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JIS X 25040:2014
システム及びソフトウエア製品の品質要求及び評価(SQuaRE)一評価プロセス
2014制定
番号
用語
定義
対応英語
4.1
取得者
供給者から,システム,ソフトウェア製品又はソフトウェアサービスを取得又は調達する個人又は組織。注記 JIS X 0160:2012を編集。
acquirer
4.2
分析モデル
一つ以上の基本測定量及び/又は導出測定量を,関連する判断基準に結び付けるアルゴリズム又は計算。
analysis model
4.3
属性
人手又は自動的な手段によって,定量的又は定性的に識別できる固有の特徴又は特性。
注記1 JIS X 0141:2009を編集。
注記2 JIS Q 9000では,属性を二つの種類に識別している。
− あるものの中に本質的に存在する不変の特性
− 製品,プロセス又はシステムに付与された特性(例えば,製品の価格,製品の所有者)。付与された特性は,その製品,プロセス又はシステムの固有の品質特性ではない。
attribute
4.4
品質測定量を得るための属性
ソフトウェア製品自体,ソフトウェア製品の使用又はソフトウェア製品の開発プロセスに関わる属性。注記 品質測定量の属性は,品質測定量要素(QME)を得るために使用する。
attribute for quality measure
4.5
基本測定量
単一の属性とそれを定量化するための方法とで定義した測定量。
注記1 基本測定量は,他の測定量と機能的に独立した測定量をいう。
注記2 International vocabulary of basic and general terms in metrology, 1993の定義を編集。(JIS X 0141:2009)
base measure
4.6
商用既製ソフトウェア製品●COTSソフトウェア製品
市場からのニーズを取り入れ,商品として利用でき,かつ,広範囲の一般利用者によって利用に適していることが実証されているソフトウェア製品。
commercial-off-the-shelf software product
4.7
利用状況
利用者,仕事,装置(ハードウェア,ソフトウェア及び資材),並びに製品が使用される物理的環境及び社会的環境。(JIS Z 8521:1999)
context of use
4.8
力スタムソフトウェア
利用者の用途のために利用者要求事項仕様に基づいて開発されたソフトウェア製品。
custom software
4.9
データ
基本測定量,導出測定量及び/又は指標に割り当てられた値の集合。(JIS X 0141:2009)
data
4.10
判断基準
アクション若しくは追加調査の必要性を決めるため又は与えられた結果の信頼度のレベルを記述するために使う,しきい(閾)値,目標又はパターン。(JIS X 0141:2009)
decision criteria
4.11
導出測定量
複数の基本測定量の値の関数として定義した測定量(JIS X 0141:2009)。
注記1 International vocabulary of basic and general terms in metrology, 1993の定義を編集。
注記2 数学的関数を用いた基本測定量の変換も導出測定量として扱うことができる。
derived measure
4.12
開発者
ソフトウェアライフサイクルプロセスを通して,開発作業(要求事項分析,設計,受入れテストなどを含む。)を遂行する個人又は組織。注記 JIS X 0160:2012を編集。
developer
4.13
規格の部門
規格群の集合であって,相互に補完的な目的にかなうもの。
division of standards
4.14
エンドユーザ
システムの成果物から最終的な利益を得る人。注記 エンドユーザは,ソフトウェア製品の専任の運用操作者又は公共の一員のような一時的な使用者でもよい。
end user
4.15
実体
その属性を測定することによって特徴付けが行われる対象。例 実体としては,プロセス,製品,プロジェクト又は資源がある。(JIS X 0141:2009)
entity
4.16
評価
実体が明示された基準を満たしている度合いを系統的に測定すること(JIS X 0160:2012)。
evaluation
4.17
評価範囲
評価がソフトウェア製品の明示された品質要求事項を満たす度合い。
evaluation coverage
4.18
評価水準
適用される評価技術及び達成されるべき評価結果として示される,評価中に適用される評価の奥深さ又は完璧さを定義する厳格さ。
evaluation level
4.19
評価方法
明示された製品構成要素又は製品全体に対して適用される手順で,明示された測定結果を得るために,評価者が実施する活動を記述した手順。
evaluation method
4.20
評価モジュール
ソフトウェア品質特性,品質副特性又は属性を測定するための評価技術のパッケージ。注記 評価モジュールは,評価方法及び技法,評価対象入力,測定し収集すべきデータ,並びに支援手続及びツールを含む。
evaluation module
4.21
評価記録
評価プロセスで実施された全ての活動及び達成された全ての結果について文書化された客観的な証拠。
evaluation records
4.22
評価依頼者
評価を依頼する個人又は組織。
evaluation requester
4.23
評価ツール
データの収集,データの解釈又は評価の一部の自動化のために,評価中に使用される道具。注記 このようなツールの例としては,コードメトリクスを計算するソースコード分析ツール,形式モデルを生成するCASEツール,実行可能なプログラムを実行させる試験環境,点検データを収集するチェックリスト,又は測定量を組み合わせて計算する表計算ソフトがある。
evaluation tool
4.24
評価の厳密性
ソフトウェア製品に期待される利用限界を満たすために,ソフトウェア製品の品質特性及び品質副特性に要求される度合い。
evaluation stringency
4.25
評価者
評価を行う個人又は組織。
evaluator
4.26
故障
要求された機能を遂行する製品の能力を停止すること,又は事前に明示された制限内で要求された機能を実行することができないこと。注記 IEEE 610.12-1990を編集。
failure
4.27
障害
コンピュータープログラム内の不正確なステップ,プロセス又はデータの定義。(IEEE 610.12-1990)(★4.55では「計算機プログラム」★)
fault
4.28
機能要求
システム又はシステムの構成要素が実行できなければならない機能を規定する要求。(IEEE 610.12-1990) 注記 “機能性”というソフトウェア品質特性は,機能の合目的性,正確性,相互運用性,セキュリティ及び機能性標準適合性の明示又は評価に使用することができる。
functional requirement
4.29
暗黙のニーズ
明示されていないが,事実上のニーズ。
注記 暗黙のニーズには,ソフトウェア製品が特定の条件下で利用されたとき初めて明らかになるものがある。
例 暗黙のニーズには,次のものがある。
− 明示されていないが,他の明示されたニーズによって,暗示されたニーズ
− 明らかで,いうまでもないとみなされているので提示されないニーズ
implied needs
4.30
独立した評価者
開発者及び取得者から独立して,評価を実施する個人又は組織。注記 評価する対象システムに対する開発者又は取得者として活動する個人又は組織は,システムに対する独立した評価者となることはできない。独立した評価者は,組織であってもよい。独立した評価者は,開発者及び取得者から独立している限りは,開発者と同じ組織に所属することができる。
independent evaluator
4.31
指標
定義された情報ニーズに関するモデルから導出した明示された属性の見積り又は評価を示す測定量。(JIS X 0141:2009) 注記 JIS X 0133-1では,“他の測定値の見積り又は予測に使うことができる測定値”と定義していた。
indicator
4.32
情報ニーズ
目的,目標,リスク及び問題点を管理するために必要となる見解。(JIS X 0141:2009)
information need
4.33
情報成果物
ある情報ニーズを取り扱う一つ以上の指標及びそれらに関連する解釈。例 欠陥率の実績を予測と比較して,その違いが問題となるかどうかを評価したもの。(JIS X 0141:2009)。
information product
4.34
情報システムニーズ
外部測定量及びときには内部測定量によって,品質要求事項として明示できるニーズ。
information system needs
4.35
ソフトウェア中間製品
ソフトウェア開発プロセスの他の段階の入力として利用されるソフトウェア開発プロセスの製品。例 ソフトウェア中間製品は,静的及び動的モデル,他の文書並びにソースコードを含んでいる。
intermediate software product
4.36
ソフトウェア中間製品へのニーズ
内部測定量によって品質要求として明示できるニーズ。
intermediate software product needs
4.37
保守者
保守作業を実施する個人又は組織。注記 JIS X 0160:2012を編集。
maintainer
4.38
測定量(名詞)
測定の結果として値が割り当てられる変数。
注記1 “測定量”という用語は,基本測定量,導出測定量及び指標をまとめて参照するために使用する。
注記2 JIS X 0133-1:1999を編集。
measure (noun)
4.39
測定する(動詞)
測定を行う。(JIS X 0133-1:1999)。
measure (verb)
4.40
測定
測定量の値を決定するという目的をもった操作の集合。(JIS X 0141:2009)。
注記1 International vocabulary of basic and general terms in metrology, 1993の定義を編集。
注記2 測定には,ソースプログラム言語(ADA,C,COBOLなど)の■性的な分類の割当てを含めることができる。(★1字欠★)
measurement
4.41
測定の関数
複数の基本測定量を結合するために実行するアルゴリズム又は計算。(JIS X 0141:2009)
measurement function
4.42
測定方法
明示された尺度に関して属性を定量化するために使用する一連の操作の論理的な順序を一般的に記述したもの。(JIS X 0141:2009) 注記 International vocabulary of basic and general terms in metrology, 1993の定義を編集。
measurement method
4.43
測定手続
与えられた方法に従って,ある特定の測定を実施するときに使う具体的に記述した操作の集合。(JIS X 0141:2009) 注記 International vocabulary of basic and general terms in metrology, 1993の定義を編集。
measurement procedure
4.44
測定プロセス
プロジェクト全体又は組織における測定の仕組みの中でソフトウェア測定を確立,計画,実行及び評価するためのプロセス。注記 JIS X 0141:2009を編集。
measurement process
4.45
観測
基本測定量に対する値を得るために測定手続を適用する実現例。(JIS X 0141:2009)
observation
4.46
運用操作者
システムを運用する個人又は組織。注記 JIS X 0160:2012を編集。
operator
4.47
プロセス
インプットをアウトプットに変換するために資源を利用する,アクティビティの組合せ。注記 JIS Q 9000:2006を編集。
process
4.48
利用時の品質(測定量)
特定の利用者の使用する製品が,特定の利用の状況において,有効性,生産性,安全性及び満足性に関して特定の目標を達成するための利用者のニーズを満たす度合い。(★「利用」と「使用」の違いは?★)
quality in use (measure)
4.49
品質測定量要素
ソフトウェア品質測定量を構成するために用いられる測定量で,基本測定量又は導出測定量のいずれかである。注記 ある実体のソフトウェア品質特性又は品質副特性は,ソフトウェア品質測定量を計算した結果から導出される。
quality measure elements
4.50
品質モデル
品質要求事項の明示及び品質評価に対する枠組みを提供する特性の定義された集合及び特性間の関係の集合。
quality model
4.51
評定
測定値を適切な評定水準に対応付ける行為で,特定の品質特性に対して,ソフトウェア製品に関連する評定水準を決定するために使用される。
rating
4.52
評定水準
順序尺度上の点のことで,測定尺度を分類するために使用される。
注記1 評定水準は,明示的ニーズ又は暗黙のニーズに基づいて,ソフトウェア製品を分類(評定)することを可能にする。
注記2 適切な評定水準は,例えば,利用者,管理者,開発者のような,品質についての異なる視点に関係付けてもよい。
rating level
4.53
要求事項
何かを達成又は実現して欲しいということを把握されたニーズの表現。注記 要求事項は,契約の一部として明記してもよいし,また,消費者向けソフトウェアのような不特定の利用者のために製品を開発する場合のように,開発組織が明記してもよい。また,利用者が比較及び選択する目的で製品を評価する場合のように,より一般化してもよい。
requirements
4.54
尺度
連続的若しくは離散的な値の順序集合又は分類の集合で,それに属性を対応付けるもの。(JIS X 0141:2009)。
注記 International vocabulary of basic and general terms in metrology, 1993の定義を編集。
例 尺度の種別の例を次に示す。
− 分類した結果の集合に対応する名義尺度
− 尺度上の点の順序付けられた結果の集合に対応する順序尺度
− 等間隔の尺度上の点で順序付けられた結果に対応する間隔尺度
− 等間隔の尺度上の点をもつだけでなく,絶対値ゼロ(原点のゼロ値)を保有する比尺度
測定量として,定性的データを扱う場合には,名義尺度又は順序尺度を使用し,定量的データを扱う場合には,間隔尺度又は比尺度を使用する。
scale
4.55
ソフトウェア製品
計算機プログラム,手続並びにその関連する文書及びデータを含めたまとまり。(JIS X 0160:2012)。(★4.27では「コンピュータープログラム」★)
注記1 製品には,中間製品及び開発者,保守者などの利用者に向けた製品を含む。
注記2 SQuaREシリーズでは,ソフトウェア品質は,ソフトウェア製品品質と同じ意味をもつ。
software product
4.56
ソフトウェア製品評価
明示された手続に従って,ソフトウェア製品の一つ以上の特性の総合評価を作りだすことからなる技術的な操作。
software product evaluation
4.57
ソフトウェア品質
明示さ