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JIS X 5745:1995
開放型システム間相互接続−仮想端末基本クラスサービス
1995制定
番号
用語
定義
対応英語
3.3.1
VT利用者
仮想端末サービスの利用者。
VT-user
3.3.2
応用型VT利用者
フィールド定義制御オブジェクトの更新を行うことができる唯一のVT利用者。両方のVT利用者がこの制御オブジェクトを更新できる場合には,いずれのVT利用者にもこの呼称を用いない。
application VT-user
3.3.3
端末側VT利用者
片側のVT利用者が応用側VT利用者であった場合に,その相手VT利用者を端末側VT利用者と呼ぶ。
terminal VT-user
3.3.4
文字レパートリ
一次属性値によって表現できるオブジェクトの集号。その一次属性値によって表現される一つのオブジェクトは,配列要素のためにその文字レパートリが使用されるとき表示オブジェクトの中で配列要素を一つ占有する。文字列の分類の制御オブジェクトも,また関連するレパートリをもつ。
character-repertoire
3.3.5
文字図形要素
VT利用者が折衝によって合意した文字レパートリの最小要素。
character-box graphic element
3.3.6
一次属性
表示オブジェクトの配列要素の属性。その配列要素に割り当てられた文字図形要素の符号化表現である。
primary attribute
3.3.7
二次属性
文字レパートリ(3.3.4参照)を構成する配列要素の二次属性値及び表示属性。
secondary attribute
3.3.8
表示属性
文字図形要素を修飾し,それがどのように表現されることを意図しているかを指定する情報を提供する二次属性値。
rendition attributes
3.3.9
明示的モード省略時値
VT環境の中で定義される二次属性値。他の値が提供されないか又は,既に存在する値がない場合に,配列要素を更新するテキスト操作及び削除操作によって使用される。
explicit modal defauls
3.3.10
表示オブジェクト
図形情報の交換をモデル化するためにこの規格で定義される抽象的なオブジェクト。複数の構成要素からなる(13.参照)
display object
3.3.11
配列要素
一次属性値及び二次属性値を含む一つの文字図形要素を保持する表示オブジェクトの一部。
array element
3.3.12
初期表示ポインタ
表示オブジェクトの中で特定の要素を識別する1から3までの座標値の集号。
primitive display pointer
3.3.13
拡張表示ポインタ
表示オブジェクト上に定義されたブロックの中で特定の配列要素を識別する2から4までの座標値。
extended display pointer
3.3.14
表示ポインタ
初期表示ポインタ又は拡張表示ポインタのいずれかを参照するために使用される。ブロックが使用されるかどうかによってどちらを参照するかが決まる。
display pointer
3.3.15
論理ポインタ
表示オブジェクト上に定義されたフィールドの中で特定の配列要素を識別する2から3までの座標値。(備)初期表示ポインタと拡張表示ポインタとはどちらも同時には存在し得ない。しかし,論理ポインタは,表示ポインタ又は拡張表示ポインタに追加して存在することができる。
logical pointer
3.3.16
制御オブジェクト
単一の型の構造をもたない情報交換をモデル化するために,この規格の中ではん(汎)用的な形式で定義された型である抽象的なオブジェクト。(備)制御オブジェクトは,主にVT利用者によって認識される制御の特質を表す情報の交換をモデル化することに適用される。VTサービスは,この情報の翻訳を含まない。
control object
3.3.17
装備オブジェクト
実装置の論理的な特質をモデル化するために使用される抽象的なオブジェクト。仮想端末環境の様々なオブジェクトを実装置に結び付ける。
device object
3.3.18
オブジェクト更新装置
相手VT利用者によって表示オブジェクトか又は制御オブジェクトを更新するために使用される値を生成することのできる実装置。
object updating device
3.3.19
VTアソシエーション
二つの等位VT利用者間の応用アソシエーション。
VT-association
3.3.20
VT環境
特定のVTアソシエーションのためのデータ構造と操作上の特質とを定義するパラメタの集合。VTEは,VTアソシエーションの存続期間中存在する。集合中のパラメタは,方向をもったグラフ構造によって緊密に関連している。VTEは,折衝によってVTアソシエーションが存在している間に変更されてもよい。
VT-environment●VTE
3.3.21
現VTE
データ操作段階又は折衝静止段階で存在する単一のVTE。データ操作段階では完全VTEであるが,折衝静止フェーズでは完全VTEではない。
current-VTE
3.3.22
折衝中VTE
折衝中のVTE。折衝中では,折衝中VTEは,完全VTEである必要はない。
draft-VTE
3.3.23
VTEパラメタ
VTEの個々のパラメタ。サービスの中で,VTEパラメタは,それぞれ一意の名前を与えられる。その名前は,VTEパラメタの識別子として使用される。
VTE-parameter
3.3.24
完全VTE
VTEパラメタの完全な方向付きグラフ。木の根からの節点に含まれる節点パラメタ及び葉パラメタは,すべて値をもつ。
full-VTE
3.3.25
VT文脈値
特定のVTアソシエーションのためのオブジェクトのインスタンス及びそれらに割り当てられた値並びに現VTEの集合のための集合的な用語。VT文脈値は,VTアソシエーションの存続期間中存在し,その間連続的に変更される。
VT-context-value
3.3.26
リセット文脈
VT-BREAKサービスの後のVT文脈値。この文脈値は最後に成功した現VTEの後の文脈であり,すべてのオブジェクトは初期化をもつ。完全VTEが確立されていない場合には,リセット文脈は,存在しない。
reset-context
3.3.27
WAVARアクセス権
一時に一つのVT利用者だけが保持できるアクセス権。制御及び表示オブジェクトが同時に両方のVT利用者から更新されないことを保証するために使用される。
WAVAR access-right
3.3.28
アクセス規則
VTEの中で一つのオブジェクトのために定義される特性であり,どちらのVT利用者がある時点でオブジェクトを更新できるかを決定する規則。
access-rule
3.3.29
網効果
一つ以上の更新操作(24.参照)の内容を表現する項目の列を,更新されたオブジェクトの最終の状態が変わらないように通常より短い別の列にすること。
net-effecting
3.3.30
連結
一つの新しい更新項目(24.参照)を作るために,並べられた更新項目の列をつなぐこと。
concatenation
3.3.31
分割
一つのキューイングされた更新項目(24.参照)を新しい更新項目の列に分けること。
segmentation
3.3.32
Aモード●非同期モード
二つの表示オブジェクトを使用する操作モード。一つの表示オブジェクトはVTアソシエーションを開始したVT利用者によって更新され,他の一つは相手VT利用者によって更新される。
A-mode●asynchronous mode
3.3.33
Sモード●同期モード
一つの表示オブジェクトを使用し,両方向交互の会話を使用する操作モード。WAVARアクセス権をもつ一つのVT利用者によってだけ表示オブジェクトは,更新される。
S-mode●synchronous mode
3.3.34
サービス
要求プリミティブ,指示プリミティブ,応答プリミティブ又は確認プリミティブからなるプリミティブの列によって構成され,VTサービス全体の中で明確に区別される部分。
service
3.3.35
順序付きサービス
要求(又は応答)プリミティブの結果として発行される指示(又は確認)プリミティブが,以前に発行された指示(又は確認)とそれらに対応する要求(又は応答)との間で順序を保って発行されるサービス。
sequenced service
3.3.36
順序なしサービス
要求(又は応答)プリミティブの結果として発行される指示(又は確認)とそれらに対応する要求(又は応答)との間で順番を保って発行される必要のないサービス。
non-sequenced service
3.3.37
条件付きで順序付きサービス
パラメタの値によって,順序付きサービスとなるか順序なしサービスのいずれかに変化するサービス。
conditionally sequenced service
3.3.38
破壊的サービス
以前に発行されたサービスによって伝達される情報が,いずれのVT利用者にも通知されずに,粉失を引き起こす恐れのあるサービス。順序なしサービスだけが破壊的サービスであり得るが,すべての順序なしサービスが破壊的であるわけでない。
destructive service
3.3.39
非破壊的サービス
以前に発行されたサービスによって伝達された情報が,いずれのVT利用者にも通知されずに,粉失を引き起こす恐れのないサービス。
non-destructive service
3.3.40
サービスパラメタ
VTサービスの中でプリミティブの一部として定義されるパラメタ。
service parameter
3.3.41
更新ウィンドウ
座標値の範囲を定義する表示オブジェクトの位置付けに関連する機構。これ以降の配列に対する更新操作は,実行されない。範囲内の絶対座標値は,操作中に増加してもよいが,減少してはならない。
update-window
3.3.42
更新ウィンドウサイズ
ゼロを含まない正の整数値であって,更新ウィンドウ内で隣接する配列要素の数を定義する。
update-window size
3.3.43
トリガ
制御オブジェクトがこの特質をもつ場合,その制御オブジェクトに対して更新が行われるとキューイングされた更新の配信が引き起こされ,Sモードにおいては相手VT利用者に対しWAVARアクセス権が譲渡される。
trigger
3.3.44
VTEプロファイル
VTEを作成するVTEパラメタ値の先に定義された集合。(備)幾つかのVTEプロファイルは,そのプロファイル引数がVT利用者によって提供される。
VTE-profile
3.3.45
省略時VTEプロファイル
附属書A (規定)で定義するVTEプロファイルであり,VTアソシエーション確立時にVT利用者がVTEを指定しない場合に使用される。
default VTE-profile
3.3.46
登録されたVTEプロファイル
ISO 9834-4の中で定義されているように確立された登録機関によって認定されたVTオブジェクトの中で登録されたVTEプロファイル。ASN.1オブジェクト識別子の一意の値が割り当てられる。
registered VTE-profile
3.3.47
登録された制御オブジェクト
ISO 9834-5の中で定義されているように確立された登録機関によって認定されたVTオブジェクトの中で登録された制御オブジェクト。ASN.1オブジェクト識別子の一意の値が割り当てられる。
registered control object
3.3.48
私的に定義されたVTEプロファイル
この規格の範囲外の手段で,私的にその使用が合意されたVTEプロファイル。既定のVTEプロファイルでも登録されたVTEプロファイルでもない。
privately defined VTE-profile
3.3.49
VTEプロファイル引数
VTEプロファイルから生成されるべき完全VTEを確立するための値が与えられるVTEプロファイルの引数。基本VTEプロファイル引数か又は特別VTEプロファイル引数である。登録されたVTEプロファイルごとに適用される引数及びその意味が定義される。
VTE-profile argument
3.3.50
基本VTEプロファイル引数
VTEパラメタに対応し,同一の識別子を想定するVTEプロファイル引数。一つのVTEプロファイルは,このような引数の値によって他のVTEのパラメタが定義されることを規定してもよい。
normal VTE-profile argument
3.3.51
特別VTEプロファイル引数
VTEパラメタには対応付けられない(すなわち,方向付けられたグラフの中にはなく,識別子も割り当てられていない)VTEプロファイルの引数。VTEプロファイル定義中の規定に従い使用される。
special VTE-profile argument
3.3.52
多重相互作用折衝●MIN
両方のVT利用者及びサービス提供者に受け入れ可能な新しい完全VTEを生成するときに折衝中VTEを修正又は拡張する処理。
multiple interaction negotiation●MIN
3.3.53
MIN起動側
折衝活性段階に利行するサービスであるVT-START-NEGサービスを起動したVT利用者。
MIN-initiator
3.3.54
MIN受諾側
折衝活性段階に移行するサービスであるVT-START-NEGサービスを受諾したVT利用者。
MIN-acceptor
3.3.55
ブロック
表示オブジェクトの構成要素。ブロックは,Y配列内の副領域のための相対アドレス(ブロックの開始点からの相対)を使用可能にする長方形領域。
block
3.3.56
フィールド
表示オブジェクトの構成要素。フィールドは,表示オブジェクトのY配列の配列要素の指示された一部の一次元の論理アドレス付けを提供する。
field
3.3.57
フィールド要素
フィールドの一部を形成する表示オブジェクトのY配列の長方形領域。
field-element
3.3.58
フィールド定義制御オブジェクト●FDCO
表示オブジェクトのフィールドの定義記録として保持する制御オブジェクトの型。
field definition control object●FDCO
3.3.59
フィールド定義記録●FDR
一つのフィールドの状態及び定義の記録。
field definition record●FDR
3.3.60
フィールド入力命令制御オブジェクト●FEICO
データ入力の命令をフィールド入力命令記録として保持する制御オブジェクトの型。
field entry instruction control object●FEICO
3.3.61
フィールド入力指示制御オブジェクト●FEPCO
データ入力指示をフィールド入力指示記録として保持する制御オブジェクトの型。
field entry pilot control object●FEPCO
3.3.62
フィールド入力命令記録●FEIR
データ入力規則の集合をフィールド入力命令(field entry instructions, FEIs)として保持する記録。
field entry instruction record●FEIR
3.3.63
フィールド入力指示記録●FEPR
フィールド入力事象,フィールド入力条件及びフィールド入力動作の列を構成するデータ入力指示の記録。
field entry pilot record●FEPR
3.3.64
フィールド入力指示●FEI
フィールド内への制御されたデータ入力のための規則の適用。
field entry instruction●FEI
3.3.65
フィールド入力事象●FEE
制御されたデータ入力の間に起こる事象であり,入力動作を引き起こす。
field entry event●FEE
3.3.66
フィールド入力条件●FEC
入力動作を起こす入力事象に課せられるデータ入力の条件。
field entry condition●FEC
3.3.67
フィールド入力動作●FER
仮想端末サービスの中で他のオブジェクトの操作によって定義される入力事象と入力条件とに対する動作。
field entry reaction●FER
3.3.68
伝送方針制御オブジェクト●TPCO
制御されたデータ入力の後に,どのようにフィールドの内容が伝送されるかを決定する値を保持する制御オブジェクトの型。
transmission policy control object●TPCO
3.3.69
文脈制御オブジェクト●CCO
データ入力の会話においてある時点におけるVT利用者の論理文脈を提供する制御オブジェクトの型。
context control object●CCO
3.3.70
参照情報オブジェクト●RIO
どの表示オブジェクトからも独立した,情報を保持する領域であり,通信の間参照される。
reference information object●RIO
3.3.71
終了条件制御オブジェクト●TCCO
装置オブジェクトの操作に影響を与える終了条件を保持する制御オブジェクトの型。
termination conditions control●TCCO
3.3.72
終了事象
オブジェクト更新装置からの入力に関連付けられる局所的に定義された細分できない事象(例えば文字の入力,機能キーの押下,旗の設定)であり,VT利用者は,等位VT利用者に配信すべき入力データを引き起こすことを(折衝を通して)合意する。
termination-event
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