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JIS X 7123:2012
地理情報―被覆の幾何及び関数のためのスキーマ
2012制定
番号
用語
定義
対応英語
4.1.1
連続被覆
同一の地物属性について,一つの空間オブジェクト,時間オブジェクト又は時空間オブジェクトの定義域の中にある様々な直接位置に対し,様々な値を返す被覆。注記 連続被覆の時空間定義域は,その空間及び/又は時間の範囲という意味では通常は有界だが,それは無限個の直接位置に分けることができる。
continuous coverage
4.1.2
凸包
与えられた幾何オブジェクトを含む最小の凸集合。(Dictionary of Computing:1996[2]の定義を変更した。)
convex hull
4.1.3
凸集合
幾何集合の中にある任意の二つの直接位置を結ぶ直線分上の任意の直接位置が,その幾何集合に含まれるような幾何集合。(Dictionary of Computing:1996[2]参照)
convex set
4.1.4
座標
n次元空間内の点の位置を示すためのn個の数値の列。(JIS X 7111参照)
coordinate
4.1.5
座標次元
座標系における位置を記述するために必要な計測数又は軸の数。(JIS X 7107参照)
coordinate dimension
4.1.6
座標参照系
原子によって実世界に関連付けた座標系。(JIS X 7111参照)
coordinate reference system
4.1.7
被覆
空間定義域,時間定義域又は時空間定義域内の各々の直線位置に対して,決められた値域からの値を返す関数として機能する地物。
例 被覆の例としては,ラスタ画像,ポリゴンオーバレイ,数値標高行列などがある。
注記 すなわち,被覆は,各属性型に対して複数の値をもつ地物で,地物の幾何表現における個々の直接位置が各属性型に対して一つの値をもつものである。
coverage
4.1.8
被覆幾何
座標によって記述した被覆の定義域の形状。
coverage geometry
4.1.9
曲線
直線の連続な像を表現する一次元の幾何プリミティプ。(JIS X 7107参照) 注記 曲線の境界は,その両端の点の集合である。
curve
4.1.10
ドローネ三角網
三角形のネットワークで,その中の任意の三角形の3頂点を通る円(外接円)が内部に他のいかなる三角形の頂点も含まないようなもの。
Delaunay triangulation
4.1.11
直接位置
座標参照系の中で一つの座標によって記述された位置。(JIS X 7107参照)
direct position
4.1.12
離散被覆
一つの空間オブジェクト,時間オブジェクト又は時空間オブジェクトの定義域の中にある全ての直接位置に対し,同一の地物属性の値を返す被覆。注記 離散被覆の定義域は,空間オブジェクト,時間オブジェクト又は時空間オブジェクトの有限集合で構成される。
discrete coverage
4.1.13
領域●定義域
明確に定義された集合。(ISO/TS 19103参照) 注記 定義域は,演算子及び関数の定義域及び値域を定義するために用いる。
domain
4.1.14
評価
(被覆)被覆の定義域内にある直接位置における被覆の値を決定すること。
evaluation
4.1.15
地物
実世界の現象の抽象概念。(ISO 19101参照)
feature
4.1.16
地物属性
地物の特性。(ISO 19101参照)
feature attribute
4.1.17
関数
ある領域[この関数の定義域(source,domain,range)]の一意な要素に関連付ける規則。(JIS X 7107参照)
function
4.1.18
幾何オブジェクト
幾何集合を表す空間オブジェクト。(JIS X 7107参照)
geometric object
4.1.19
幾何プリミティブ
単一の連結で均質な空間の要素を表す幾何オブジェクト。(JIS X 7107参照)
geometric primitive
4.1.20
幾何集合
直接位置の集合。(JIS X 7107参照)
geometric set
4.1.21
幾何値オブジェクト
幾何値対の集合で構成されるオブジェクト。
geometry value object
4.1.22
幾何値対
空間オブジェクト,時間オブジェクト又は時空間オブジェクトと幾何属性値のレコードとで構成される順序対。
geometry value pair
4.1.23
グリッド
複数の曲線からなる集合二つ以上から構成されるネットワークで,各集合の要素となる曲線が,他の集合の要素となる曲線と一定の規則で交差するもの。
注記1 六角形グリッド(9.1参照)の場合を除き,曲線は,空間をグリッドセルに分割する。
注記2 三次元空間及び時空間について考えるときは,上の定義及び注記1の“曲線”を“曲面”(又は“超曲面”)と読み替えるとよい。
注記3 JIS X 7107では,用語gridの日本語訳を“格子”としていた。
grid
4.1.24
グリッド点
グリッドにおいて二つ以上の曲線が交差する点。
grid point
4.1.25
逆評価
(被覆)与えられた地物属性値に対応するオブジェクトの集合を,被覆の定義域から選び出すこと。
inverse evaluation
4.1.26
点
位置を表現する零次元の幾何プリミティプ。(JIS X 7107参照) 注記 点の境界は,空集合である。
point
4.1.27
点被覆
点で構成される定義域をもつ被覆。
point coverage
4.1.28
ポリゴン被覆
ポリゴンで構成される定義域をもつ被覆。
polygon coverage
4.1.29
値域
(被覆)関数によって,被覆の定義域の要素と関連付けられた地物属性値の集合。
range
4.1.30
ラスタ
ディスプレイ装置上の表示パターンであって,平行な走査線から構成され通常は長方形のもの。注記 ラスタは,グリッドの一種である。
raster
4.1.31
レコード
有限の,名前をもつ,相互に関連性のあるアイテム(オブジェクト又は値)の集まり。(JIS X 7107参照) 注記 論理的には,レコードは<名称,アイテム>の対の集合である。
record
4.1.32
偏位集成グリッド
グリッドであって,そのグリッド座標と外部座標参照系座標との間にアフィン変換関係が成立しているもの。注記 座標参照系が原子によって地球と関連付けられている場合,グリッドは幾何偏位修正グリッドである。
rectified grid
4.1.33
参照可能グリッド
グリッド座標値を,外部座標参照系の座標値に換算できる変換と関連付けられたグリッド。注記 座標参照系が原子によって地球と関連付けられている場合,グリッドは対地参照可能グリッドである。
referenceable grid
4.1.34
立体
三次元ユークリッド空間のある領域の連続な像を表す三次元の幾何プリミティプ。(JIS X 7107参照) 注記 立体は,三つのパラメタをもつ直接位置の集合によって局所的に実現することができる。立体の境界は,その立体の限界を構成する,向きを付けられた閉曲面の集合である。
solid
4.1.35
空間オブジェクト
地物の空間特性を表現するために用いるオブジェクト。(JIS X 7107参照)
spatial object
4.1.36
時空間定義域
(被覆)時空間オブジェクトで構成される定義域。注記 連続被覆の時空間定義域は,時空間オブジェクトの集まりとの関連で定義される直接位置の集合から構成される。
spatiotemporal domain
4.1.37
時空間オブジェクト
空間及び時間の直接位置の集合を表すオブジェクト。
spatiotemporal object
4.1.38
曲面
局所的に平面領域の連続な像を表す二次元の幾何プリミティプ。(JIS X 7107参照) 注記 曲面の境界は,曲面の限界の輪郭を描く向きをもつ閉曲線である。
surface
4.1.39
モザイク分割
空間の,元の空間と同一次元をもち互いに隣接する部分空間の集合への分割。
注記 合同で規則的なポリゴン又は多面体で構成されるモザイク分割は,規則的なモザイク分割である。規則的だが,合同でないポリゴン又は多面体で構成されるモザイク分割は,準規則的なモザイク分割である。その他は,不規則なモザイク分割である。
例 モザイク分割の例を,図11,図13,図20及び図22に示す。
tessellation
4.1.40
ティーセンポリゴン
平面上の点の集合の中の一つの点を含み,その集合の中の他のいかなる点よりもこの点に近い,全ての直接位置を含むようなポリゴン。注記 ティーセンポリゴンの例を,図11に示す。
Thiessen polygon
4.1.41
位相次元
幾何オブジェクト内の直接位置を他の位置と区別するのに必要な自由変数の最小の数。(JIS X 7107参照)
topological dimension
4.1.42
不規則三角網
三角形で構成されるモザイク分割。
triangulated irregular network
4.1.43
ベクトル
方向及び大きさをもつ量。注記 もし線分の長さ及び方向がベクトルの大きさと方向とに等しいならば,この線分はベクトルを表す。ベクトルデータという用語は,地物の空間的な構成を,方向をもつ線分の集合として表現するデータを指す。
vector
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