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JIS X 6932:2008
カラー電子写真式プリンタ及びプリンタ複合機のトナーカートリッジ印刷可能枚数測定方法
2008制定
番号
用語
定義
対応英語
3.1
かすれ
画像濃度均一性の著しい低減(明度の増加)が,診断ページの周囲にある帯の部分に発生する現象。
注記1 明らかな画像の欠落が生じていない場合でもかすれという。
注記2 この測定方法では,標準テストページセットの診断ページの周囲にある帯部分に3 mm以上の幅にわたって,濃度低下が目立つ状態になったときをかすれという。通常,かすれは印刷時に用紙の搬送方向と平行に発生する。測定するトナーカートリッジごとに100枚目(診断ページ)の印刷見本を保管し,これを濃度変化比較のための判定基準見本として用いる。かすれの例については,附属書Aを参照する。
fade
3.2
トナーカートリッジ振り
製造業者が,トナーカートリッジ取扱説明書などにトナーカートリッジを振る方法を記載している場合に限り,その方法に従って実施する作業。注記 トナーカートリッジ振りを行った場合には,報告書にそのことを記載する。
shake procedure
3.3
トナー少量
トナーカートリッジ交換がまもなく必要になるようなトナーの量になっていることを検出したときに,プリンタが発生する警告。注記 この警告は,トナーがなくなっていることを示しているわけではない。
toner low
3.4
トナーなし
トナーカートリッジのトナーが使い果たされ,使用者の介入なしには,正常な印刷を続行することができないときにプりンタが発生する警告。注記 この測定では,プリンタの印刷動作を停止し,かつ,印刷続行するためにトナーカートリッジの交換が必要な場合にだけ,トナーなしという用語を用いる。
toner out
3.5
寿命
プリンタがトナーなし警告を発生した時点,又は,次に示す条件でかすれが発生した時点。
注記1 この定義の一般的な意味は,寿命近くでトナーカートリッジ振りを2回まで許可し,2回目のトナーカートリッジ振りの後の最初にかすれが発生した時点を寿命と確定することをいう。通常,トナーカートリッジ振りを行うのは印刷のかすれが発生した時点とする。ただし,プリンタにトナー少量検知機能が装備されている場合,測定者の便宜上,1回目,2回目又はその両方とも,かすれ発生時の代わりに,トナー少量警告発生時点で,トナーカートリッジ振りを行ってもよい。製造業者が取扱説明書などにトナーカートリッジ振りを明記していない場合には,トナーカートリッジ振りを行わず,最初にかすれが発生した時点を寿命とする。測定中に印刷したページの中で,画像のかすれが認められるページについては,トナーカートリッジの印刷枚数からその枚数を差し引く。
注記2 プリンタにトナーなし検知機能が装備されている場合,プリンタがトナーなし警告を発生した時点を寿命とする。ただし,トナーなし警告を発生するより先にかすれが発生し,かつ,トナーカートリッジ振りが規定されていない場合には,かすれが発生した時点を寿命とする。トナーなし検知機能が装備されているプリンタで,かつ,トナーカートリッジ振りが規定されている場合,プリンタがトナーなし警告を発生する前に,かすれが発生した時点で,注記1に示すとおり,トナーカートリッジ振りを2回まで行ってもよい。ただし,トナーカートリッジ振りを2回行った後のトナーなし警告発生前に,かすれが発生した場合には,3回目のかすれが発生した時点を寿命とする。測定中,トナーなし警告がいかなる時点で発生しても,その時点をトナーカートリッジの寿命とする。
注記3 トナー補給式(トナーボトル交換式,ホッパへのトナー補給式など)に適用する場合,この定義の意味はあらかじめ選択した時点を擬似的に寿命(寿命判定ポイント)と確定することをいう。トナー少量検知機能又はトナーなし検知機能が装備されている場合,トナー少量警告又はトナーなし警告発生時点を擬似的に寿命(寿命判定ポイント)としてもよい。いずれの場合においても,どの時点を寿命判定ポイントとしたかを試験報告書に記入する。
注記4 測定中にカートリッジ振りを行った場合,1回目及び2回目のいずれについても,トナーカートリッジ振りを行ったのは,トナー少量警告発生時点か,それともかすれ発生時点かを試験報告書に記載する。測定中に印刷したページの中で,画像のかすれが認められるページは,トナーカートリッジの印刷枚数として無効とする。
注記5 この定義の適用に関しては,附属書Bに記載した流れ図を参照する。
注記6 上記の注記1及び注記2に示した内容の理解を助けるため,表にして次に例示する。
end of life
3.6
個別印刷可能枚数
トナーカートリッジ装着から寿命(3.5参照)までに印刷した診断ページ(標準テストページセットの5ページ目)の枚数を5倍した値。注記 5ページの標準テストページセットの途中でトナーなしによって印刷が中断した場合には,診断ページの印刷枚数をカウントする。トナーカートリッジ交換後に,残っていた印刷処理として最初に印刷する診断ページは,交換後のトナーカートリッジ印刷可能枚数の計算に含める。カウントした標準テストページセット数の中には,かすれのあるページを含む可能性もあるが,測定を簡素化するため,寿命の判断は診断ページ(標準テストページセットの5ページ目)だけで行う。
individual catridge yield
3.7
印刷可能枚数公表値
6.1及び6.3に定める計算式に基づき算出した,信頼水準90%の下限推定値(LCB)以下の値。
declared cartridge yield
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