficient
3.1.38
復号器
復号処理を実際に行うもの。
decoder
3.1.39
復号処理
圧縮画像データを入力として受け取り,連続階調画像を出力する処理。
decoding process
3.1.40
規定値
画像の符号処理を開始する際に,算術符号処理の条件表用の値として設定されている値。
default conditioning
3.1.41
逆量子化
復号器においてDCT係数を復元するために用いる量子化の逆の処理手順。
dequantization
3.1.42
成分差分
(階層型符号処理において,)原画から得られた入力成分と前のフレームから得られた対応する参照成分との差。
differential component
3.1.43
差分フレーム
階層型処理において,成分差分の符号化又は復号を行うフレーム。
differential frame
3.1.44
再生画像●再生画像データ●ディジタル再生画像●ディジタル再生画像データ
この規格で規定するすべての復号器の出力として得られる連続階調画像。
reconstructed image●reconstructed image data●digital reconstructed image●digital reconstructed image data
3.1.45
原画像●原画像データ●ディジタル原画像●ディジタル原画像データ
この規格で規定するすべての符号器の入力となる連続階調画像。
source image●source image data●digital source image●digital source image data
3.1.46
画像●静止画像●ディジタル画像●ディジタル静止画像
整数データの2次元配列からなる集合。
image●still image●digital image●digital still image
3.1.47
離散余弦変換●DCT
順方向離散余弦変換又は逆離散余弦変換。
discrete cosine transform●DCT
3.1.48
標本減少●標本減少フィルタ
(階層型符号処理において,)画像の空間解像度を削減する処理手頓。
downsampling●downsampling filter
3.1.49
符号器
符号化処理を実際に行うもの。
encoder
3.1.50
符号化処理
連続階調画像を入力として,圧縮画像データを出力する処理。(★対応英語は1語でよいのか?★)
encodingprocess
3.1.51
エントロピー符号化部分列●エントロピー符号化データ部分列
独立に復号できる,圧縮画像データのエントロピー符号化されたバイトの列。
entropy-coded segment●entropy-coded data segment
3.1.52
指標●エントロピー符号化部分列指標
エントロピー符号化部分列における,最も新しく挿入された又は取り出されたバイトを示す変数。
pointer●entropy-coded segment pointer
3.1.53
エントロピー復号器
エントロピー復号処理を実際に行うもの。
entropy decoder
3.1.54
エントロピー復号
エントロピー符号器で生成されたビットの連続からシンボルの連続を復元する可逆処理手順。
entropy decoding
3.1.55
エントロピー符号器
エントロピー符号化処理を実際に行うもの。
entropy encoder
3.1.56
エントロピー符号化
シンボルごとの平均ビット数が入力シンボルのエントロピーに近づくように,入力シンボルの連続をビットの連続に変換する可逆処理手順。
entropy encoding
3.1.57
拡張処理●拡張DCT利用型の処理
基本順次処理に対して追加機能をもつDCT利用型の符号化処理及び復号処理を表す用語。
extended process●extended DCT-based process
3.1.58
正離散余弦変換●FDCT
1ブロックの標本を元のDCT係数の対応する1ブロックに変換する,余弦基底関数を用いた数学的な変換。
forward discrete cosine transform●FDCT
3.1.59
フレーム
画像の一つ以上の成分のデータにおける,(いずれも同一のDCT型又は可逆処理を用いた,)一つ以上の走査からなる集合。
frame
3.1.60
フレームヘッダ
フレーム開始マーカ及び関連するフレーム引数を含み,フレームの先頭で符号化されるマーカ部分列。
frame header
3.1.61
周波数
DCT係数の2次元配列に対する2次元インデックス。
frequency
3.1.62
帯域●周波数帯域
(段階モードの符号処理において,)ジグザグ順序での一連の係数列。
band●frequency band
3.1.63
完全段階処理
(段階モードの符号処理において,)周波数選択と逐次近似との両方を用いた処理。
full progression
3.1.64
単色階調画像
1成分しかもたない連続階調画像。
grayscale image
3.1.65
階層型
与えられた成分に対する最初のフレームに続けて,元のデータと,その成分に対する直前のフレームから復元したデータとの差分を符号化したフレームが続く,画像の符号処理モードの一つ。フレーム間で解像度を変更することも可能である。
hierarchical
3.1.66
階層型復号器
それぞれの成分に対して最初のフレームの後に,各成分に対する差分配列を復号し,直前のフレームから復元したデータに付け加えるフレームが続く一連の復号器処理。
hierarchical decoder
3.1.67
階層型符号器
各成分について最初のフレームの後に,元のデータと,その成分について一つ前のフレームから復元したデータとの差分配列を符号化したフレームが続く符号処理モード。
hierarchical encoder
3.1.68
水平抽出比率
ある特定成分の水平データ単位の,他の成分における水平データ単位数に対する比。
horizontal sampling factor
3.1.69
ハフマン復号器
ハフマン復号処理を実際に行うもの。
Huffman decoder
3.1.70
ハフマン復号
ハフマン符号器で生成された各可変長符号からシンボルを復元するエントロピー復号処理。
Huffman decoding
3.1.71
ハフマン符号器
ハフマン符号化処理を実際に行うもの。
Huffman encoder
3.1.72
ハフマン符号化
入力シンボルのそれぞれに可変長符号を割り当てるエントロピー符号化処理。
Huffman encoding
3.1.73
ハフマン符号表
ハフマン符号器及びハフマン復号器に必要な可変長符号の集合。
Huffman table
3.1.74
画像データ
原画像データ又は再生画像データ。
image data
3.1.75
交換様式
応用環境間での交換用圧縮画像データの様式。
interchange format
3.1.76
インタリーブ
1走査内において各成分のデータ単位を特定の順序で重畳させることを繰り返す手法。
interleaved
3.1.77
逆離散余弦変換●IDCT
逆量子化されたDCT係数の1ブロックを対応する標本のブロックに変換する余弦型関数を用いる数学上の変換。
inverse discrete cosine transform●IDCT
3.1.78
ジョイントフォトグラフィックエキスパートグループ●JPEG
この規格の原国際規格を作成した協議会の非公式な名称。“ジョイント”は,CCITTとISO/IECとの協力関係に由来している。
Joint Photographic Expert Group
3.1.79
潜伏出力
(算術符号処理において,)けた上げあふれの決定を保留している算術符号器の出力。
latent output
3.1.80
劣勢シンボル
2値判定において,確率の低い判定値。(★対応英語で空白ぬけ?★)
less probablesymbol●LPS
3.1.81
レベルシフト
DCT利用型の符号器及び復号器で用いられる処理で,各入力標本は,符号なし表現から2の補数表現に変換されるか,2の補数表現から符号なし表現に変換される。
level shift
3.1.82
可逆
復号処理の出力が符号化処理への入力に等しいことを示す符号化処理,復号処理及び処理手順に用いられる表現。
lossless
3.1.83
可逆符号処理
この規格で定義される,すべての処理が可逆である符号化処理のどれか一つに従った符号処理モード(附属書H参照)。
lossless coding
3.1.84
不可逆
可逆でない符号化処理及び復号処理を示す表現。
lossy
3.1.85
マーカ
最初のバイトが16進のFF (X'FF')で,2番目のバイトが1と16進のFE (X'FE')との間の値である2バイトコード。
marker
3.1.86
マーカ部分列
一つのマーカ及びそれに付随する引数の集合。
marker segment
3.1.87
MCU行
MCUの集合としてもっとも小さいもので,走査における各成分の少なくとも1行分の標本又は一つのブロック行を含んでいる。(★対応英語はMCU-rowか?★)
MCU-raw
3.1.88
最小符号化単位●MCU
符号化されるもっとも小さいデータ単位の集合。
minimum coded unit●MCU
3.1.89
モード●符号処理モード
この規格に定められた,画像符号処理の四つの主な種類。
modes●modes of operation
3.1.90
優勢シンボル●MPS
2値判定における,より大きな確率をもつ判定値。
more probable symbol●MPS
3.1.91
非差分フレーム
階層型符号器又は復号器におけるすべての成分についての最初のフレーム。各成分は,参照成分との差分をとることなく符号化又は復号される。この用語は,階層型以外のモードにおけるフレームのことも示す。
non-differential frame
3.1.92
非インタリーブ
走査が一つの成分しかもたないときのデータ単位を生成する処理を行う手法。
non-interleaved
3.1.93
引数
圧縮データ形式で用いられる固定長の4,8及び16のビット長の整数。
parameters
3.1.94
小数点移動
標本又はDCT係数を定数倍する変換。
point transform
3.1.95
精度
ある特定の標本又はDCT係数に割り当てられるビット数。
precision
3.1.96
予測器
(可逆モードの符号処理において,)先に符号化され,復元された値の線形の組合せ。
predictor
3.1.97
確率推定状態表
(算術符号処理において)確率値とインデックスとの相互の関連を示す表で,LPSの碓率の予測に用いられる。
probability estimation state machine
3.1.98
確率間隔
(算術符号処理において,)順序づけられたすぺての起こり得る2値判定の組合せのうちの,特定の組合せの確率。
probability interval
3.1.99
部分間隔●確率部分間隔
(算術符号処理において,)二つの起こり得る2値判定値のいずれかに割り当てられる確率間隔の一部。
sub-interval●probability sub-interval
3.1.100
処理手順
符号化処理又は復号処理を構成する処理の一つを実現する手段の集合。
procedure
3.1.101
処理
符号処理を参照。
process
3.1.102
段階●段階符号処理
復元された画像の質が各走査によっ悽蜿医