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JIS X 7012-1:1999
行政/産業情報交換用構文規則(CIIシンタックスルール)―第1部:構成要素
1999制定
番号
用語
定義
対応英語
4.1.1
運用電文
特殊メッセージで構成される一つのメッセージグループ。
4.1.2
格納構造
メッセージグループのファイルへの格納方法。論理レコードは,構造化ファイルに格納するときに,物理レコードへマッピングされる。論理レコードは,非構造化ファイルに格納するときには,非構造化ファイルを,251バイトの長さの固定長レコードで構成される構造化ファイルと見なして,論理レコードが物理レコードへマッピングされる。
4.1.3
格納モード
メッセージグループのファイルへの格納構造を示す識別子。
4.1.4
可変長物理レコード
長さが可変の物理レコード。
4.1.5
可変長分割モード
可変長レコードファイルへ,メッセージグループを格納するモード。
4.1.6
可変長レコードファイル
複数の可変長物理レコードで構成されるファイル。
4.1.7
構造化ファイル
複数の物理レコードで構成されるファイル。可変長レコードファイルと固定長レコードファイルとがある。
4.1.8
固定長物理レコード
長さが固定の物理レコード(★句点ぬけ★)
4.1.9
固定長分割モード
固定長レコードファイル又は非構造化ファイルへ,メッセージグループを格納するモード。
4.1.10
固定長レコードファイル
複数の固定長物理レコードで構成されるファイル。
4.1.11
業務処理電文
(一つ以上のメッセージ種別からなる)業務メッセージ又はバイナリデータのいずれか一方又は両方からなる,一つのメッセージグループ。
4.1.12
交換単位
一つ以上のメッセージグループで構成する通信システム上の伝送単位。一つの交換単位に含まれるすべてのメッセージグループは,通信システム上の同一の発信地から別の同一の着信他に伝送される。
4.1.13
短縮型メッセージグループ
特別な条件のもとに,メッセージグループ後書きを省略したメッセージグループ。
4.1.14
同報電文
メッセージグループ見出しの前に,同報見出しを追加して構成した特別な交換単位。同報見出しに連続する一つのメッセージグループを,同報見出し内で指定された複数の場所へ伝送することを意味する。
4.1.15
変換プログラム
EDI利用者のシステム内にあるデータ群から,この規格に基づくメッセージグループの生成,及び,その逆の処理を行うEDI専用ツール。
4.1.16
非構造化ファイル
長さが不定の一つのレコードで構成されるファイル。
4.1.17
ファイル
コンピュータシステムにおける補助記憶装置などの論理的管理単位。ファイルには,構造化ファイルと非構造化ファイルとがある。
4.1.18
メッセージグループ
(一つ以上のメッセージ種別からなる)メッセージ又はバイナリデータのいずれか一方又は両方からなるグループ。メッセージグループ見出しで始まり,メッセージグループ後書きで終了する。メッセージ及びバイナリデータを一つも含まない,メッセージグループ見出しとメッセージグループ後書きだけで構成されるメッセージグループもある。
4.1.19
論理レコード
メッセージグループを構成する基本構成要素。論理レコードはデータ要素の集合で,固定長(251バイト長)又は可変長のデータ列であり,12種類ある。附属書1に,論理レコードの種類並びに分割区分及びレコード区分の値を示す。
4.2.1
安全保護後書きメッセージ
メッセージグループ全体の安全保護機能を用いるために,メッセージグループ後書きの直前に置かれ,そのメッセージグループに適用された安全保護に必要な情報を保持した論理レコード。安全保護後書きメッセージは,安全保護見出しメッセージと対で使用し,短縮形メッセージグループに使用することはできない。
4.2.2
安全保護見出しメッセージ
メッセージグループ全体の安全保護機能を用いるために,メッセージグループ見出しの次に置かれ,そのメッセージグループに適用されている安全保護機能を示す論理レコード。安全保護見出しメッセージは,安全保護後書きメッセージと対で使用し,短縮形メッセージグループに使用することはできない。
4.2.3
誤り情報メッセージ
エラー情報電文に用いる251バイト固定長の論理レコード。誤り情報メッセージは,固定長データ要素で構成される。
4.2.4
業務メッセージ
業務の遂行に必要な情報を交換するために用いる論理レコード。可変長データ要素で構成される可変長の論理レコードで,業務処理電文の構成要素である。
4.2.5
受信確認メッセージ
受信確認電文に用いる251バイト固定長の論理レコード。受信確認メッセージは,固定長データ要素で構成される。
4.2.6
同報見出し
メッセージグループ又は短縮形メッセージグループが,同報電文であることを表すために,メッセージグループ見出しの直前に付加する251バイト固定長の特別な論理レコード。同報見出しは,固定長データ要素で構成される。
4.2.7
特殊メッセージ
EDIシステムの運用上必要な情報を格納した論理レコード。251バイト固定長のデータ列であり,メッセージの一種である。受信確認メッセージ及び誤り情報メッセージがある。
4.2.8
バイナリ単位
EDI利用者の長大ビット列データを,バイト単位に格納した論理レコード。
4.2.9
バイナリデータ
バイナリデータ見出し,バイナリ単位及びバイナリデータ後書きの3種の論理レコードで構成される論理レコード群。
4.2.10
バイナリデータ後書き
一つのバイナリデータを終了させる251バイト固定長の論理レコード。バイナリデータ後書きは,固定長データ要素で構成される。
4.2.11
バイナリデータ見出し
一つのバイナリデータの先頭にあって,それを開始し,識別するための251バイト固定長の論理レコード。バイナリデータ見出しは,固定長データ要素で構成される。
4.2.12
部分安全保護メッセージ
メッセージグループの一部又は短縮形メッセージグループの安全保護機能を用いるために使用する論理レコード。
4.2.13
メッセージ
メッセージ仕様に記述されているとおりに,機能的に関連するデータ要素を,識別可能なように名前を付け,構造化した集合を収容した論理レコード。
4.2.14
メッセージグループ後書き
一つのメッセージグループを終了させる251バイト固定長の論理レコード。メッセージグループ後書きは,固定長データ要素で構成される。
4.2.15
メッセージグループ見出し
一つのメッセージグループの先頭にあって,それを開始し,識別するための251バイト固定長の論理レコード。メッセージグループ見出しは,固定長データ要素で構成され,メッセージグループの発信元,送信先及び種類なども示す。
4.3.1
暗示的繰返し利用者TFD集合
二つ以上の,同一データタグ番号をもつ利用者TFDの集合。
4.3.2
可変長データ要素
データ長の最大値が決められているデータ要素。可変長データ要素を識別するために,データ要素名及び/又は記号名を用いる。記号名にはデータタグ番号を用いる。
4.3.3
繰返し要素
マルチ明細の繰返しの単位で,単純明細及び/又はマルチ明細で構成される集合。
4.3.4
固定長データ要素
データ長が一義に決められているデータ要素。固定長データ要素を識別するために,データ要素名及び/又は記号名を用いる。記号名は,先頭の1文字をA〜Zの英字とし,それに2文字の数字を組み合わせて構成する3文字の文字列を用いる。
4.3.5
制御TFD
データタグが制御データタグのTFD。TFD領域に置かれ,TFD領域の状態を制御する。
4.3.6
伝送形式データ要素●TFD
可変長データ要素を扱う形式。データタグ,長さタグ及び可変長データ要素でTFDを構成する。TFDには,制御TFD(データタグが制御データタグのとき)と利用者TFD(データタグが利用者データタグのとき)との2種類がある。
4.3.7
伝送形式データ要素領域●TFD領域
TFDが置かれるメッセージ内の特定の領域。メッセージは,メッセージ見出しとTFD領域で構成される。
4.3.8
データタグ
TFDを構成する可変長データ要素の種類及び意味を識別する1〜3バイトのビット列。データタグには,制御データタグと利用者データタグとの2種類があり,左側先頭1バイトの値で識別する。制御データタグはTFD領域の状態制御を行う。利用者データタグには,値としてデータタグ番号を割り当て,可変長データ要素の意味,データ型及び最大データ長を識別する。
4.3.9
データタグ番号
この規格で用いる可変長データ要素を識別するために,ユニークに割り当てた524287以下(61440〜65535を除く)の番号。この番号を符号無2進数で表現し,データタグの値として使用する。
この番号を割り当てる可変長データ要素については,データ要素の意味,データ型及び最大データ長が定義されていなければならない。1〜61000及び65535〜524287の番号を割り当てるデータ要素はEDI利用者が定義する。0及び61001〜61439の番号は,この規格自身で使用するデータ要素を割り当てるために,予約する。EDI利用者は,誤解や混乱を避けるために,データタグ番号と可変長データ要素の対照表(データ要素ディレクトリ)を整備する必要がある。
データタグ番号は,データ要素の記号名としても使用する。
4.3.10
長さタグ
TFDを構成する可変長データ要素の長さを表すバイナリ数値。1バイト又は3バイトのビット列である。
4.3.11
分割区分
すべての論理レコードの左端にあって,論理レコードの種類の識別に用いる長さ1バイトの固定長データ要素。論理レコードの種類の識別は,この分割区分とレコード区分を組み合わせて行う。附属書1に論理レコードの種類及び分割区分並びにレコード区分の値の関係を示す。
4.3.12
マルチ明細
繰返し要素を繰返しの単位とし,値が異なる一つ以上の繰返し要素からなる集合。繰返し要素が一つもない空のマルチ明細もある。マルチ明細はマルチ明細見出し,一つ以上の繰返し要素(繰返し要素がない場合は空のマルチ明細),改行指示子及びマルチ明細終端子で構成される。
4.3.13
メッセージ見出し
メッセージを開始し,メッセージを一意に識別する複数の固定長データ要素からなるメッセージ内の特定の領域。メッセージは,メッセージ見出しとTFD領域で構成される。
4.3.14
利用者TFD
データタグが利用者データタグのTFD。TFD領域に置かれ,EDI利用者のデータを格納する。
4.3.15
レコード区分
バイナリ単位を除く論理レコードの分割区分の右側にあって,論理レコードの種類の識別に用いる長さ1バイトの固定長データ要素。論理レコードの種類の識別は,分割区分とこのレコード区分を組み合わせて行う。附属書1に論理レコードの種類及び分割区分並びにレコード区分の値の関係を示す。
4.4.1
1バイト標準文字集合
JIS X 0201のローマ文字・片仮名用8単位符号で,集合と符号化とが規定されている,1バイトの図形キャラクタの集合。ただし,未定義のキャラクタを除く。
4.4.2
1バイト標準文宇
1バイト標準文字集合に含まれる1バイト文字。
4.4.3
2バイト標準文字集合
JIS X 0208又はJIS X 0221で集合と符号化とが規定されている2バイト文字集合。
JIS X 0208については,JIS X 0201で定める8単位符号系とし,各バイトともX“21”〜X“7E”の94の符号の位置を使用する。
JIS X 0221については,UCS2(16ビット)BMP形式の基本多言語面を使用する。
2バイト標準文字集合の符号化と文字の種類は,メッセージグループ見出しの“2バイト文字集合”で識別する。したがって,情報交換用符号の拡張法(JIS X 0202)は,使用しない。また,JIS X 0208及びJIS X 0221を同一のメッセージグループ内で,同時に使用することはできない。
4.4.4
2バイト標準文字
2バイト標準文字集合に含まれる2バイト文字。
4.4.5
標準制限文字
標準制限文字集合に含まれる文字。メッセージグループ見出し,メッセージグループ後書き及び同報見出しは,標準制限文字で構成される。
4.4.6
標準制限文字集合
1バイト標準文字集合に含まれる間隔文字,数字文字の0〜9,英文字の@及び英文字のA〜Zの38種類の文字から成る集合。
4.4.7
標準数字文字
標準数字文字集合に含まれる文字。
4.4.8
標準数字文字集合
1バイト数字文字の0〜9の10種類の文字からなる集合。符号化はJIS X 0201に従わなければならない。
4.4.9
文字集合
EDI利用者が使用可能な文字の集合。1バイト文字集合と2バイト文字集合とがある。
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